くるま
「車検の話なんだけどさ・・・」と友人A子から愚痴を聞いたのを思い出した。
そこは小さな整備工場で、カードも使えず一括のみ、車の知識がまったくない彼女はそこに働く従業員の言うとおりにしてきた。
まかしておけばなんの問題もなく、安くしてくれて良心的だ、と思っていたそうだ。
「これ、みてよ?」
A子がまず出したのは車検の代金が書かれた領収書と、明細だった。
私も知識がないので、それが安いのか高いのか分からなかった。
つづいて彼女が出したのはディーラーからの見積もり。
・・・明らかに車検金額がディーラーより高い。
知識のない私でも疑問に思い聞いてみると、車に詳しい知人に「なんか高い気がするんだけど、こんなもんなの?」と、なんとなく聞いたところ、「おかしいんじゃない?その金額」と見積もりを知り合いに頼んで出してくれたらしい。
交換した部品、工賃、車検の基本代金、しめて合わせても・・・。
「これってさ・・・」
「うん、次からディーラーにお願いする」
「そっか・・・」
『これってさ、今までも、うまいこと騙されてたんじゃ?』
なんて言える雰囲気でもなく、黙って目の前にあるクリームソーダを飲み干した。