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再開


妹紅編終了


みなさん、こんにちは。


鈴風春花です。


春花「……そろそろ時間か…」


あと少しで輝夜(そう呼ぶように言われました)との約束の時間だ。


春花「藤原さん、少し出かけてきます。もしかしたら帰りが遅くなるかもしれません」


藤原「わかった。気をつけて行ってこい」


春花「はい」


それじゃ、輝夜の部屋に転移♪


――――side輝夜―――


…もうすぐ永琳がくる。


春花「輝夜、来たよ」


どうやら春花が来たようだ。


輝夜「早かったわね」


春花「正直待ちきれなくてね。それで、戦力は?」


輝夜「帝に一部だけ話したから、だいたい千人くらいの弓兵を貸し出されたわ」


でも、正直月の文明ならそんな一般人は戦力にもならないだろう。


そのくらい月の文明は洒落にならない。


あそこならこの都を跡形もなく吹き飛ばすくらい簡単にできる。


もしも、私が逃げ出す際に1人でも兵を生かせば、ためらいなくこの都市を吹き飛ばすだろう。


春花「……だいたい考えていることはわかるけど、大丈夫。あっちには永琳がいるんだから」


輝夜「……そうね」


私がそう呟いた、その時、


いきなり空が光り出す。


春花「何っ!?」


輝夜「春花!来るよ!」


――――side春花―――


春花「遂にお出ましか……」


私はこの日のために作っておいた弓を取り出す。


この弓は矢の代わりに、霊力や妖力を放つことができる。


もちろん、矢も放てるので、普通の弓としても使える。


名を、神弓「アルテミス」。


まずはふつうの矢をつがえ待機する。


輝夜「………来た!」


月の方へ目を向けると、雲のようなものに乗った人々が見える。


ほかの兵が矢を放たないところを見ると、どうやら体が動かせないようだ。


春花「なら……」


永琳が動いたらすぐに矢を放ち援護できるよう準備をする。


そうこうしている内に、月の人々が乗った雲がこちらまで来た。


月人「輝夜はいるか!月から迎えが来たぞ!」


輝夜「そんなに叫ばなくてもここにいるわよ」


月人「よし。ならば帰るぞ」


輝夜「断る」


月人「なん…だと?」


輝夜「だから断るって言ってんの」


月人「ならば、強制的に連れ帰らせてもらう!」


月人がそう叫んだ瞬間、後ろの牛車に似た車が木っ端微塵に吹き飛び、辺りに煙が立ちこめた。


そして、煙中から一人の女性が降りてくる。


永琳「輝夜様、お迎えに上がりました」


輝夜「よく来たわね。永琳」


そろそろ私の出番かな?


