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トラストルノ  作者: なさぎしょう
輪舞曲
53/296

タレコミ2


「で、そいつらについてどんなタレコミがあったんです?まさか居場所をつかんだとかですか。」


アレイは今回のことには基本的に非積極的であったし、今も納得がいっていないらしい。

いやそもそも、校長を苦手としているせいもあるのかもしれないが。


「彼らの本名や顔、居住地(ねじろ)まではわからないが、彼らの次の動きに関して、タレコミがあったそうなんだよ。」


校長も必要最低限のことしか教えられていないらしい…挙句連絡係のようなことまでさせられて大変だな。


「連中が次に狙っている場所がどうやら……SOUPの本部らしいんだ。」


「は?そんなの自分達でなんとかしろよ。天下のSOUPだろ?」


「アレイ、ちょっと黙って。」


アレイはまだ何か言いたそうにしていたが、名影のあまりに鋭い一睨みで黙る。名影だってわざわざSOUPまで赴く手間にため息をつきたくもなっていたが、それを芦屋校長に言ってどうする?

これは組織のマイナスの部分でもあると思うのだが…責任が移動する。つまりは肝心のところまで責任(はなし)がいくまでにとてつもない時間がかかる。

結果末端ないし中途の人間のところで不満や意見は溜まり続けてしまう。


「1つ質問なのですが、彼らは何故、なんのためにSOUPにやってくるのでしょうか?SOUPにやってくるなんて自殺行為に思えますが。」


「なにかしらの書類を狙っているそうなのだが……すまない、私もあまり詳しく聞かされていない…」


校長は悔しそうに頭をさげる。

SOUPは身勝手にいろんな人間を統治下においているらしい。


「じゃあ具体的に私たちはこれから何をすればいいんですか?」


「明日の昼にはここを出て、夜にはSOUPの本部に着いてもらうようにしたい。急で申し訳な…」


「全然平気ですから謝らないでください‼︎」


伏が突然校長の言葉を遮り言い切る。


「結局誰かはやらなきゃいけないことなんでしょう?なら今、ぼくらがやっておけばいい。」


他のメンバーに、そして自分自身に言い聞かせているようにも聞こえた。

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