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第一話 少女

 ご高覧いただきありがとうございます。一作目、一話目となりますので荒削りだったり、誤字脱字が多いと思われますが暖かい目で読んでいただけると幸いです。また、場面と場面で時間をおいて作成する事が多いので若干文の雰囲気が異なる場合がありますが、ご了承ください。

 いつも壁がある。僕はこの壁の向こうへ行った事は一度もない。それどころか見た事もない。生まれた時からこの壁があった。天井もある。壁も、天井も真っ白だ。だけどすぐそこに扉がある。僕はそれを開けて通った事がある。だって中にはトイレとお風呂があるから。外に出たいと思った事は一度もない。外の世界を知らないから。



 そうそう、たまに光が消えて真っ暗になる時があるんだ。大抵その時は僕は眠くなって眠る。そして起きたらご飯や日用品があるときもあれば、ゴミや不要な物が消えていたりする。小さい頃はおもちゃが多かった。最近は勉強道具ばっかり。つまらない。みんなならそう言うだろう。けど僕は違った。なぜならこれ以外にやる事がないからだ。勉強は面白かった。自分の予想と違うものばかりだった。けど、社会だけは学べなかった。



 そして今日も真っ暗になった。僕のお腹はグーと泣き叫んでいた。だから僕はご飯だと思った。硬くて、冷たい床に寝転んだ。•••おかしい。いつもならもう寝ているのに今日は寝れない。立ち上がろうとしたらピクリとも体が動かないことに気づいた。そのときだった。

「ちょっと!離してよ!そもそもあんた誰なの!?そんな防護服して!いいからマスク外しなさいよ!真っ暗で何も見えない。どうなってんのよ!ねぇ!聞いてる!?」

と叫ぶ声が壁の向こうから聞こえた。そしてウィーンと何が開く音がした。僕はすぐに何かわかった。壁だ。



「ねぇ何この音!怖いんだけど!」

彼女は何か続けようとしたが、言い終わる前に投げ飛ばされたようだった。

「いたた…ちょっと!何するのよ!」

無慈悲にも壁は閉まった。とたんに僕は眠くなり、彼女は文句をずっと言っていたが、徐々に声が弱くなり遂には消えた。僕はそれは確認してすぐに寝た。



 目を覚ますとそこには年頃は僕と同じぐらいの少女がスヤスヤと寝息をたてて眠っている。僕が彼女を起こそうか迷っている間に彼女は目を覚ました。するといきなり胸ぐらを掴みかかってきた。僕はあまりにも急で反応できなかった。速い。

「ちょっと!あんたどうゆうつもり⁉︎まさかあんた私に何かしたの!?そしたら絶対ぶっ殺してやる!というか今殺す!」

僕は驚くほど冷静だった。

「殺すってどうやって?」

「決まってるじゃない。なぶり殺すのよ!」

彼女は構える姿勢をとった。

「それじゃあ痛いでしょ?そうだ!ちょっと待ってて」


僕は何をしているのだろう。相手が自分を殺そうとしているのに何を素直に協力しているのだろうか。その時の僕はそんな事考える余地もなかった。ただ初めて見た一匹の生命体。僕は多分興奮していたんだろう。キョトンと困惑する彼女を放置して僕はお風呂場からシャワーヘッドを取った。


「これでどう?痛くないでしょ?」

彼女にシャワーヘッドを持たせて尋ねた。

「確か急所は頭だよね?」

僕は自分の頭を差し出した。彼女は呆気に取られていたが頭を振ってハッとした。



「ふざけないで!」

彼女は僕の胸ぐらを掴んで片手で持ち上げた。

「あんたどうゆうつもり!?馬鹿じゃないの!?」

彼女は両手に切り替え、僕を揺さぶった。しかし彼女は笑顔でもなく怒っている様子でもなかった。ただ僕が全身の力を抜いたから違和感があったのだろう。僕を投げる勢いで降ろした。



「あなた 最後に食事したのいつ?」

言われてみれば最後に食事をしたのはいつだろうか。

「•••わからない」

彼女は大きくため息をついた。

「あなたろくな食事もとれてないのね」

「そうなの?」

「そうなのって•••あなた大体軽すぎるのよ。骨も浮き出ちゃって」

「外に出たことがないから`普通‘がわからないんだ」

彼女は何かボソッと呟いた。よく聞き取れなかったけど、「信じられない。ここまでなる?普通」とだけはわかった。



 しばらくの間沈黙が続いた。先に口を開いたのは彼女だった。

「あなた生まれたときからここにいるのよね?普段の生活はどうしているの?」

僕は彼女に教えた。部屋が真っ暗になると何かが出てきたり消えたりすること、扉の向こうはトイレやお風呂があること。そして唯一の暇つぶしが勉強であること。

「•••なるほどね。あなただいぶ狂ってるわね。」

「狂ってないよ。これが僕の普通。」

「あなた正気?普通は勉強を暇つぶしにしないのよ?」

「ふぅん」

僕はそっけない返事をした。興味があまりなかったからだ。

 


また沈黙が続いた。しかしそう長くはなかった。彼女は壁の一点をずっと見ているうちに急に光が消えた。

「えっ何!?」

彼女は慌てていたので僕は説明した。

「これがさっき言った僕の普通。急に光が消えて眠くなる。そして何か•••が•••きて」

僕は言い終わる前に寝てしまった。

「ちょっと!待ってよ!うっ!私も•••もう•••ヤバい•••」

次第に彼女の声も弱くなっていき二人とも寝てしまった。

 


気づいたら僕はご飯を食べていた。良い匂い。しばらく食べていなかったらしいからか、僕がガツガツと食べた。

「お•••い!」

彼女の声だ。

「•••い!••••••き•••ろ!」

僕はハッとした。

「やっと起きた。寝過ぎよあんた!」

目の前には良い匂いをばら撒くご飯が置いてあった。どうやら夢を見せてきたのはこいつらしい。

「にしても良かったわ。二人前分に分けられていて。同じ皿だったらどうしようかと。まぁあんたの分だけ床にやれば問題ないか」

「そうだね」

僕はまたそっけない返事をしてすぐに食べ始めた。彼女も続いて食べ始めた。食事中は驚くほど静かだった。まるで暗黙のルールでもあるかのように。

 


また彼女は壁の一点を見ていた。何もないのに。しかし何かと気になって僕も真似した。

「何のつもり?」

すぐ彼女がダルそうに聞いた。

「君がそうしていたから真似した」

彼女は大きなため息をしてまた別の場所を見た。

「本当に気持ち悪い。真似しないで」



僕は深い意味があったわけではないので勉強をしようとした。

「あなた本当に勉強しかやる事ないのね」

「うん」

また真っ暗になった。彼女はもう慌てなくなった。それどころか横になって待ち構えていた。僕はすぐに寝た。

 ある程度区切りもついたのでこの辺で終わりにしたいと思います。いかがでしょうか?まだまだ初心者なのでフォーマットがぐちゃぐちゃかもしれませんがご了承ください。続きの構成はある程度考えているのでまた更新予定です。しかし本当にやるかは怪しいです。もし気に入ってもらえたらリアクションや感想記入等をしていただけると幸いです。また、更新する可能性や頻度が上がると思います。どうかこれからもよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
閉ざされた白い部屋と「それが普通」だと思って生きてきた主人公の感覚が、とても不気味で良い一話ですね。 説明しすぎないのに、世界の異常さが自然と伝わってくる書きかたがとても上手です! 少女の登場で会話に…
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