始めの一歩は、自然にでる
はじめまして
今回人生で初めて小説を書きます。
とりあえず完結を目指します。
一人でも読んでいただける人がいれば幸いです。
人には、見えない“器”がある――。
昔、見た映像で誰かが言ってたな。
AIがすべてを管理する時代。
働くという概念は、とうに消えた。
労働も政治も教育も、すべてAIが最適化してしまったからだ。
今の人間にできるのは“戦って稼ぐ”ことだけ。
AIは全戦闘データを解析し、
企業に報酬ポイントを配布する。
それがこの社会の“仕事”だ。人間はこのAIから配布されるポイントなしでは今や生きていけない。
つまり、戦うことが経済活動であり、
勝敗が給料を決める。
俺、灯条澄人は、その輪から外れている。
二十六歳、無所属。三年近く、戦闘経歴ゼロ。
いわゆる“社会に出ていない人間”。
合成酒を飲みと合成飯を食べ、ただ生きるだけの日々。将来の目標や希望も特にない。
戦う気力もない。将来戦い続けなければいけないと思うことでより気力は沸かない。
でもポイントは日々少しずつ削られていき、とうとうこの時が来た。
目の前の画面に、冷たい表示が浮かぶ。
《残存ポイント:3/水道使用権、あと11時間。》
終わりのカウントダウン。
ポイントが切れた者は“利用価値なし”と判断され、都市から排除される。
心臓が跳ねた。
焦りでも恐怖でもない。
――ただ、なんとなく“動かなきゃ”と感じた。
そんな曖昧な本能だけが、背中を押した。
埃をかぶった戦闘服を着る。
鏡の前に立った自分の姿は、情けなく見えた。
それでも、行くしかない。
街角のホログラムスクリーンが求人情報を流していた。




