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忘鬼の謂れ〜鬼と戦い続けた男  作者: 吾瑠多萬
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【決戦】風光(かぜひかる)

この物語はフィクションです。

その周囲には水仙が咲き、その香りが漂っていた

逸彦を探していた実穂高が、水師の気配に導かれ辿り着いたのだ


見渡す先に、逸彦と倒れている水師の姿があった

「水師、逸彦…」

実穂高は恐る恐る近づく。恐ろしい光景だ。確認したくなかった。仰向けに倒れる水師を覗き込み、息を飲む

水師は目を閉じ横たわっていた。喉が切り裂かれて、こと切れている様子だった。笑って居るかのような表情だ。実穂高の目からはらはらと涙が落ちた


そしてその側に血だらけの逸彦がぐったりと項垂れて座り込んでいた。実穂高は声を掛けた

「逸彦…」

逸彦は僅かに動いた。生きている。歩み寄ると、逸彦の腹には斬った跡があった。何故だ。逸彦の命を奪える者は誰も居らぬ筈だ。それは愛が宣った(ことわり)だったのに。逸彦は目を閉じていたが実穂高の声に気づいた。逸彦は首を上げ、実穂高を見ようとするが、瞼がなかなか開かない。


実穂高は座る逸彦の身体を支えた。そのまま、逸彦は頭を実穂高の肩にもたれる

「ああ、実穂高。汝が言うから待っていた…実穂高の声聞こえたから手元が狂ってしまった…死のうと思ったのに」

「何故だ。このような真似、逸彦が取るわけ…」

不穏な気配を発するものを感じた。見るとその元は逸彦の腰袋に赤い緒でぶら下がる透明な水晶から発していた

「何だこの石は。このような物着けて」

「実穂高がくれたのかと思いそのままにした…」

「我ではあらぬ、何か呪いを籠めたものだ。この影響で判断を誤ったのだな」

実穂高はそれを刀で断ち切った

「自害などしては駄目だ。転生にも時間かかるではないか。更に我を待たせる気なのか」


「水師を芙伽にやられた。済まぬ。我の所為だ。思考を読まれた。我は汝と約束ある故、奴を斬れぬ。これしか責任取りようあらぬ…」

うわ言のように逸彦は言う。余程考えがおかしくなっていたのだろう。実穂高は傷を調べた。致命傷では無いが、既に随分と血が流れ出たようだ。危ないかも知れない

「全てを斬る事ができる剣で己を斬るなど…何の為の(ことわり)だ。我と汝が元の龍に戻れば、全ては終わり、また蘇る」

「蘇るのか…。皆死んだかと」

逸彦の身体は次第に冷えて来た。憔悴しつつある


ーーーーーーーーーーーーー


西渡(さえど)新路(しんじ)を見つけた森で、襲って来た二十数人の鬼を一人で斬った。導きの鳥の雨燕(あまつばめ)が居なければ無理だったろう。雨燕は的確な誘導をした。その飛んだ軌跡を辿れば己の間合いと剣筋は確かだった。長らく剣術を研鑽し、そうしては他者に指導して来たが、此処で鳥を師として戦いを教えられるとは思わなかった。西渡は笑う

実穂高には自暴自棄の参加はいかんぞと随分と窘められたが、これ程実入りのある旅も無い。死ぬかも知れぬと思っていたのに、人生に意味を見出せぬ己にまだ上を目指させるのだ。これが笑わずして居られまい


周囲に鬼が居なくなると、雨燕は乗って来た馬に西渡を導いた

馬に乗ると、鬼討伐の一行と離れた辺りに向かって馬を走らせる


その後一行は少しだけ移動したと見えた。森の入り口から馬に乗ったまま鬼を数人斬った

導きの雨燕は、森の奥へは誘わず、周辺へ導いた

暫くそれに順い出会う鬼を斬ったが、どの鬼もとある方向を向いていたので、西渡は鬼を背後から斬る形となった。森を一廻りし、森向こうの崖まで行くと、また反対側を戻った。これで外周の鬼は居なくなった。雨燕は今度は真っ直ぐに森の奥へと導き飛んだ


