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憂鬱な天国 【ULTIO】  作者: 倉木英知
記憶の回想
5/5

日常に非日常を投影する


 事の始まりは唐突だった。いや、緩やかに変化の兆しはあったのかも知れない…。


 アイリスの両親が言い争いする様になった。ちょっとした夫婦喧嘩みたいなモノだと思っていた…。後々に解った事なのだが、アイリスの母親が若年性認知症になっていたのだった。会話が噛み合わない。記憶が曖昧となる。そう云った事が重なっていたからだった。アイリスの母親は失っている記憶を埋める為に、記憶の再構築をし、話す事が増えた。その母親の言動は父親に不貞を疑わせる切っ掛けとなったのが原因であった。


 夫婦間で認知症はうつる…。そう云われている。そもそも認知症は、感染症ではない。では何故、うつるのか…。


 認知症になりやすい夫婦関係がある。何方かが何方かに頼り切っている状況の夫婦なのだそうだ…。アイリスの父親は妻に頼り切っていた。家事、育児、総ての事を妻に任せていた。その妻が認知症となり、アイリスの父親も暫くして、認知症となってしまった…。


 だから…。アイリスの負担が増えた。悪循環だ。ストレスが飽和した。ソレからアイリスは鬱状態になっていった…。


幸せだった家族は…。少し歯車が狂っただけで、容易く崩れていった。太陽はかげり、光を失っていく。いつからかアイリスから笑顔が消えてしまったのだった。


 その綻びを嗅ぎつけたモノがいた。

 彼ら曰く。

 【ソレは悪魔が取り憑いたからだ。】

 【悪魔祓いをしなければならない。】



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