表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/46

旧友と新友



親じゃないよ。


新だよ。




「あら、春花じゃない」


唐突に背後から聞こえる懐かしい声。


「その声は……」


振り向くと、そこにいたのは…


「はぁ~い。元気にしてた?」


「紫!久しぶり!」


見知った旧友の顔に、思わず抱きつく春花。


「うぷ、ちょ、ちょっと。いきなり抱きついてきたら苦しいじゃない」


紫の苦しそうな声を聞き、慌てて紫を離す春花。


「あ、ごめん!久し振りに会ったから、つい嬉しくて」


「そういうところ、貴女らしいわ」


そんな他愛も無い話をして笑いあう二人。


「えへへ。あ、ところで、紫は夢、どう?」


春花がそう紫に質問をすると、紫が真面目な顔をする。


「そうそう、それについて貴女に話があるの」


「話?」


春花が続きを促そうとすると、紫は笑みを浮かべて春花の手を取った。


「それよりも、まずは中に入らない?私の親友を紹介するわ」


そのまま春花は紫に手を引かれ、白玉楼の中へと足を踏み入れた。


「あ、その前に」


「どうしたの?」


春花は一度妖忌のところへ戻り、妖忌を担いだ。


「律儀なことね」


「いや、事故とはいえ、私にも責任はあるからね」


「貴女がそういうのなら良いけど。さあ、行きましょうか」


移動中~


「幽々子~」


紫が誰かの名前を呼ぶと、部屋から返事が帰ってくる。


「あら、紫。……貴女は?」


部屋から出てきたのは、水色の衣装を着ている、桜色の髪の少女だった。


その姿は美しく、咲き誇る桜のようだった。


しかし、それは例えるなら散る寸前の桜。


最期に死力を振り絞って必死に咲き誇っているかのような、儚さも持ち合わせた美しさ。


儚くも美しい、それが彼女を表すのにふさわしかった。


「彼女は、鈴風春花。前に話した、私の親友であり、狐の神様よ」


「鈴風春花だよ。神様とか何でも屋とかやってるよ。よろしくね」


春花が前に出て簡潔に自己紹介をする。


「そう。私は西行寺幽々子。あなたが春花ね。紫から話はいろいろ聞いてるわよ。いろいろと、ね」


幽々子の意味深な言い方に、紫が慌てる。


「ち、ちょっと!幽々子」


「…………紫?今からちょっと話があるから」


「……春花?これは違うのよ?ちゃんとした理由があるのよ?だからね、その刀を閉まってちょうだい?ね?お願いだから今度は弓とか取り出さないで」


紫の前に並べられていく凶器に、紫は顔を青ざめる。


「まあまあ、そこら辺で許して上げて」


「幽々子~。ありがとう。やっぱり持つべきものは親友ね」


二人の間に入った幽々子に半泣きで抱きつく紫。


その様子を見て、春花も武器をしまう。


「……とりあえず、まずは妖忌を寝かせましょうか?」


「…忘れてた」


幽々子が廊下に倒れている妖忌を指さしながらそういうと、春花が再び妖忌を抱える。


「そこの部屋にあるものを使ってちょうだい。生憎と、この体ではあまり動けないのよ」


「わかった」


そうして、妖忌を寝かせた後、三人は幽々子の部屋に行き、談笑をした。


この日だけで春花と幽々子はかなり仲が良くなったのであった。





感想、誤字脱字の指摘、質問、待ってるぜ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