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僕はそれでも死ねないから~死んだニートが異世界転生~  作者: 二次元好きのてーとくさん
~第一章~ 僕はなぜか異世界転生したようだ
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~第一章~ 第4話 僕の最初の仲間は馴れ馴れしい

僕、佐々木健斗、16歳にして念願の異世界転生を果たしました。


こんなことを人前で言ったら、間違いなく頭が行っちゃった人扱いされそうだが・・・


―これ、事実だし。


さて、どうしようか。やることないです、はい。


と、とりあえず生活の基盤を作らなければ生きていけない


異世界といえばモンスターが生息しているので、戦える装備も買っておかなくては。あとは・・・


ダメだ。やることが多すぎる。昨年までニート生活を送っていた僕には、全部はまず出来ない。


そ、それならまずは住むところを見つけよう。宿でも借りて、うまくいけば何処かのラノベやアニメのように美少女や強い味方に出会えるかもしれない。


とはいっても宿の場所なんて知らないんだよなぁ。


また聞かなければいけないのか。2回連続で失敗しているので聞く気をなくしてしまっている。でもここであきらめてはいけない!頑張ればきっと異世界ハーレム生活が待っているはず。


今度は何となく一度は話してみたかった、そこを通りかかったエルフの女性に話しかけてみた。


「すいません。僕、東の果てから来た旅人なんです。泊まれる場所を探しているんですが、良い宿ってないものですかね?」


「東の果てって・・・もしかして亜人ですか?」


「いえ、違います」


即答した。何言ってるんだ、この人。この体からして人間に決まっとるだろ。


「それは大変失礼いたしました。貴方様は宿のほうをお探しなのですね?」


「は、はぁ」


何だこの人。初対面の人に様付けとか礼儀正しすぎるんだけど。また怪しい雰囲気になってきたな。もう失敗はしたくないです。


「宿といえばこのザ・ファースト通りをまっすぐ言って右に曲がった先に、結構大きな宿があるんです。その宿では旅人だけじゃなくて、兵隊さんの方々もいらっしゃいますのでお勧めですよ」


「じゃあそこに行ってみます」


きたぁ~!今度こそ成功したぞ。三度目の正直ってやつだな。


地図も渡してくれたのでそれを頼りに、その宿に行ってみた。


地図を見る限り、この町もそれなりの広さはあるようだ。


洋風と和風が混ざったような作りになっているその宿も、結構大きかった。開き戸の重々しいドアを開けると、そこには赤い絨毯の敷かれた廊下が続いていた。


ロビーを探して歩いていると、『宴会場』と書かれた掛札が釣られているドアを発見した。


異世界でも、宴会は存在するようだ。


そういえば思ったのだが、なぜか異世界の文字が読めてしまっている。こんな文字見たこともないのにおかしな話だ。その辺ご都合主義的でありがたい。


何をしているのか覗こうとドアノブに手をかけた時、後ろから声をかけられた。


「お前も傭兵志願者か?それだったら一緒にパーティー組もうぜ」


後ろを振り向くと・・・いかにも戦闘物の主人公という雰囲気が醸し出された男が立っていた。顔立ちや服装から熱血で仲間思いという性格が窺える。それにしても・・・


「何でそんなこと思ったんだ?」


「そりゃあ、ここは傭兵や傭兵志願者の集会だからな」


成程。そんな宴会だったんだ。だからと言って、そんな得体のしれないところには入りたくない。


「でも、違うんですが」


僕がそう答えると初対面なのにも関わらず、馴れ馴れしく肩を抱いてきた。


「そんなつれないこと言うもんじゃないぜ。そんなつもりじゃなくても一緒に悪魔のナイツ軍と戦おうぜ」


急にそんなこと言いだす。


僕こういう人嫌い。何しろコミュ力がないのだから、あんまり知らない人とは話せないんだよな。


待てよ、『戦う』か。こういう異世界転生物というのは、何か秘められた力があるとかがお約束。戦えばそういうのも見つかるかもしれない。


ここは少し乗ってみようか。


「そうだな。いいぞ。ただしとりあえず1回な」


うんうん、とうなずきながら言った。


「1回なんて言わずに何回でも戦おうぜ」


正直こんな奴とずっとにいたら吐き気がするので、僕の実力が認められたらどこかほかのパーティーに乗り換えよう。


「そういえば名前聞いてなかったな。俺はファーク・フレームお前は?」


「あぁ・・・僕は佐々木健斗だよ」


人とのかかわりがない僕にとっては、自己紹介も久しぶりだ。


「お前その名前からして炎々しいよな。もしかして、最強の火系魔法の使い手だったりする?」


「最強・・・とまではいかないけど、自分でもなかなかだと思ってるぜ!」


ってことはやっぱり魔法もあるんだなぁ・・・秘められた魔法の力があったりして。そんな期待を込めながら、とりあえず宴会場に入ってみた。

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