覚醒/いちどだけ
早鐘がけたたましく鳴る中、旧地獄街は混乱の坩堝と化していた。
「荷物なんざ放ってさっさと逃げな! 是非曲直庁が避難の算段を整えた。街道を真っ直ぐ西へ向かうんだ」
火炎猫燐が声を張り上げると、右往左往していた連中がすぐさま言われたほうへと駆け出す。ひとたび人流が生じれば、それに他人も従い始める。
あれがもう、すぐそこまで来ている。隠す気など微塵も無い、あまりにも強大な気配だ。末法の世に神仏の怒りが下るのだ、と悲鳴を上げていたやつがいたけれど、それも強ち間違いではないかもしれない。破滅を下すのが誰だろうと、どのみち同じことだ。
燐は鐘を打っては同じことを叫び続けた。少しでも、ひとりでも多く逃げ延びてもらうために。
そろそろ声も枯れようかという頃、疎らになってきた群衆の中に、燐は見知った人影を見つけた。
「星熊の姐さん! あんたまだこんな所にいたのかい」
「そりゃこっちの台詞だよ。そろそろお前さんもそこを降りな。逃げ遅れちまう」
旧地獄の鬼の顔役、星熊遊儀は、箱付きの大八車を牽いていた。そんな大げさな荷物を持ち歩くようなひとだったっけか、とその荷を見ると、載っているのは荷物ではなく妖怪たちだ。
「姐さん、あんた……」
「逃げたいが動けないって連中を放っとくわけにもいかないだろう。車はかっぱらってきちまったけど、お叱りは後に回してくれ」
車にしがみつく者たちは皆、年老いたり怪我をしていたりで避難がままならない者たちであった。遊儀も捨て置けずに彼らを拾い回った結果、まだ市街に残っているというわけだ。
「それにしたってずいぶんと乗っけたもんじゃないか」
「これでも逃げようとしない頑固者は置いてきたんだよ。もうあらかた回ったはずだが、お燐は逃げ遅れに心当たりあるかい?」
「えぇっと、急に言われてもなぁ。ミサキの爺さんはいるし、オンボロはさっき転がっていくのを見たし。……あれ、おい、大頭のおっ母さんは?」
「聞かずとも分かるだろう。自分の家が焼けても逃げなかった奴だぞ。相変わらずもの凄ぇ剣幕で柱にかじり付いてたもんで、娘を拾ってくるので精一杯だったよ」
「あー……。じゃあ達磨のおっちゃんは?」
「おっと、そいつは失念してた。ちょっくら行くか」
「あたいも行くよ。姐さんの側ならもしものことがあっても安心だ」
燐も人型変化を解いて、猫の姿で乗り合いの一員となった。
大股で駆ける鬼の大将が牽く大八車は、旧い機関車みたくがたがた揺れる。そのくせ風よりも速いものだから、荷箱に乗る乗客たちは皆振り落とされないように必死だ。
「そういやさとりはどうした?」
「いの一番に避難させたに決まってるじゃないかい」
「おぉ、そりゃあ見上げた忠猫。あいつもいいペットを持ったね」
「逃げまどう群衆の心の中とか、あのひとは舌なめずりしながら見入っちまって逃げないに決まってるんで」
「あぁ……」
街区から外れたあばら屋にふたりはたどり着く。元より人の往来は無い場所だけれど、こんな事態にもなると人の気配が輪をかけて感じられない。
開きっぱなしの戸から御堂を覗き込めば、達磨はやはりいつもの場所にいた。真っ赤な分厚い座布団の上に、四肢の無い男がぽつねんと据えられている。
「おいおっちゃん、逃げるぞ。車はあるが乗ってくかい」
「我が受難は空より地より降り注ぎたるすべてで恵みを求める貧者たちの流れる悪夢の昇る先に咲く花の笑い、後光の差す山頂から赤子が酩酊して呆然と患いまた行進する神々の行く手」
