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トラストルノ  作者: なさぎしょう
盤上駒
171/296

異常者と異端者 6


ジージジッ……キーーーン…


カチッ


キーーーン…キーーンッッ……






部屋の中には金属を引っ掻いたような音や、熱された何か(・・)が焦げる時のような音、それから時折計測器のカチッという音も聞こえる。

それらの音とは別に、常に椅子の下から地響きのような振動がわずかに伝わってくる。




オーケストラの荘厳な演奏。


伏の鼓膜にはヴァイオリンの高らかな音色、フルートの囁くような響き、盛り上がりに向けて放たれるシンバルの力強い一発…が確かに聞こえている。

デュースが話している間には、全く聞こえなかった音達が、今は心地よく(・・・・)伏の耳を打つ。

伏はあいにく楽器には詳しくないが、大太鼓のあの腹にまで響く圧倒感は忘れられない。幼い頃に聞きに行った時に、あの深い響きが気に入った。






ジージジッ……キーーーン…


カチッ


キーーーン…キーーンッッ……




不協和音、異常音の連続、神経を逆撫でするための奇怪音…


脳にとって負担。脳が麻痺していれば関係ない。


神経が擦り切れる。イかれてれば問題なし。


本能的ストレス。危機本能の欠如。






全ては考え方次第だ。


なにも思想概念だけの話じゃない。

さて、異端者(デュース)はいつ戻ってくるのかな?


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