中を行く程に、鬼の亡骸は多くなった。一箇所、大量に鬼の骸が山のようになっているところがあった。それは逸彦がやったとしか思えなかった。

それを見て、不意に西渡の目から涙が流れた

西渡(さえど)は最初何故己が泣いて居るのかわからなかった


しかし言葉が口を突いて出た

「ああ、桃木の毘古よ、逸彦よ。汝にこれをせしめたのは、あの時汝に託した太刀故なのか」

深い悔恨と哀しみが胸に溢れた

()はかの若者に我の負うべき責を負わせたのか」

そのうちに記憶ははっきりした

「我、この機会にこそ終わらせん。神よ、雨燕よ、我を芙伽のところまで導き案内せよ。我の取るべき責任を全て取ろう」

雨燕はその言葉に応えるかのように、向きを変え飛んだ


宿世の記憶を思い出す

男は己に神になる気はないかと尋ねた妻を驚いて見た。その目は愛しい妻と同じ人物に見えなかった

少し話をした。以前の妻なら共に喜んでくれそうな話をと思い、前途ある若者に会い、助言をした話をしても、無反応どころか、むしろ気味悪く笑って言った

「醜つモノに会うたら、変化(へんげ)するかのう」


病で死んだのでも無く、鬼に喰われたでも鬼化したでも無く、心が狂っているのだとわかった。それは我がその時、何かの神気が宿って居るのかと思った浜の黒岩を触らせた事が因だと悟った。その後で度々数日居なくなったのは、自らその岩の所へ芙伽が通っていたからだとわかった。そして我は妻を置いて立ち去ったのだ

ああ、あの時に我が手で妻を亡き者にしておけば良かったものを…



森の中を逸彦を探し名を叫ぶ実穂高の声が木霊していた


ーーーーーーーーーーーー


実穂高の後を追いかけて居た芙伽は、倒れて居る逸彦とそれを抱え支える実穂高を見つけた。逸彦は憔悴し、もはや戦える状態とは見えなかった。芙伽はにやりとした

「良い(さま)だ。此処で二人共、終わらせてやる」

芙伽は短刀を構え、勢いつけて走り寄った。逸彦の目にもそれが映った。逸彦は実穂高を守る為に、剣を掴み立ち上がろうと片脚を踏み出した


西渡(さえど)が追いついたのはその時だった

西渡はその光景を見て、己がやるべき事を悟った

「芙伽、いや早萌(はやも)!」

西渡は走る芙伽と逸彦の間に向かって馬を走らせて飛び降り、芙伽の前にたちはだかる。刀は二人を庇った西渡の身体を刺し貫いた。

「西渡!」

実穂高は叫んだ


短刀の先端は西渡の背中から突き出て、実穂高の伸ばした手の向こうで止まった。西渡はそのまま女の身体を抱き寄せた

「早萌、汝は我が願いから生まれた。我は汝に生きてほしかった。だが命の寿命に逆らうがこう言う事とは思わなかった。済まぬ。我が願いは充分に遂げられ、我はその願いの何たるかを知った。だから願う。我は汝が命の寿命のままにこの地を去る事を」


そしてもう一つの人格が言った

「芙伽よ。狂った汝を見て捨て去った事詫びる。()は責任取ろう。()が始め、終わらせる機会巡りながらそれを成し遂げ得ず。()が毘古に渡した太刀は、完遂の太刀、貫く太刀だ。それは()が芯、()が身である。その太刀は()が元へ戻り、此処に全ては終わろう」

芙伽か猿女かわからないが、女は固まっている。目を丸くし驚愕したような表情で言う

「今更ではないか。我はまだ生きて居る」

「否、汝は死んで居る。汝は幻影だ。命在るものの願いから生まれし幻。存在せぬ。還るが良い。だが、汝を愛した事は本当だ。愛するが故に今は汝が虚無を生きる苦しみより、あるがままの死を望む」


一瞬微かに、声では無い声が西渡に聞こえた

我夫(あづま)よ、我を手放してくれて…有難う」

何かが去って行った…

愛しい者とすれ違い続けた思いがやっと合った気がした。相手に良かれと思う気持ちが幻想を見せ、お互いの真の姿を見ずにいた。ありのままをただ見るという事が、あの時にはできなかった

西渡の心を熱い思いが満たし、目から溢れた


すると女の身体は色を失い土塊(つちくれ)となって乾き崩れ落ちた。女が消えると、実穂高は己の身体が急速にかつて無く楽になっていくのを感じた。命の大元から本来の命では無いものが精気を吸う力が消えたのだ


西渡は膝を突いた。暫く動かなかった。そこへ雨燕(あまつばめ)が飛んで来た。西渡の導きの鳥だ。鳥が西渡の頭上を飛ぶと西渡はそれを仰ぎ見た。西渡の身体は光に包まれ、雨燕が消えると共に消えた


涙を流しながら暫く茫然とそれを見ていた実穂高は、逸彦の導きの鳥を探した。鳥が居ないならば逸彦は死なぬのか。燕はいた。だが燕は横たわる水師の左手を突つく

見ると千切れた緒が握り拳から覗いている。実穂高が手を伸ばして水師のその掌を開くと朱い玉が出てきた


「逸彦!これを斬れ」

実穂高は朱い玉を地に置くと、片脚を踏み出した状態のまま、半ば朦朧としている逸彦を支えた。そして逸彦の剣を掴んだ手を一緒に掴み、玉に向かって振り上げた

朱い玉が斬れた瞬間、剣はより一層輝いた


逸彦の中に猿女の記憶が流れ込んで来た。それは果てなき焦燥と生かされている事への復讐心と、その根底に茫然と(しば)れている深い哀しみだった。今の逸彦には、それが絶望だとわかった