「……姐さん、これは乗ってくってことかな」
「少なくとも拒んじゃいないな。よし、抱えるぞおっちゃん」
「まばたきと飛び魚で思考を継続し、または按摩に、足跡は大嵐を形成して肝心を叩く。煌々と巻き上げ続ける漆塗りの腕と相まって我が受難は吼え猛る洞穴が認めた先時代へと流し込め」
意味の分からない文句を延々と呟き続けるこの妖怪は、旧地獄では半ば地蔵のような扱いを受けていた。酒やら何やらを供えると吉事があるとか、誰が言い出したのかは知らない噂がまことしやかに存在する。突き立てられた座布団の上から、彼は一歩も動くことはない。意志疎通もできないので、彼が鳴り響く早鐘の意味を理解できているのかどうかすらも不明だ。
「光芒の果てに座す粘液の臓器じみて温もりに取り憑かれた一冊をことごとく惑い而して微笑と額付く発作の大群が戻り来る、懲役囚の天国を喧伝した亜細亜象に贈った赤い刃を飲み下す」
「おう、悪いね。そこちょいと詰めてくれるかい」
「土坊よ、おっちゃんを抑えといておくれよ。取り落としたら一大事だ」
いよいよ駆けだそうとしたそのとき、燐と遊儀はそれに気が付いた。地霊殿の方角、地表までそびえ立つ核融合炉。そこに異常な赤光が灯っている。警告灯などではあり得ない。炉心そのものが溶融寸前まで赤熱しているのである。
侵入者が破壊を? いや、あれは。
「――おくう、まさかあいつ」
「あんのバカ! 逃げろって言ったのに!」
燐は歯噛みする。鳥頭といえど限度がある!
核融合炉の出力を過上昇させているのは、炉の管理を司る霊烏路空本人であろう。強力だが繊細な炉を守護するため、おくうは僅かな異常も見逃さない。地上から侵入してくる者があれば、当然排除に動くはずだ。
「さとり様ってば何をしてたんだ。こうならないよう一緒に逃げてもらったのに!」
「あ、おい!」
再び人型変化を解き、駆け出そうとした燐の首根っこを、遊儀はすんでのところでひっ掴む。
「離して! あのバカを首に縄かけて引きずり出してやる!」
「バカはお前さんもだ。もうじき炉内で敵とおくうがかちあう。そうなりゃ一巻の終わり、お燐じゃひとたまりもないだろう。ここからじゃとても間に合わん」
「だってこのままじゃ、おくうが、おくうが……」
「もう遅い。私らに打つ手は無いよ! だからせめて、一歩でも遠くに逃げる」
火車を掴んだ右手はそのままに、遊儀は左手一本で大八車を牽いて走り出した。荷箱に押し込まれた動けない妖たちの重さがいかばかりかは分からないが、鬼の怪力でなければ無理な芸当であることは間違いない。
燐もさんざん暴れたけれど、鬼の手を振り払うことはできなかった。怒りに任せて爪を振るってみたところで、鋼のごとき肌には傷ひとつ付きやしない。
「離して! 離してよ!」
懇願は虚しく風に消えた。街道を西へ、大八車は風のように駆ける。
「あいつはあたいが洞窟の底でたまたま見つけて、それで引き上げた子なんだ。こんな結末のためにやったんじゃないんだ。だってこれじゃあ、おくうはあたいが引き上げたせいで」
「そいつは違うねぇ。あいつはお前さんが助けたからこそ、この選択ができたんだ」
「選ぶって言ったって、こんなバカなことがあるもんかい」
「バカで結構じゃないか。そんなことは私らが決めることでもないよ。あいつは自分でそう決めた。お前さんがあの子を助けたからこそそれができた。それ以上、いま何か必要なものがあるかい?」
「そんなら、あたいのバカも見逃しとくれよ。おくうはあたいが戻ったって怒ったりしないよ」
