人妖協定
最近宿題をまじめにやり始めたら忙しくなってなかなかかけないといういいわけ。
みなさん、こんにちは。
鈴風春花です。
前回から数百年がたちました。
その間に地上には新たな生物が生まれ、絶滅していきました。
今は人間が集落を作っているので、多分弥生の後半ぐらいだと思います。
そんな中、私はその村の中で生活しています。
今までまた力を隠して旅を続けてきたのですが、そのときに妖怪に襲われている村長を助けたところ、非常に感謝され、村に住まわせてもらうことになりました。
村長「春花。居る?」
春花「村長。いったいどうしたのですか?」
村長「別に敬語は使わなくていいよ。君は命の恩人なんだから」
春花「それでも村長は私の中で尊敬に値する人物です。だってその若さで村を作ったんですよ?」
そう、この村の村長は、とても若いのです!
普通村長って聞いたらよぼよぼのおじいさんおばあさんを想像しますが、実際にはまだ二十代前半のイケメンです。
しかも文武両道なものですから、村の娘からの人気がすごいです。
…だからたまに村長と仲良くしていると、私に恨みがこもった視線がくるときもあるんですがね。
女の嫉妬って、怖いですね。
私にはぜんぜんそういう気は無いんですが。
春花「ところで村長、いったいどうしたんですか?」
村長「実は最近近くの山に妖怪が住み着いてね。少し様子を見に行きたいから君も一緒に来てほしいんだ」
春花「そういうことなら、今準備しますね」
―――少女準備中―――
春花「それじゃあ行きましょうか」
村長「そうだね」
春花「ところで村長。一つ提案があるんですが」
村長「なんだい?」
春花「今から妖怪の頭に会いに行って話をしてきましょう」
村長「……えっ?」
春花「だから、今から妖怪の頭に会いに行って話をしましょう」
村長「……どうやって?」
春花「こうやって」
そういうと、私は村長を連れて山の頂上へ転移しました。
何故頂上へ行くのかって?
だいたいリーダーは一番上にいると決まっているからです。
……嘘です。
本当は山の頂上に大きな力が三つあったからです。
春花「っと、着きましたね」
村長「はぁ。君の非常識さにはいつも驚かされるよ」
さて、妖怪の頭はどこかな~。
春花「いた!」
?「なんだいあんたら、ここが妖怪の山だと知ってきたのかい?」
?「というより、どこから来たんですか!?」
?「わぁ、人間だ」
……三者三様な反応ですね。
澪「おっと待ちな。その前に自己紹介だ。あたしは鬼山澪。見ての通り鬼だ」
空「私は、射命丸空です。鳥天狗です」
水花「私は河城水花だよ。種族は河童」
春花「私は鈴風春花。よろしくね」
澪「で、あんたたちは何しにここへ来たんだい?」
春花「その前に一つ確認させて、あなたたちが妖怪たちの頭ってことでいいの?」
澪「そうだよ。あたしたちは三人でこの山の頭をしている」
春花「それはよかった。そんなあなたたちに頼みごとがあるの」
澪「なんだい。言ってみなよ」
春花「ありがとう。実はあなたたちとそこの人里とで仲良くしたくてね。具体的にはこの山の妖怪と人間の共存をしたいの」
空「それは興味深いですね」
水花「なんか面白そうだね」
澪「待ちな。それで、私たちのメリットは?」
春花「人間と共存ができればあなたたちも忘れられることはなくなるから、消えることは無くなるよ」
澪「確かにそれは興味深いね。ただし、条件がある」
春花「何?」
澪「それは…」
そういうと、澪は腰を低くして、
澪「私たちを倒してみな!」
いきなり私に飛びかかってきました。
春花「危なっ!」
まあ、避けましたけど。
澪「へぇ。なかなかやるじゃないか?」
春花「じゃあ、お返し!」
そういいながら、澪に向かって霊力弾を放ち、その後ろに隠れるようにして澪の元へ走る。
澪「甘いよ!」
澪は霊力弾を避けたが、それは想定済み。
すぐに背後に回り込み、わき腹をねらい腕を振る。
先ほど霊力弾を避けたままの姿勢で避けれるはずもなく、腕に当たり吹き飛ぶ。
空・水花「澪!」
二人が叫び、私に飛びかかる。
そのとき、私の周りの空気が揺らめく。
春花「っ!」
慌ててその場から飛び退くと、さっきまで私がいた場所が大爆発を起こす。
春花「これは…爆発?いや…違う」
空「なんで考えごとをしながら私たちの攻撃を捌けるんですか!あなた強すぎですよ!」
そういうと、空中に飛んだ空は、翼を私に向ける。
その途端、翼から見えない何かがでて、地面をえぐる。
さらに、その瞬間私は急な呼吸困難に陥る。
慌てて別の場所に転移すると、普通に呼吸ができるようになった。
春花「まさか…酸素を操っているの!?」
空「そうです。私の能力は酸素を操る程度の能力です」
水花「ちなみに私は水素を操る程度の能力だよ」
…なんたるチート。
それさえあればたいていの生き物には勝てるじゃない。
だって周りの酸素をなくせばいいだけだもん。
空「と言ってもまだ完璧に使いこなせるわけではないのですがね。ちなみに少しだけなら空気も操れます。ただし命中精度は落ちますが」
水花「私も同じことができるよ」
そういうと、私の周りが突然爆発する。
春花「っ!」
しかし、その直前に私の目に光を反射する粉が見えた。
春花「…粉塵爆発ね」
空「そうです。」
粉塵爆発
空気中に細かい粉塵をばらまくことにより、酸素の燃焼速度が急激に上がり、爆発を起こす。
採掘場などで起こる事故の一つである。
おそらく、それに空気中の酸素濃度を上げることにより、威力を増やしているのだろう。
春花「厄介な能力ね」
空「それをいとも簡単に避けるあなたはいったい何者なんですか!?」
春花「でも、その能力は、」
そこでいったん言葉を区切り、
春花「近づかれれば使えない!」
そういい放ち、空の近くに転移する。
空「っ!」
慌てて距離をとろうとするが、
春花「遅い!」
そのまま首に手刀を当て気絶させる。
水花「空!」
そのまま水花に迫り、同じく気絶させる。
春花「ふぅ。終了っと」
さて、後はこの人(?)たちが起きるのを待ちますか。
春花「っと、その前に」
私は懐から紙を出して、
春花「治癒符「パーフェクトヒール」」
そう言いながら霊力を籠めると、三人の傷が一瞬にして治る。
春花「さぁ。待ちましょうか」
…数時間後
澪「あれ?あたしは何を…」
春花「気がついた?」
澪「っ!」
春花「いや、そんなに身構えないでよ」
澪「そうか…あたしたちは負けたのか」
春花「でもかなり強かったよ?多分しばらくすれば三人とも大妖怪クラスになれると思う」
澪「そんなあたしたちを負かすあんたもたいがい強いよ」
空・水花「う~ん」
春花「あ、起きた?」
空「はっ!ここは…」
澪「空、水花、あたしたちは負けたんだ」
空「そうでした。…すいません」
澪「いいんだよ。あたしも久しぶりに強い奴と戦えて楽しかったしね」
春花「じゃあ、さっき言った条件はのんでくれる?」
澪「ただしもう一つ条件がある」
春花「何?」
澪「あたしたち妖怪の頭になってくれ!」
春花「へっ?」
澪「だから、あたしたちのリーダーになってくれ!」
春花「え、ええぇぇ!」
なんてこった。
私、妖怪の山の頭になっちゃった。
タイトル考えるのがつらい。