永琳達に向かって攻撃を仕掛けようとしていた月人にむかって矢を放つ。


矢は狙い違わず相手の手を貫き、相手は武器を落とす。


月人「くっ。反乱だ!今すぐ輝夜と永琳を殺せ!」


月人の声が響くと、あたり一面から砲台がこちらを向く。


おそらく月の最新兵器だろう。


永琳「輝夜様!」


永琳が慌てるが輝夜は相手の攻撃を避けようとはしない。


月人「死ねぇ!」


そして、永琳達に集中砲火を浴びせる。


月人「やったか!?」


…………しかし、煙がはれた途端、そこから無傷の永琳達が姿を現す。


春花「まったく、輝夜も無茶するね」


私がそう呟くと、


輝夜「あなたが防いでくれることはわかってたからね」


輝夜は自信に満ちあふれた笑みで言葉を返す。


永琳「あなたは……春花!?」


春花「永琳、久し振り。今はとりあえず、ここから逃げるよ」


すでに周りは月の兵に囲まれている。


どうやら全員でかかるつもりのようだ。


春花「ちょうど良い。悪いけどこのスペルの餌食になってもらうよ」


私は弓に高密度の霊力、妖力、魔力、神力をこめた後、天にむけて放つ。


そして一枚のスペルを宣言する。


春花「天符「死の(デス・レイ)」」


宣言した途端空から大量の雨が降る。


ただし、ただの雨ではない。


先ほど放った高密度の力が込められた雨だ。


もちろん触れれば端から消し飛んでいく。


範囲を調整してあるので月の兵がいるところにしか降らない。


雨が降り終わった後、そこには私たち以外何もいなかった。


永琳「相変わらず、すごいことをするわね」


春花「まぁね。永琳は会った頃から何一つ変わらないね」


永琳「私も蓬莱の薬を飲んだからね」


輝夜「永琳!?」


永琳が薬の名を告げた途端、輝夜が驚いたような声を出す。


永琳「こうでもしないとここ(地球)で輝夜様と一緒に入れないからね」


輝夜「永琳………」


……なんて美しき主従愛。


春花「とりあえず、安全な場所に行こうか?」


輝夜「当てはあるの?」


春花「ここから少し進んだところに竹林があるから、そこに隠れれば大丈夫だと思うよ」


永琳「春花…。ありがとう」


春花「前にお世話になったお返しだよ」


それから私たちは竹林まで移動した。


春花「ここがその竹林」


輝夜「確かに居心地は良さそうね。春花、今までありがとう」


春花「今回は永琳に借りを返しただけだよ。じゃあ、またいつか会おうね」


永琳「えぇ。またいつかね」


そこで私は永琳達と別れ、都に帰った。


何日かかけて都に帰ると、なんだか辺りが騒がしい。


人だかりがあるところへ行くと、そこにいたのは、


春花「……妹紅ちゃん?」


そこにいたのは、確かに妹紅ちゃんなのですが、あの黒髪は真っ白に染まっています。


さらに、


春花「……なんでみんなおびえた目で妹紅ちゃんを見ているの?」


それではまるで、化け(・・・)を見ているようではないか。


春花「妹紅ちゃんを助けなきゃ!」


私は人混みをかき分け妹紅ちゃんの元へと進む。


春花「妹紅ちゃん!」


妹紅「……春花?」


妹紅ちゃんは私の姿を見た途端抱きついてくる。


春花「妹紅ちゃん、何があったの?」


妹紅「……………」


春花「とりあえず、ここから離れようか」


妹紅「………(コクッ)」


妹紅ちゃんがうなずいたのを確認して私たちは町の外へでる。


春花「ここまでくればもう大丈夫だよ」


妹紅「………ありがとう」


春花「いったい何があったの?」


妹紅「………実は」


――――side妹紅―――


妹紅「はぁぁ」


侍女「妹紅様、そんなため息をつくのははしたないですよ」


妹紅「うぅ。だって、春花も出掛けちゃったし、つまらないんだもん」


妹紅「……そうだ!少し出かけてくるね」


侍女「かしこまりました。行ってらっしゃいませ」


侍女の前ではあまり口調を取り繕わなくて良いから楽だ。


そんなことを考えながら屋敷を出て、外を歩いていたり、屋台を冷やかしたりしていたら、あっという間に夜になった。


そこで私が家路をたどっていると、夜道を歩くお父様を見つける。


妹紅「お父様!」


私が呼びかけたが、お父様には聞こえなかったようだ。


そのまま何かを探すように道を歩くお父様の様子を疑問に思い、後をつける。


そのままお父様が入ったのは、輝夜姫の屋敷だった。


その時、月が急に光り輝き、光の中から雲に乗った人が現れた。


妹紅「お父様!今すぐ戻ってください!」


なんとなくいやな予感がした私は、慌ててお父様に呼びかけるが、お父様は動かない。


その時、輝夜姫の屋敷の近くにある茂みから人が現れた。


藤原「っ!?」


その人はいきなり現れたお父様に驚いたようで、手に持っていた棒のようなものをお父様に向ける。


その瞬間、お父様がいきなり倒れ込む。


その姿を見た私は、悲鳴をあげたいのを必死にこらえた。


謎の人が立ち去ったのを確認してから、私はお父様に駆け寄る。


妹紅「お父様!大丈夫ですか!?」


藤原「…〇〇〇……」


妹紅「お父様!私はここにいます!」


私はお父様が私の名前を告げたのかと思ったが、実際には、


藤原「……輝夜姫……」


お父様があの女の名前を呟くのを確かに耳にした。


そして、そのままお父様は息絶えた。


妹紅「あの女の所為で、お父様は…」


私は、お父様を殺す原因となったであろう輝夜に復讐することを月に誓った。


――――side春花―――


妹紅「それから、私は輝夜が残した薬が富士の山で焼かれることを知って、現場に行った後、その薬を奪って飲んだの。それが輝夜への復讐の第一歩になると思って、」


そこで妹紅は一度言葉を区切ると、


妹紅「そして気がついたら髪が白くなっていて、どんな怪我をしてもすぐに治るようになったの」


下山するとき足を滑らせて山から落ちたとき、枝に腕を貫かれたが、そのあと傷口が瞬く間に塞がったらしい。


妹紅「その様子を町のみんなに見られて、みんな、私のことを化け物って……」


その時のことを思い出したのか、妹紅ちゃんの体が震え始める。


私はその様子を見て妹紅ちゃんを抱きしめる。


春花「辛かったね。でも、もう大丈夫だよ」


妹紅「春花……」


妹紅ちゃんが泣いている様子を見ながら私は今後のことを考える。


春花「(おそらく妹紅ちゃんはもうあそこにはいられない。この様子だと他の村にいてもまたすぐに追い出されるだろう。なにより、私は妹紅ちゃんを見捨てたくない)」


春花「ねぇ。妹紅ちゃん」


妹紅「どうしたの?」


春花「私が住んでいる村にこない?」


妹紅「でも……」


春花「大丈夫。そこのみんなは妹紅ちゃんのことを嫌ったりしないよ。そもそもあそこには妖怪も住んでいるからね」


妹紅「妖怪も……?」


春花「みんな優しいから安心して」


妹紅「……わかった」


こうして私の村に仲間がまた一人増えた。


ユニーク1000達成!


みんなありがとう!

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