表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トラストルノ  作者: なさぎしょう
盤上駒
166/296

異常者と異端者


「もう起きているだろう?」


部屋へ入ってきた人物は、伏の座る椅子に近づいてくると、目の前に立ったのがわかる。

伏はピクリとも動かないでいた。


「狸寝入りかい?…まぁ良い。君には二、三教えて欲しいことがある。それを聞くため、まぁ君をこんな風な出迎えをしてしまっている訳なんだが…すまないね。」


年齢の推測し辛い声だな…

伏は尚も動かずに、相手の声を聞くことだけに集中する。30…下手したら40代位の男性…か?


「とりあえず目隠しはとってあげよう。」


視界が明るくなると、伏は渋々顔を上げ起きていることを認めた。






うわぁ…なんだこの人…


伏は目を開けていの一番にそう思った。

目の前に立つ人物には特定できる情報が何一つない。年齢も、性別も、感情も、なにもかも。

声すらも、改めて顔を見てから聞くと、こんなに高い声だったか?と思えてくるし…


「私の顔になにか?」


…女性なのか?

伏は別に、と首を振る。喋れないのは少しもどかしいかもしれない。


「そう…じゃあとりあえず口のも取ってあげよう。」


テキパキ外されると、伏は二、三度むせてから相手を改めて見る。




これは強敵かもしれない…

こちらが優位に立てる気がしない。


「では、教えて欲しいことについてですが。一つ目は四大カンパニーの勢力について、内部から見た勢力図を伺いたい。二つ目はあなた方のクラスについて、誰がどういった戦闘を得意としているのか諸々。最後に、首席の名影氏と一対一で話をしたい。その場を作る手伝いをしてほしい。」


一つ目は別段難しい要求じゃない。問題はあとの二つだな。


「それを聞いてどうするんです?」


伏が問うと、目の前の人物はホッとしたように胸をなでおろした。






「良かった。喋れないのかと思いましたよ。ちゃんと喋れるんですね。あぁ自分はデュースと言います。これからたっぷりお付き合いしていきますから、よろしくお願いいたします。」




あぁ、なんとも不気味な2人。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