一之瀬 巽 ②
屋上。
「いねぇ……となると。………あそこか?」
俺は別館二階の一番奥にある図書室へむかった。
「お?ちょうどいいところに………せんせー!高月先生!」
廊下にいた女性がこちらに気付いて振り返る。
司書の高月 千春先生だ。
時臣に対しても態度が変わらない珍しいタイプの先生だ。
……この人も時臣の友人の一人であるらしい。
「あら、一之瀬君。時臣君なら、いつもの場所よ?鍵は開けてあるから」
相変わらず、察しが早い。
でも、それもそのはず。読書が苦手な俺にとって、図書室とは時臣を探しに来る場所でしかないのだから。
ありがとうございました。と礼を言うと司書室の奥にある小部屋へと向かった。
その部屋は貸出禁止の本ばかりがある。
中身は専門書ばかりで、難しく、だれも許可を得てまで入ろうとはしない。
そのため、時臣にとって、お気に入りの部屋となってしまっている。
「時臣。飯は?」
また、分厚い本を読みふけっているそいつに声をかける。
「ん~?…………食べる?」
「なんで、疑問形になる」
「巽」
「俺も一緒に食ってやるよ」
ニコッと笑うと時臣は
「食べる」
と言った。
たぶん普通の奴なら分からないであろう言葉にも、長年の経験からか、考えないでも分かるようになった。
さっきの会話も要するに「巽も一緒に食べる?なら僕も食べる」ということ。
図書室は飲食禁止だから、いつも林の中にあるひらけた場所で昼飯を食べる。
ちなみに、時臣は俺の作った弁当を食べている。
時臣が、あまりにも昼飯を食べなく、しかも、食べるときは決まってコンビニ弁当だった為、見かねた俺が弁当を作ってしまったときから、ずっと続いている。
今日はいないが、たまに一緒に食べる俺と同類。
つまりは時臣の友人である、水無月 洸には、何度も「夫婦か!!」とつっこまれた。
いつも「じゃあ、巽が僕のお嫁さん?それとも僕が巽のお嫁さんかなぁ?」とあきらかにからかっている様子で時臣が言って、俺がすかさず頭を一発殴ってやるパターンになるが……。
俺にとってこいつは幼馴染で、俺の変な能力を受け入れた最初の人間。
時臣と会ってからは妖怪をあまり気にしなくなった。
それよりも手のかかるやつが近くにいるようになったからだと思う。
たまに、時臣はほんとは宇宙人じゃねぇかとか思ってしまうけど……。
時臣の友達とーじょー!(笑)
Q.なんで、みんなしてこの学校におるん?
A.大半は時臣が無理やり☆
時臣から逃れた(笑)お友達も後々出したいな~。




