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神様の箱庭  作者: ななる
2/20

Pre-Z-2:君がための青い目の剣士(1)



君がための青い目の剣士


(1)



 心地よい風と暖かな日の光に包まれて、私の一日はスタートします。


 上半身だけおこして、うーん、と伸びをした後、隣で寝ている“かむいさん”を起こします。というか、起こそうと声をかけますが、かむいさんは基本的に起きてくれません。


 仕方がないので、私はそっとベッドから降りて部屋を出ました。


「おっ、“かんな”。おはよう。今日も早起きだね」


「“Aさん”、おはようございます」


この人がAさん。神様です。


「丁度、朝ごはんが出来たところだ。さぁ、食べなさい。──私はかむいを起こしてくるよ」


あ、はい──と私が言う間にAさんはスタスタとかむいさんの方へ向かっていきました。


私が焼きたてトーストにかぶりつくと……


「あひゃひゃひゃひゃひゃっっ!!やッやめて……ヒーっ……起きるぅ……起きまs……ひゃひゃっ……」


かむいさんはくすぐり攻撃に弱いです。


ここまでが朝の()()の『コーレイギョージ』というものです。


─────────────


ここは天界。雲の上。

私とかむいさんとAさんの三人は、ここで暮らしています。


天界といっても、地面が雲でできているわけではありません。見た目も質も地上と一緒。雲の上なのに、空を見上げると雲が浮いているし、時々雨だって降るんです。


Aさんが言うには「地上のある一部分を切り取って空に浮かばしているだけ」だそうですが、難しくてよくわかりません。


私とかむいさんは、ここで『神様の弟子』てことで様々なことを勉強しています。といっても、私とかむいさんはまだ7歳だから、難しい話はわかりません。それでも、毎日少しずつ頑張っています!


かむいさんは私よりも先にAさんに弟子入りしました。

凄いんですよ!

かむいさんは私よりたくさんのことを知っているし、私より足が速いし、魔法だって私よりも上手にたくさんの使えます。

それから、白い髪、白い瞳がとっても綺麗でかっこいい。

──そう言ったら「うるせえ、馬鹿っ」て怒られてしまったけれど……


Aさんは……ええと……説明が難しいです。

姿は気分でコロコロ変えちゃうし、気がついたら何処かに出掛けちゃっているし。とにかく、不思議な人(いや、神様だから『人』じゃないのかな?)です。

ただ、真っ黒の瞳と不思議な形の杖だけはいつも変わりません。

(ちなみに、今日のAさんは巷の若者風になっています)


─────────────


「……うーん。これ以上何を書こう……」


「どうしたんだ?」


「かむいさん!どうしたんですか!」


真っ白なはずのかむいさんの至るところに青いアザができています。痛そう……


「最近、剣術修業が激しくってさ。Aのやつ全然手加減してくれないんだ」


かむいさんは魔法の他にAさんから剣術を教えてもらっています。私には怖くて出来ませんが……


「で、かんなはどうしたんだ?何を書いてるんだよ」


「これはですね、誰かが天界に遊びに来たがるように、天界の紹介文を書いているのですよ!」


ジャーン!見てください!ほらっ!


「はぁ……。ここに人間をこさせるなんて俺は反対だからな。いい加減諦めろよ」


かむいさんは心底呆れた、というように大きくため息をつきました。

かむいさんも私も人間なのに。


「何でそんなに嫌がるんですか?私はたくさんの人と仲良くなりたいです!」


「お前は懲りないな。昔どんだけ嫌な目に合ったかのか忘れたのか?」


キッと睨んでくるかむいさん。怖いです……


「でも、でも……私は……」


どうやって伝えればいいのでしょうか……


「うぅ……ひぐっ……えっぐっ……」


「お、おい、泣くなよ……!」


かむいさんがオロオロしています。

ああ、またかむいさんを困らせてしまいました。

どうしよう、涙が止まりません。


いつの間にか近くにいたAさんがかむいさんを見てニヤニヤしています。「あー、泣かしたー!」


「う、うるせえっ!」


ふぐっ……ごめんっなさい……!


「……ちっ……仕方ねぇなあ……」


そう言ってかむいさんは、頭を掻来ながら照れ臭そうに私にこう言いました。


「……ちょっとだけ、手伝ってやるよ」







こんにちは。ななるです。


連続投稿の2話目です!

こんな感じでまったり進みます。


次回。「君がための青い目の剣士(2)」

次回があれば、またお会いしましょう!

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