「そりゃ聞けない。そういうお前さんを止めたいってのも私のバカだからね。気に食わないってならこの右腕、ぶった斬ってでも逃げればいい。バカとバカが真っ向からぶつかるんなら、最後に物を言うのは力さ」
赤熱する炉心はただ背後に遠くなっていく。おくうは何を考えているのかよく分からない娘だ。取るに足らないガラクタに執着しているかと思えば、数多の命を躊躇なく焼き払おうとする。
だが、あれの前に立ちはだかれば、どうなるかくらいは分かるはずだ。
それなのに、あいつは。
「――おうい、待った! その扉閉じるの、待った!」
避難用のポータルを閉鎖しようとしていた獄卒に、遊儀が叫んだ。声にぎょっとした獄卒は、鬼の頭領が引く大八車にさらに目を丸くし、慌てて手元のデバイスで術式調整を再開する。
赤い光が一際強く、まるで夕焼けみたいに輝いた。地底では見慣れない光景だけれど、それがさよならの色だということを、嫌が応にも燐は理解させられてしまった。
炉心に戻ります。そう言った空に、さとりはただ「そう」とだけ返して、微笑んだ。
それだけで十分に、欲しいものは受け取れた。黒翼を広げることに後悔は無かった。
核融合炉は、おくうにとってとても大切な場所だ。自分を必要としている場所。自分がいなければ何が起こるか分からない場所。そして小さな小さな地獄烏に過ぎなかった自分が、神様から与えられた役目を果たす場所。
何もできなかった自分に意味を与えてくれた。だから、見捨てることなんてできなかった。
(ありったけを、ぶつけてやる)
あれの好きにさせてはいけないと、胸の内で誰かが繰り返し叫んでいる。それが八咫烏様の声なのか、八坂様の声なのか、それとも自分自身の声なのか、もう分からない。そんなものは何だって構わない。その正体が何であろうと、彼女にその声を拒むつもりは無かった。
すでに目標は縦穴へと入り込み、真っ直ぐここへ降下してくる。相手が誰だろうと、やることはいつもと同じだ。私の操る核融合、その超高温と超高圧に耐えられるやつなんていないのだから。
異物は絶対に排除する。
塵も残さず灼き尽くす!
三本目の脚、制御棒のその周囲。八咫烏の黒き力が素粒子の制御を開始する。炉内を飛び交う水素原子が目に見えない加速回路に乗せられ、瞬きの間に光速に到達、そして。
――射出!
生成された重力穴に落ち込んだ原子たちが、寸分過たず衝突してその質量をエネルギーへと変換する。目に見えないほど小さな粒子から放たれる、宇宙でもっとも強力な光熱。そのまま放置すればこの炉くらいすぐに破壊するだろう。重力穴によって球状に成型されたそれは、地底の太陽と称するに相応しい小さな恒星となった。
直径十メートルほどのそれら、次から次へと灯りだした星々の数はもう二十を超える。巨大な銃身に籠められた散弾は、眼前に迫る敵に飛びかかるときを、今か今かと待っている。
(……………………あれ?)
地獄烏の意識が違和を見出したのは、そのときだった。
――敵? 敵って、誰が?
――誰もいない核融合炉の中で、自分はいま何をしているんだ?
(わ、私、どうして)
展開した太陽球は、自分の能力限界から見ても、炉の耐熱面から考えても目一杯だ。普段ならこんなことはしない。安全基準を無視して地霊殿や旧地獄を危険に晒す、ただの自滅行為でしかない。
いくら自分が馬鹿だからって、誰かを攻撃しようとしてでもいない限り。
(誰もいないのに。異物なんて何も無いのに……)
こんなことをするはずがない!
