~第一章~ 第8話 僕は見事、一応依頼内容を達成できたわけ
取り合えず、防壁の出入り口を担う部分に溜まっているゾンビを処分すればいいとのこと。という事で僕は「一人」で駆除をしていた。
僕も魔法戦闘に関しては初心者なので、やっぱり一人ではきついのかちょくちょくダメージを食らっている。
もちろん致命的なものではないけど・・・いてぇなぁ。
「アイスシュート!」
アイス弾がゾンビに着弾して3体を死滅させる。しかし僕の背後にはどうもほかのゾンビがいたらしく・・・
「ぐおはぁ!」
という何とも情けない声とともに攻撃を食らった。あぁ痛いよぉ・・・いくらやられ慣れているからと言ってもいたくないわけじゃない。
本来はこういう時こそ仲間の連携!とかいう異世界物のロマン的なことをして被害を少なくし合うもの。
今だって背後の敵を仲間が剣とかで仕留めるのがよくある戦いであり、僕もそれを望む。
しかし生憎と僕の仲間は連携の「れ」の字もない奴で。
「何やられてるんだよ。なっさけねぇなぁーケント」
そんなことをファークがほざいている。すでに力なく倒れこんでいる二人のうち一人に情けないなんて言われてもなぁ。ゾンビ相手に満身創痍になってるお前のほうがよっぽど情けないじゃねぇか。
本人らによるとあの僕以外の隊員の二人はまたもや喧嘩をおっぱじめて両方もみ合った末、ゾンビにやられたとのことだ。流石に僕も死なれると後味悪いから今は向こうの木陰で休ませている。
ただどうも両者足を骨折したそうでがないためどうもこの依頼は一人でこなさないといけないようだ。
むしろあいつら一応守りながら戦ってやってるから、足手纏いとなっている。
この戦いが終わったらぜひほかの隊員になろう。いい加減かすり傷が目立ち始めたのでさっさと終わらせよう。という事でエルちゃんから新魔法の習得用書物を引ったくた。
「おら、お前らただでさえ足手纏いになってるんだからこれぐらいは許せよ?」
「あぁ!私が頑張って作ったやつがぁ!折角売ろうと思ってたのに!返せこの馬鹿!」
こういう書物は金で買えるので自分で魔法を作れば売れるらしい。倒れているエルちゃんが取り返そうとしてくるが倒れてるやつが取り返せるわけがない。
僕は強力そうなものを見つけると魔法陣を召喚して習得した!
しかしゾンビは空気を読まなくて習得中も容赦なく攻撃してくるので痛いです。
覚え終わるとその分溜まっている怒りをぶつける感じでこう怒鳴った。
「おらおら、このkyが!これで消し飛ばしてやる!」
エルフィーネが作った魔法だそうなので少し心配だが・・・まぁそこはエルちゃんの出来に期待しよう。
「エルフ式スーパーデラックスアイスボンバーインパクト!」
って長!なんだよこの名前。幼稚園児がかっこいい名前を考えてみました的なやつ!エルちゃん精神年齢まで低いのか?ホントこいつサイテー。
でも魔法の威力は素晴らしかった。上空に雪雲ができると、そこからデッカイつららがゾンビたちを襲った。その物凄い攻撃の前にゾンビは見事駆除された!