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99%の努力は、不透明でしかない。1%のひらめきのみが注目される世の中。

作者: 安孫子太郎

トーマス・エジソンの名言に「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」とある。


1%のひらめきを例え持ち得ていようとも、その後の99%の部分を補える能力を備えていない限りは1%のひらめきは無駄にしかならない。


多くの人間は、ひらめきのみが重要であり、独創性が強く価値のあるアイデアを生み出しさえすればそれでいいのだと勘違いをしている。そんなことはない。

紛れもなく、99%の努力を埋めていくだけの根気や思考力が必要である。


例えば、物書きであれば作品を最後まで書き上げていくだけの努力が求められる。

どんなにすぐれたネタを捻り出そうとも、それを文章として完成させていくことが出来るかどうか、それが問われる。

出来なければ、それは無かったことになる。


どんなに素晴らしいタネを持っていようとも持っているだけではダメなんだ。

それを分かっているのか、分かっていないのか。

曖昧な人間たちが多くいる。


本来、無から有へと転換させていく作業は実に面白いはずである。

だが、それが苦痛でしかなかったり、すぐに成果を知ることが出来ないがため、根気負けしてしまう場合が多数見受けられる。

よりもっと長期的な視点で考える必要性がある。

短期的に損得勘定を働かせてしまうと、人生は味無く失敗に終わるのではないだろうか。

少しだけ頑張ったつもりになったところで、自己満足にしかならないのだ。


何年、何十年と成果が出ないかもしれない。

それでもただ、目の前に用意された課題を1つずつ片付けていく。その際には、自分なりの解釈力も駆使するべきである。

ただ単に与えられたことだけを遂行していけばいいというのは凡人への道でしかない。

非凡であるためには、常に頭を働かせておくべきだ。


同じものを見て、同じものを感じて生きていようとも歴然とした差は生まれていく。

消費一辺倒な生涯を選択するのでなく、自分の中に取り入れた事象を他所へ別の形に変換させて出力していくべきだ。それが出来てこそ初めて、非凡へと歩みを進めることが可能となる。


頭を遣うことや悩むこと、自分には才能が無いと打ちひしがれること。

これらを恐れてはいけない。避けてはいけない。

淡々と現実を受けれていく。ダメな自分を知っていく。


あらゆることへ常に挑戦をし続けている人間たちは、自分の不甲斐なさ、無力さを痛感している。

そのため、いつだってより高みへといくことを考えるようになるのだ。


現状維持、他人との同調、自己満足。

その世界にどっぷりと漬かってしまえば、何も考えることがなくなる。

自分を上昇させていく必要性がなくなる。

マジョリティに巻かれることに最高の居心地を感じてしまい、マイノリティは排除の対象としか認識出来なくなる。こうなった人間たちは最高に愚かだ。


自分と違う世界を知る者、見えているものが異なる人種に対して、嘲笑の対象でしかなくなる。

異端はくじかれてしまう運命になる。


だが現代社会において、異端者たちがこうも経済を発展させていくことに貢献しているにも関わらず、それを受け入れられないものなのか。


他人に差をつけられていくことが怖いのだろうか。

いつまでも同じフィールドで過ごしたいと考えているため、その安息の地を壊そうとする人間が憎いのか。


誰もが読まないであろう本を読み、誰も見向きしないような場所を訪れ、誰もが知らない映画を観る。

数多くの様々な種の情報を、手にかざしていく。

自分が本当に望むものだけを見ていく。どのような人間であるかを知っていく。

少しも関わりたいと思わないことには近付かないようにする。

少しでも関わりたいと思えば、そこに踏み込んでいく。


手にしては、手放して。

出会っては、離れて。

何かを知っては、忘れて。


そうやって生きていく。


99%の努力。

これを実現させていくための手短な手段はなにか?

それは、至って簡単である。

最終目標に向けたプロセス書き出していく。

余計なことは一切しない。回り道をしない。

他人の意見に耳を傾けない。したくないことはしない。

したいことだけをする。

自分の中身を使い分ける。

演技は必須。

どの様なキャラクターを演じようともブレない軸を持て。

自己を切り分けること。これが出来ないようであれば生きるのが下手な証。


本当に大切なことは、お金がほとんど掛からない。

どうでもよく、いつ消失しても問題が発生しないような事項に対しては、いつまでも多額の費用を求められる。


完全に自分を納得させられる人生を取得することは困難だ。

だが、そこに近付く努力は継続させていかねばならない。

それは目には見えにくい世界である。

他者より言語化してもらうか、何かしらの実績を残せない限りは不透明が続いていく。


努力は見えない。

どんなに積み重ねようとも、それを理解してもらえる可能性はいつだってわずかばかり。


1%のひらめきだけが注目されてしまう世界。


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― 新着の感想 ―
[良い点] ちょっとこれはスゴい。カッコよすぎる。それでいて、納得出来る。ここまで心に迫って来るのはなかなかないし、こう言う文章をかける人もなかなかいない。出合えて感謝。Twitterで宣伝して下さり…
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