誰かと戦っていた、あるいは戦おうとしていたはずだ。この縦穴を降りてくる何者かがいたはずなのだ。でなければ、空がこんな全力を出すことはあり得ない。
けれど現実には、いまこの上には誰も。
「……え、あ、あ」
誰もいない。そのはずだ。そのはずなのに。
見上げた先、炉心の半径を埋め尽くすほど、巨大な恒星が出現した。青白い死の環炎が、小さな太陽たちの赤熱をあっという間に塗り潰した。
そして、それに近い太陽光球から順に、重力場に従って落下を開始する。空の成型した星々が、ひとつ、またひとつ吸い込まれていく。
「や、八咫烏様! どうして」
必死で軌道操作を試みるも、焼け石に水である。強大なはずの神威は、やわな針金のように容易くねじ曲げられてしまった。その様子が空には視える。視えてしまう。あり得ない事象に、あってはならない現象に、彼女は戦慄した。
もう自分の太陽を、核融合を制御できない!
「なんで!? なんでよ! なんで、こんな」
世界でただひとり、私だけが扱える力、そのはずなのに!
白い恒星の重力はどんどん増していく。空の人工太陽はもう、半数も残っていない。核融合炉が軋み、砕ける。破片が猛烈な勢いで巨星へと落下していった。そして当の空自身にも、その重力が牙を剥く。
逃げなければ、と咄嗟に身を翻し。
「……っ!?」
無人のはずの背後、そこに立つ人影に気づいた。
ぞくり、と全身の毛が両翼の先端まで残らず逆立つ。彼女のような生き物を見たことがなかった。地獄烏の空には分かる。地底世界でもっとも弱く原始的な生命だった彼女には分かってしまう。こいつには、生命の持つべき大切な要素が欠落している。表しかないコインのような、六の面しかない賽のような、あり得ないはずの存在。あって当然のものがそぎ落とされて、それでもなお生きている怪物。
こいつの目には、絶望が無い。
ただ希望だけで染まっている。
「――素直に不明を恥じよう。こんな兵器を使う者が存在したとは知らなかった」
色の無い声を吐く月兎兵は一切、その表情を変えない。
「アーカイブをもっとちゃんと見返すべきだった。こんな素晴らしいものを見落としてしまうところだったよ。全球浄化に使うにしては、神の兵器はどれもこれも大仰でピーキーだし、かといって水素爆弾は取り扱いの難しい物を何億発も用意しなきゃいけない」
彼女の周囲を、数え切れないほどの原子が舞っている。それは光速まで加速された後、空気中の原子といっさい衝突しない軌道を描いて、白い恒星へと殺到している。制御棒も持たず八咫烏もいないのに、月兎兵はそれを実行していた。
「感謝するよ、君のおかげだ。君が私にそれを向けてくれたから、私は学ぶことができた。豊姫様のコロナプラズマ放射は地上の武器ではないが、これは違う。紛うことなき地上の武器だ。トコツネの民が生きるために生み出した穢れの権化だ。それであれば何も問題は無い。この力を私のものにできる」
「お、お前のじゃ、ない。この力は、私が、八坂様から賜った……」
「地上の民が武器としたもの、そのすべてを生み出し用いることができる。これが私の授かった権能。重ね重ね感謝しよう。この核融合弾くらいが、全球浄化にはちょうど良い」
真っ黒い兎は、眦をほんの少し鋭く細める。
ただそれだけで、白い太陽の重力穴が大きく窪む。空の身体にかかる重力がぐんと強くなる。抗う両翼が、伸ばす四肢が、めきめきと嫌な音を立てた。肩があり得ない方向へ折れ曲がってしまっているけれど、痛みすらも強大な重力が引き剥がしてしまったのか、何も感じない。
地獄の太陽を複数展開することを、空は諦めた。
――お前はここで、必ず灼き尽くす!
