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罰ゲーム

Twitterで見かけた気がします。なんとなく好きな世界観だったので、罰ゲーム、天使というキーワードで適当に綴った文章だった気がします。



くすくす…


くすくす………


ねえ聞いた?あの子の話。

罰ゲームで地に落とされるんだってさ。


くすくす………



天使たちが囁く。

その声は本当に天使だったのだろうか。

今はもう、覚えていない。




「罰ゲーム」


目覚まし時計なんてとうの昔に黙らせた後、午後の日差しがさし始めた部屋で女は目を覚ました。

今日も近くの駅の列車の音が響く。

髪の毛を適当に手で梳いた後だらだらと起き上がる。

ベッドから落ちたケータイを拾って電源をつけると、メールが届いていた。



ー大学またサボり?出席出しといたよ。ー


再びゴロンとベッドに横になる。

天井を眺めながらため息をついた。すぐにケータイを見直して返事をする。

返事の内容に意味などない。取り留めのない内容だった。


ん。


んー!


伸びをしてもまだ眠かった。

目を瞑った次の瞬間に今度は焦燥が女を襲った。

しかし外を見るとすでに夕方だった。

毎日がこの繰り返しだった。正確には大体の日が。

今度は怖くなってケータイを眺めた。何時間も、ずっと絶え間なく。

最後には食事すらも忘れて、ケータイを眺めてその日は終わった。

そしてその日の夜、朝日が登り始めた頃に始発の音が遠くで聞こえ、ついに眠った。


こんな日常の先に未来などあるか。

では過去はどうだ。

しかしもうそんなことはどうでも良くなろうとしていた。

どうでもいい。どうでもいい。本当はただそう思いたいだけだったのかもしれない。

涙が一筋伝って枕にシミを作った。


景色がブラックアウトして、

自分が泣いていることに気がついた。




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