それらは逸彦の心を通り抜けると本来の姿、即ち無へと()して行った

逸彦は朱い玉に封じ込められていたのは己の力だったと感じた


だが逸彦にはもう持ち上げる力もなく、剣はそのまま地に食い込んだ


逸彦は剣にすがりながら身体を崩した。もう駄目かも知れない

菫青(きんせい)…」

実穂高の実名(じつみょう)を呼んだ。(うつく)しい名だ。最後に顔を見たかった。目に焼き付けたかった。どうにか目を開き、実穂高の泣き濡れた顔を見る

「汝は生きろよ」


実穂高の目から涙が溢れる

「諦めてはいけぬ、逸彦!やる事があるのだ…一緒に生きなくては。我一人では生きていけぬ。愛しているのだ」

逸彦は笑みを浮かべ目を閉じた。

「我も…愛してる」

剣はその輝きを増した。燕はその頭上を飛び、剣と逸彦の身体と燕は一つの光となった。そしてその光は霧散した。

実穂高は逸彦が死んだのかと思い、声を挙げた


だがその光は再び集まり、形を取った。龍となった。煌めく身体は翠で、身体を動かすと黄金色の光沢を帯びた。頭上には鹿のような立派に枝分かれした角が生え、その瞳は深い闇のように黒く輝いていた

「翠…、翠玉。風の龍か。逸彦なのか」


それで那由は彼を翠玉と呼んでいたのか

龍は優しい目で実穂高を見た。笑っているようにも見えた。

実穂高は龍に手を伸ばした。その大きな顔に近づいた。龍は鼻面を実穂高の頰に擦り寄せた。

「愛しているのだ。共に生きてくれないと困る。独りにしないでくれ」

龍は頷く。通じたのかと思った。だが龍は両前脚を広げると叫んだ

「愛よ、我が愛よ。我が身を新しき世界の為に使え」

「行かないでくれ…」

実穂高は涙が止まらなかった。逸彦が行ってしまう

龍の身体は散り散りになった。と、それは風に溶けて螺旋を描く。風は枯葉を巻き上げながら柔らかく実穂高を慰めるように周囲を廻る。あの奉納舞の時のようだ。実穂高は涙ながら笑った。実穂高は風と共に舞う。

すると風は力強く上空へと巻き上がったかと思うと、光を増す。光が先程まで逸彦の身体のあった場所に集まると、それは逸彦の身体となった。傷も消えている


「逸彦」

実穂高は駆け寄り、その身体にすがった。童のように涙が流れ続ける

「大丈夫なのか」

逸彦は上体を起こした。顔色が随分と良い。実穂高は安堵すると共に込み上げる怒りを逸彦にぶつける。平手で肩を何度も叩く

「痛い。そんなに何度も叩いては痛いぞ」

「酷い。勝手に死ぬなど許さん。何か埋め合わせをせよ」

「ううむ、何をしたら許してもらえるのだ」

「宿世で木の幹に手を当てた時に言うた言葉をもう一度言え」

逸彦は困った顔をして、目を閉じ考える


逸彦は目を開けると真っ直ぐに実穂高を見、そして言った

()と結ばれ賜う」

実穂高は返事の代わりに逸彦に抱きついてそのまま押し倒してしまった。逸彦はその重さと温もりを確かめ実穂高の身体を抱き締めた。幸せな重さだった。生きている

それから、手を首筋へと滑らせる。実穂高の頭に触れると烏帽子を留める簪を抜き捨て、結ってある髪を(ほど)いた

「何をするのだ」


実穂高は勢いよく身を起こし、頭を抑えるが、髪ははらはらと肩に下がった。絹のような濡羽色の髪が美麗な顔を縁取る。逸彦も起き上がりながら言う

「もう我の前でくらい、男の振りをしなくても良かろう。折角綺麗な髪だ」

手を伸ばしてその髪の感触を確かめた

「うう、ううむ、確かにな」

実穂高は髪を撫でられ、慣れない己に戸惑い俯く


「それから、何かあったな。成し遂げたら教えてくれる良き事とは何ぞ」

「ああ、そうであった。ふむ、でも勿体ないな、このままも良いかの」

実穂高は少し悪戯な笑みを浮かべる

「何だ、気になるな」


「実は、汝と我の心の臓は入れ替わって居る」

吃驚する逸彦に、実穂高は説明した。最初の宿世でしんなる木に求婚した時に、木はその証しとして心の臓を入れ替えた。それ故に逸彦は内側に愛の光を持って居るので、決して鬼化はしなかったそうだ

