Pre-Z-3:君がための青い目の剣士(2)
君がための青い目の剣士
(2)
☆前回までのハコニワ☆
「……ちょっとだけ、手伝ってやるよ」
かむいさんはツンデレです。
「違うつーのっ!/////」
──────────────
「……手始めに、これだな」
かむいさんは自分の目と髪にポンポンっと魔法をかけました。
白の瞳は青色に。白い髪は真っ黒に。
「私と一緒……?」
「どうだ、良くできてるだろ!」
えっへん!と威張るかむいさん。一応、拍手を贈ると嬉しそうに、さらに大袈裟に胸を張りました。
「……目的は『人気者になりたい』だな?」
「ちょっと違います。『いろんな人と仲良くなりたい』です」
「一緒じゃん」
そう言ってかむいさんは新聞をあさり始めました。
Aさんが出掛ける度に買ってくる新聞です。
時々、書き取りの練習に使います。
なかなか目当ての記事が見つからないのか、かむいさんは「うー」と唸っています。
「……人間と仲良くするには、まず見た目を好かれないといけない。たくさんの人間と仲良くするなら、なおさらだ」
ガサガサッとあさり続けます。
「心は?心よりも見た目ですか?」
「見た目がダメだと、そもそも話にならない。石や矢を投げられる。かんなも経験したことあるだろ?」
矢は無いです。
『セチガライ』とはこの事でしょうか。
「おっ!」とかむいさんが声をあげました。
目当ての記事が見つかったようです。
「ということで、コレだ。“フローラ恐怖の一夜・大量殺人”。これを俺がこのお前そっくりの姿で解決して、そこの住人に『こういう見た目のやつは信用できる』と思わせるんだ。──そうだな、目の色を強調するために相手の目の色を赤に変えよう。そうすれば『青い瞳は正義の印』とかなんとか広められる。」
……。
いつも通り得意気に、えっへんと誇らしげなかむいさん。
「あの、かむいさん?」
「ん?」
……言わない方がいいかな?傷つかないかな?
でも、教えてあげなくちゃ!
「新聞は、未来のことじゃなくて過去のことが書いてあるんです。その、だから……過去の事件を今から解決するっていうのは……アホです」
「あっっあっ……あっふおっ……!」
ああ、どうしましょう!
ショックのあまりかむいさんが二、三歩さがって、そのままその場で硬直してしまいました。
体がワナワナと震えています。
「そ、そんなあ……俺の、俺の“えーゆう伝説計画”が……」
何を企んでたんですか……
さすがの私も呆れ顔です。
「……いや、待て。」
かむいさんは何か思い付いたのか、くるりと私に背を向けて何かをぶつぶつと唱え出したかと思ったら、急に振り返ってにんまりと笑って元気よく話し始めました。
「ふっふーん!そんなことはわかってるんだからな!とーぜんっわかってるぜ!『今から』過去の出来事は変えられない。ならいっそ、『過去に』戻ってしまえばいいんだ!どーだ、かんな。まいったか!」
そうしてまた、えっへんのポーズ。
今回はLv.2のえっへんです。
胸を張りすぎて不自然になっています。
「どうやって過去に?」
私がそう聞くと、かむいさんは両手を前方向に真っ直ぐ伸ばし、魔方陣を展開──したかと思うと、すぐにその場所に穴が開いて魔方陣を飲み込んでしまいました。
「この中を通れば過去に行ける。タイムホールってやつだ。時魔法はもう習得済みなんだ。」
かむいさんは親指を立てた左手をグッと出して、ウインクしました。
不意打ち!ん~!////
「よし、準備が出来たら出発だ!」
こんにちは。ななるです。
火星が猛接近しているらしいです。
積極的ですね!
夜空を見て、『あれかな~』とか思うんですけど、蠍座のアンタレスと区別がつかないんですよね……(超にわか)
さて、次回。「当然のように(3)をお送りします」
次回があれば、またお会いしましょう!




