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トラストルノ  作者: なさぎしょう
盤上駒
148/296

交渉 トランプ×SKANDA 5


「協力要請であることはすでに事前に聞き及んでいる。して、いかような協力を求めているのか、そこのところを聞きたい。」


ジャックは改めて姿勢を正す。


「はい。今回、トランプはSOUPに攻撃を加えました。その時点では特に問題が肥大化する筈では無かったのですが、SOUPがPEPEの生徒を使ってきたことにより、意図せずして、そこに子供を預けるカンパニー幹部にも不信感を抱かせるに至ってしまった次第です。」


するとグプタは顔を僅かに歪めた。ジャックはそれが笑っているのだと気づくまでに数秒かかった。

それくらい歪んだ笑顔だ。


「ははは…どうせまたアレだろう。女王(クイーン)の悪い癖で子供を攫ってきたんじゃないのか?目の前の愛息子には目もくれずに。」


ジャックは口を引き結び、ただただグプタの言葉を聞く。


「あれはもう病気だろうな。…いやまぁそれはともかく、だ。」


白濁の瞳がより一層強く、ジャックを見据える。


「君は我々にSOUPとPEPEと、そしてさらにはどこかのカンパニーとまで対立しろ、と言っているのかな?」


「まさか‼︎ただ、少しだけ、少しだけご助力願いたいだけなのです。」


「後ろ盾になれということだろう?ふむ…悪くない話だ。君らはそんじゃそこらの兵士共よりはるかに優秀だし…なにより私ら(・・)は君ら親子(・・)を大変気に入っている。」


ゾワッ……


嫌な汗が背中を伝い、多足類の昆虫が手足を這ったような感覚に襲われる。


「協力するのは構わんよ。」


あぁ、この先は聞いてはいけないのではないだろうか。


「ただし条件つきだ。」


金か?それとも女王(クイーン)その人か?









「イディ、君が欲しい。」



あぁ、この人は女王(クイーン)使者(ジャック)の事をよく知っているのだ。

その上で欲しいのはクイーンでも、ジャックでもなく…







僕自身(イディ)……ですか。」



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