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トラストルノ  作者: なさぎしょう
盤上駒
168/296

異常者と異端者 3


「まずは、カンパニーの勢力図について、ですね。」


デュースは表情筋が弱っているのかと思うほど、全くの無表情で話を進める。


「勢力図って言われても…僕個人としては別に直接関わってるわけでも無いっていうか…」


伏は敢えて言葉を濁す。

時間を稼いでなにがどうなるわけでも無いが、相手のことを少しでも掴めるかもしれない。仮にここから逃げだせた時、役に立ちそうな事は少しでも探らなくては。


カチッ


「別に正しくなくてもいいんです。君から見て、現在最大に見えるのは、どこの代理戦争組織(カンパニー)ですか?」


こう噛み砕いて質問されると答え辛いな…


カチッ


それから、何かデュースの発言には違和感がある。なにが(・・・)?と聞かれると難しいのだが、引っかかるのだ。


「人数は(イースト)紅楼(こうろう)が最大だと思いますが…」


伏がそう答えても、デュースの表情はピクリともしない。さっき大笑いしていた人物と同一とは思えない。


「では、武力なども考慮して、最強(・・)はどこだと思いますか?」


「えー…と、西(ウエスト)…ですかね。」


実際伏には、現在(イースト)西(ウエスト)のどちらが強いのか判断しかねる。そこは比較的力が拮抗していると思うのだが。

(ノース)(サウス)よりは東西のほうが強いだろうがな。


カチッ


「なるほど…人数と力は必ずしもイコールではないんですね。」


デュースの言葉からは若干の皮肉(アイロニー)を感じた。が、本人の表情を見る限り、気のせいかもしれない。

悉く調子の狂う相手だ。


カチッ


「それでは次の質問に移ります。」








まずお前は男なのか女なのか。


伏は思った事は正直に聞かずにいられない性分であった。





「その前に、僕からも簡単な質問をさせてよ。」


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