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トラストルノ  作者: なさぎしょう
輪舞曲
97/296

開闢を謳え


「♪〜♬〜…おっ‼︎んだよウサギーお前なにのびちゃってんのさー。俺2人も背負えねーぞ!」


「いだっっ‼︎」


「あ、起きた起きた。」


「なにす…ジャック⁉︎」


「はい、ジャック君です‼︎ウサギ〜お前なにやられてんの?」


「ち…ちがっ…‼︎」


「まぁいいや、1人は捕まえたからさー、とりあえず帰んぞ。どんな仕置があるかは俺が決めることじゃぁない。女王(クイーン)のご機嫌次第だ。」


「そん……な…」


「帰らずにここで捕まるか?それもそれで地獄だと思うけどね。」


「……っ帰る。」


「それより見ろよ‼︎今回の捧げ物(ヴィクティム)‼︎」


「あぁ…また女王(あのかた)の好きそうな感じの子供(・・)じゃない。」


「………あぁそうだね…」


「…?」


「何がともあれ‼︎このトラストルノの地に、いまや開闢(かいびゃく)の徒が集結せし‼︎祝杯を挙げたいところだよ。」








「無事かい?」


『えぇ、いまお風呂に入って寝ようかと…』


「あぁ‼︎そうなんだ、ごめん。とにかく無事で良かった‼︎おやすみ、ジェスター」


『おやすみなさい。シンクにもそう伝えて。』


「うん、それじゃ。」


ピッ…ツーツー…



「旧式の電話ってこの切った瞬間がいいよね。ただの沈黙じゃないところが最高だ‼︎」


「そうか、そりゃ良かった。」


「ジェスターも無事家に着いたみたい。あの感じじゃ交戦してた子達も逃げたね。声が普通だった。」


「お前は声で心が読めるのか?」


「ふざけたことを言ってくれるなよ。君も出来る簡単なことだろう。」


「俺はそこまで出来ない。」


「そう?…ま、とにかく僕らも寝よう。」


「…あぁ。」








「ねぇ、どうするの?今夜はここで泊めていただくの?」


「夕飯までご馳走になってさらに…というのも気が引けるんだが…」


「リド君のおばあちゃんのスープとかお肉のやつとかすっごい美味しかったー‼︎満腹満足‼︎」


「ありがとう。あとで祖母に直接言ってあげてくれ。」


「床でもいいから泊めてもらうしかねぇだろ阿呆か。」


「いや、でも…」


「泊まっていけよ。ここなら…その、SOUPもだけどトランプの連中もそう手出しは出来ないし…」


「まぁそりゃカンパニーのお膝元ってのは安心なんだけど…」


「とりあえずさ‼︎泊まろう‼︎それで明日、各々の学校へ連絡を入れてみよう。」


「それがいいー‼︎朝ご飯も楽しみー‼︎‼︎」


「「「「………」」」」















人間が変ったのではない。人間は元来そういうものであり、変ったのは世相の上皮だけのことだ。(「堕落論」より)



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