「成る程。我は元から愛に守られていたのか」


「それで火の龍は何処に居るのだ」

「我の内側に。されどどうしたら戻るのかわからぬ」

「わからぬのか」

「わかるのか」

すると逸彦はそれには答えず実穂高の身体を抱き寄せ、目を丸くして固まっているその唇に己の唇を重ねた

二人の心の臓は入れ替わり、元の持ち主の中に帰った


実穂高は我が身が溶けてしまったかのように感じた

時はその深淵に二人を沈め、永遠は彼らのものになった。時の(はざま)はもう干渉しなかった

実穂高の身体の中で何かが火花のように弾けた

身体が限り無く拡大する感覚があり、光に包まれると上からの視点で逸彦を見下ろしている

己の身体を見ると、龍になっていた。蒼い炎のような色だ。義理の父が己を菫青と名付けた訳をわかる気がした。逸彦は見上げて言う

「何と(うつく)しいのだ。汝の瞳は緋色ぞ」


実穂高は龍の口で笑った。これは焚き火の焔とは違う。それも含めてもっと広義の火だ。全てに宿る()、そして命のひ。我は命の大元、愛の大元。水とひは同じものから始まるものなのだ。それが中心となってしんなる木として世界を支えている。その周りを巡る風。しんの木から命にひを送り出す木。そして命の舞台たる大地と命の生きる喜びを映し出す光。それがこの世の構造だ。全てが散り散りになり、他者の手に渡ったが、今元のあるべき姿に戻った


歓喜を叫ぶ。逸彦も笑う。逸彦の身体に顔を擦り寄せると、またこの身を楽しむように舞う。蒼い焔が舞っている。逸彦もその下でくるくると廻る。木々の間を飛び巡ってみる。逸彦を見ながら、その自由な動きに憧れたものだった。今はそんな動きもできる。龍が木々を潜り抜けると、木々を伝い逸彦も後を追う


その姿を充分に楽しみ、満足すると、龍は再び実穂高の姿に戻った


二人は人の姿で顔を見合わせ笑った。それから、やり残した事が無いか考えた。実穂高は思い出した。上塗りされた(ことわり)、五行を解除せねばならぬ。これは遠隔で想像上の朱い数珠を逸彦に斬って貰った時に、できるのでは無いかと思った事の一つだ


剣は先程龍となった時に、逸彦に統合されてしまった。逸彦に尋ねると刀が無くとも切れると言った。何でも規格外の男だと実穂高は笑った

逸彦は刀位の長さの手頃な木の枝を探し出すと手で刀のように構えた

実穂高はその前の空中に五芒星を描いた


構えた枝が剣のように光輝き、描いた五芒星を斬り崩した

束縛が解け、解放されたような感覚があった


「これで最後か」

「これで最後だ」


二人はこれからどうしたら良いのか考えた。


全てのものが厳かに(かしず)いてその命令を待っていた

実穂高は宣言した

「愛の名において宣言する。この世界を閉じる」

逸彦も内なる声が発するままに宣言した

「桃の化身の名において宣言する。桃は冥界との境たる役を終える」

桃は死があるところにしかあらぬ

死は人に忌み嫌われながら、生きることを生きることたらしめた。仮初めの死は命の永遠を隠しながらも、その生を浮き彫りにした

(つい)が死によって分かたれる事は終わった

愛は風を呼び出せるようになった


「逸彦は桃の化身で無くなるなら、何になるのだ」

実穂高が尋ねると逸彦は考えて、内から湧いた答えを言った

「橘だな。実穂高こそ本当に人の子か。孤児(みなしご)なのだろう」

実穂高も目を瞑って考え、答えた

「…ズミだな」

「ズミ…赤や黄色の小さな実が成る木か。それから生まれたのか」

「その根から生まれておるな」

「秋に世話なった事がある。実が小さくて食べでが無いが、木上で黒くなる程待つと実は甘くて美味い」

実穂高は笑った

「食う事ばかりだな。花は()でんのか」

「知っている。桜に似た白い花だ」

逸彦は実穂高を横から抱き寄せ頰に口を近づけた

「花より汝を愛でた方が良いな」

実穂高は笑み、逸彦を小突いた


二人は腰を下ろし、終わりゆく世を無言で眺めた

透明な空気が静かに止まっている中、雪が降り始めた

逸彦は実穂高が寒いかと思い我が身体で包むように抱きしめたが、不思議と寒くは感じなかった

雪は次第に降り積もり、地を覆い始めた

鬼の骸も、何処にあるのか見えなくなった


二人は歩き始めた

何処にあるのかわからないが、それが何処なのかを知っていた


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