人工太陽たちが溶け崩れていく。そしてひとつだけを残して、それにすべてを注ぎ込む。重力穴の縁、放物線を描く、青白い巨星を周回する軌道。重力加速<スイングバイ>シーケンスを開始する。圧し潰されそうな頭の中、いや、実際に半分圧し潰された頭の中で、彼女はただ必死に演算した。
重力傾斜を転がる小さな太陽を、あの兎に直撃させてやる。
30Gを超える重力場の真っ直中、とっくに意識を奪われていてもおかしくない状況において、空がその軌道演算を完遂できたことは、奇跡だったかもしれないし、あるいは神の思し召しであったのかもしれない。
完璧な加速度と脱出角度で、空の人工太陽は飛んだ。
兎は動かない。眉のひとつすら動かさない。避ける素振りすらも見せない標的へ、太陽が直撃するその瞬間。
「……え?」
空は見た。兎の身体に纏わりつく、藤色の触手、それを束ねる第三の瞳。
覚えがある。あれは。確かにどこかで、私はあれを知っている。何だっけ。何だっけ。思い出せない。彼女はさとり様の、いやそんなはずは無い。あの方がここにいるわけが無い。嘘に決まってる。兎が私を騙そうとしているんだ。だってここにこいし様がいるわけが。
――こいし様?
人工太陽が、兎を飲み込む。
すべてを溶かす超高温が、何もかも圧し潰す超高圧が、狙い過たずに。
どうしてそんな名前を思い出したのか、空には分からない。それが誰なのかを彼女は知らなかった。古明地こいし。この世に存在しないはずの誰かの名前。覚えているはずのないものを、どうしていま思い出してしまったのだろう。
だけどあの、閉じた第三の瞳は、確かに。
「――この娘の声を、私なら聞ける。トコツネとの接続が限りなく弱い、いまの私なら」
人工太陽の赤い光球が、縮退を始める。空の制御による挙動ではない。そんな馬鹿な。
「トコツネが張り巡らせる心と心の繋がりでしかコミュニケーションが取れない、お前たちには聞こえないだろう。だがそんな頸木から解き放たれた私には聞こえた。この哀れな少女の願いが、私にはしっかりと聞こえたんだ。そして私と利害が一致した。だから彼女を連れていってやることにした」
光が、熱が、萎む。一点、強烈な重力穴。兎が掲げるその手の先へ、人工太陽が猛烈な勢いで吸い込まれていく。
太陽が直撃したはずの兎には、傷のひとつすらも無い。
「もはや私を遮るものは何も無い。この惑星、あの月都、観測可能な宇宙の範囲内に存在する何だろうと、私を止めることはできない。重力も光熱も、ツクヨミの威光の前ではすべてが無力だ。そしてこの娘を取り込んだ私は、お前たちの無意識下へ潜り込む術をも手に入れた」
悪夢だ。空の希望が潰えかける。現実のわけがない、こんなものは。
「そして、核融合弾。素晴らしい力だ。私はツクヨミの命令を遂行する。任務を成功させるためにここにいる。始めるとしよう、本当の全球浄化を」
すべてを使い果たした地獄烏にはもう、指先を動かす力すらも残っていなかった。白い恒星に、黒い鳥が墜ちていく。頭をガンガンと揺さぶるのは、八咫烏の声か、重力が砕いた頭蓋か。全身が酷く爛れていく。炎すら上げることなく燃えている。
ひび割れた瞳に、奪われたはずの視覚に、それははっきりと写った。漆黒の穴が。虚ろの大口が。重力よりも強く、彼女の命をこの宇宙から引き剥がそうとしていた。
そして誰かが、魂を引き千切る。枝毛を抜くように、ささくれを毟るように。残されていた僅かな希望を、彼女は彼女へ引き継ぐ。いや、奪われる。絶望だけを、絶命だけを、現実の彼女が引き受けて。
――あ。
ただ虚ろな闇の中へ。
ただ燃ゆる星の中へ。
地獄烏は墜ちていった。そして塵ひとつ残さず、一瞬で燃え尽き、消えてしまった。




