鈍色の月夜 作者: 樹逗那 掲載日:2015/02/16 世界のありとあらゆるどんなものより 憎い存在に囚われる毎日 弱者の皮を被った悪魔のような それは私を少しずつ追い詰めて 気づけばゆらり、ゆらり、 月明かりに銀色に反射して 掴むその手の力に 我に返って、いつも涙をのむ 捉えた存在から目を逸らして 本来の自分が小さく、小さくなる 灰色の影が伸びて 月夜に紅い目が揺れる 陽を影が塗りつぶす前に 紅い目隠して 夜が来る前に 眠りについて 自分を認識する前に 今宵もまた、無自覚に鈍色が反射する