リリィとの出会い
円形都市クロスは、円形の壁に囲まれていて、中央に行くほど、地形が段々に高くなっていて、一番高く中央には、クロスの国の城が建っていた。
正門には、門番が立っており、人が並んでいて、俺も並んだ!
前の並んでの人を見ると、銀髪の頭には、ケモミミにお尻には、尻尾が……。
獣人来たーーーーー!
心の中で、叫んだ!
ケモミミと尻尾触ってみたいな~!
そんな事を考えてると、前の獣人の子が揉めてるみたいだ!
どうやら、クロスの国に入国するのに、身分証明書がないと通行料500Gかかるらしくて、前の獣人の子は、お金を持ってないみたい……。
「後で払うので、入れて下さい!」
「規則で、ダメなもは、ダメだ!」
「あの~、俺が、この人のも払います!」
「ありがとうござ……カッコいい……」
「かわいい……」
「えっ!」
「えっ!」
「かかかわいいなんて……ボク……はぅ……」
はじめて会った人に、こんな親切にしてもらって、その上、黒髪黒目のカッコいい人に、かわいいだなんて言われたら……。
獣人の子は、かなりの美少女だった。
元の世界でも、こんな美少女は見たことない、それに巨乳だった。
「ボクは、リリィです。リリィと呼んで下さい!」
「リリィ、よろしく! 俺は、カナタ!カナタでいいよ!」
「カナタ様、よろしくお願いします!」
「様は、お願いだからやめて!」
「じゃあ、カナタさんで!」
「カナタでいいよ!」
「カナタさんで!」
「わ、わかった!」
これが、俺とリリィとのはじめての出会いだった。
「後が、支えてるから、さっさと入国してくれ!」
「すみません!」
「すみません!」
身分証等ないので、二人分、1000G支払った
正門を後にして、クロスの国に入国した。
腹減ったな!
「もちろん、ご飯は、奢るよ! その変わり、俺は、この世界の事が疎いから、色々教えてくれないか!」
「いいのですか!もちろん何でも聞いて下さい!」
クロスの街の建物は石造りで、大都市な印象だった。
人も多く歩いており、活気があった。
ついつい美少女を探してしまう。
クロスの街のマップの看板があったので確認した。
一段目は、屋台、宿屋、飯屋、服屋、カフェ、スーパー、商会、本屋、温泉施設、飲み屋、娼館など!
二段目は、冒険者ギルド、奴隷商館、オークション会場、武器店、魔法道具店、公園、学校、教会、病院など!
三段目は、住民の家!
四段目も住民の家!
五段目は、貴族、クロス兵士の家!
六段目が、クロスの城!
男なら、娼館と奴隷商館には、行かないとな!
朝と昼と夕方に、鐘が鳴り、それが時間の感覚らしい。
腹減ったな!
「あの……ありがとうございます!必ず、お返しします!」
「お金は、返さなくていいよ!そのかわり、一緒にご飯食べないかな?」
折角、こんなケモミミの美少女と知り合いになったし、異世界に来て、はじめて、まともな子と知り合ったから、仲良くなりたいと思った!
「あの……ボク、お金持ってないけど、もう少し、一緒に、いいいいたいですぅ!」
リリィの顔は、真っ赤だった。
「ご飯は、奢るから、そのかわり、この世界の事色々教え欲しい!」
「いいのですか? この世界の事ですか……何でも聞いて下さい!」
そう言って、リリィの尻尾は、激しく動いていた。
それから、適当に5分ぐらい歩いて飯屋についた。
ここは、安心宿という名前で、1階は、食堂で2階と3階が宿になっていた。
「じゃあ、ここでご飯食べようか!」
「はい!」
おふくろ亭に入って、カウンターに行くと、キレイなお姉さんがいた。
特に、おっぱいが、リリィよりも大きかった!
「いらっしゃい! 食事かい?泊まりかい?」
「とりあえず食事です!」
「そこのメニューから選んで頂戴!」
「じゃあ、日替り定食とビールで!」
「ボクも、日替り定食で!」
「1000Gだよ!」
支払いして、少しして、日替り定食が出て来た。
「カナタさん、ありがとうございます!」
「全然いいよ、俺結構、金持ってるから!」
可愛い女の子が、持って来た。
「はいなのです!」
「ありがとう、偉いな~! 名前は?」
「アリアナなのです!」
「俺は、カナタだよ!」
「ボクは、リリィ!」
「よろしくなのです!」
「よろしく、アリアナは、何歳かな?」
「12歳なのです!」
くそー!若すぎる!
「あの……娘さんですか?」
「そうだよ!可愛いだろ!」
「はい!」
アリーナさんは、シングルマザーらしい。
日替り定食は、チキンのクリームシチューとサラダとパンだった。
ビールを一気に飲み干した。
「ぷはあー!」
とにかく旨い!
「美味しいです! ボク、二日間も、食べてなかったので、凄い嬉しいです!」
「美味しい!リリィが喜んでくれて、俺も嬉しいよ!」
「はぅぅ!」
「俺は、ずっと、遠くの何にもない山奥で育ったから、この世界の事が全然分からないから、色々と教えて欲しい!」
異世界人とか言っても誰も信じないだろう。
「そうなのですか?わかりました!」
それから、リリィに色々教えてもらった。
この異世界はアースといい、1年間だいたい360日で地球とあまり変わらない。
この世界では15歳で成人として認められるらしい。
ほとんどの人が、名前に性はなく名前だけらしい。
性も名前もあるのは、この世界の貴族、王族ぐらいらしい。
俺のステータスも、カナタだげだ。
まずは通貨。
通貨は、Gで
銅貨が100G
銀貨が1000G
金貨が10000G
白金貨が100000G
光金貨は1000000Gで光金貨は滅多に出回らないらしい。
今ストレージには、盗賊からの戦利品で50万G以上ある。
盗賊けっこう持ってたなー!
特に、ゲロロンが、沢山持っていた。
ちなみに、この世界では、一夫多妻制らしい!
何人もの妻を養う経済力がいるらしいが、目指せハーレム王!!
後、黒髪だけとか、黒目だけならそんなに珍しくないが、黒髪黒目は珍しいらしい。
100年前の英雄だった人物がSSランクの冒険者で黒髪黒目だったそうだ。
「リリィは、クロスの国に来た事あるのか?」
「はい!小さい時、一回だけお父さんと来ました!」
「そっか!」
「リリィ、この国来たのは、観光で?」
「お父さんが、昔、国で冒険者してて、ボクも、この国で、冒険者になりたくて、来ました! お父さんは、元Aランク冒険者です!」
「そっか! 俺も、冒険者しようかな!」
「カナタさん、一緒にパーティー組んで下さい!」
「もちろん、こちらこそよろしく!」
「嬉しいです!カナタさん、その……末永くよろしくお願いします!」
リリィは、今日最高のとびきりの笑顔で、その笑顔にドキッとした。
俺とリリィは、パーティーを組む事になった。
冒険者になるには、冒険者ギルドで登録が必要らしい。
リリィとなら、この世界で、楽しくやって行けそうだ!
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