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トラストルノ  作者: なさぎしょう
愛憎劇
244/296

≪外側≫管掌


「ここのところ、トラストルノ内のSOUPや代理戦争組織(カンパニー)らの発言力の肥大がやや目に余るな。」


「まったくです。」


「もうそろそろ、この体制にも限界がきている頃合いなのではなかろうか。」




トラストルノ体制が出来てもう何年になる?

明確に"トラストルノ"のが着いて何年かは定かではないが、少なくとも現状に似た構造へと変わって百余年はたっている。

代理戦争(・・・・)行う場(・・・)としては非常に優秀ではあった。

が、あまりに勢力が拡大しすぎた。




「しかし……いざ開かせようとしますと…障害が多いように感じますな。」


「その通りだ。単純に内部の組織だけではない、逃走中のEについてはどう対処する?あんなのがいる土地になど人は住まわせられない。」


あれ(・・)は研究島にいるのでは?」


「いや……どうもトラストルノ本土へ渡ったらしいと報告があがっている。」


「なんと……⁉︎」




厄介ごとはそれだけではない。

こちらからトラストルノ内へ送り込んだ工作員の多くと連絡がとれなくなっている。これが、どういうことなのか…

バレて捕まったか殺害された?

もしくは…考えたくはないが…裏切ったのかもしれない。




「Eの捕獲にはクローンやアンドロイドを総動員させます。そのためにいま、優秀な原型(オリジナル)をトラストルノで探している。」


「トラストルノ内の組織についてですが、武装組織の多くはうまいこと内部崩壊させています。が、いくつかかなり優秀な組織もあり……そこは現在対応中です。」


「我々はこれからもご投資いたしますよ?なにせトラストルノ内の戦争や抗争(・・・・・)のおかげ(・・・・)で、我々は巨万の富を、その懐に収めるにいたっているわけですからね。」


「しかしそれなら、トラストルノが解体されては職を失うのでは?」


「とーんでもない‼︎他にもいくつかうちは事業をやってますし、むしろこれは二次事業ですな。それに、そんな数ヶ月でトラストルノが解体できるとはよもやお考えではないでしょう?」


「トラストルノ解体で、貴社の提供するものが現実のものだったと知ったら、みな離れていくのでは?」


「いやぁ、人間ってのは不思議なもんでね、"他人の不幸は蜜の味"ってんじゃないですがね、そうそう離れがたくなってるんですよ。一種の中毒ですな。」


「ははは…それじゃあどこか残しておいてほしい組織なんかはあるんですかな?」


「うーん…そうですねー…やっぱりPEPEの子達と、それからトランプってのはなかなか人気ですね。できればクローンだかアンドロイドだかの原型(オリジナル)候補にトランプの切り裂き魔(ジャック・ザ・リッパー)を加えといて欲しいくらいだ。」


「構わんよ。」


「本当に⁉︎感謝します。」


「では人気は落ちないのだな?それが戦争反対の気運を抑えるのにも役立ちそうか?」


「もちろん‼︎みんなスクリーンに夢中、向こう側(・・・・)の戦争に夢中になりますよ。なにせ大人気ですからね、当社の開発した……











SURVIV(サバイヴ)は。」


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