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初っ端から変だとは思いますがよろしくお願い致します。

チキンなんで感想しばらく受け付けないかもです。

誤字脱字見逃してください…。キャラは定まってないかも…

貴族設定はにわか



まだ私が6歳の頃、高熱に侵され何日もベッドの上で過ごした。

その時に全て思い出したのだ。私の前世を。

思い出したといっても急に性格が変わることなどなかった。前と今の性格はほぼ変わらなかったから。変わっているとしたら見た目だ。前世では多分中の下くらいの顔だったと思う。いや、それより下かもしれない。しかし今の私は顔が良い。自分で言うのもなんだが幼いながらにしても本当に顔がいいのだ。

ちなみにもちろんのこと、この世界で過ごした今までの記憶もある。




私は前世で大学生だった。この世界とは違う和の国の日本の。だから子供として過ごすに抵抗が無いわけではなかったが、見た目の通りに過ごせた。無意識にそうさせた。感情は割と見た目に影響されるみたい。

そうして、記憶を思い出して何年か過ぎた。その間にふと気がついたことがある。まず私の名前。この世界での、ティナメリア・エクセリードという名前は私の前世で読んだ恋愛漫画に登場する人物の名前と同じだった。土地も、王の名前も全て。普通に考えて気づくのが遅い気もするが正直色々と記憶の整理が落ち着かなかった。

しかし、ここで問題が発生する。恋愛漫画に登場する人物と言ったが私は主人公ではない。

むしろ主人公のライバルなのである。主人公はこの国の王の子供、第一王子の事を好きになり最後には結ばれるのだが、私はその王子の婚約者になる。私の家は結構な権力があり親同士が知り合いのため婚約を結ぶのだ。


「うぅん?」


と、ここまで整理してふと気がつき唸ってしまった。

これはもしやあるあるの転生悪役令嬢破滅パターンではないのか!?

仮にそうだとしたらそのルートから抜け出すしかないよね、うん。

多分抜け出すにしても婚約者にならないということは出来ないはず。正直私は王妃になりたい訳でもないし、王子が好きではないのでヒロインにさっさと立場を譲りたいのだけどどうしたものか…

とりあえず今はいい子で過ごすしかないかな。

ベッドの上で悶々と考えていた私だったが諦めて眠りにつくことにした。





朝起きると午前は勉強の時間。この身体はとても優秀でちょっと頑張って何回か繰り返し覚えようとするとスルスルと覚えることが出来る。

これがチートか。

午後は作法のレッスンなどあったりするけどもそれはほぼ完璧だ。

今の歳は10歳。それまで培ってきた経験もあって今はレッスンなどそこまで必要のないほど。

10歳にしては出来すぎなのでは?と思ったけど、この世界のデビュタントは上位貴族なほど早かったりする。親次第だけど、私の両親はまあ駒と思ってしかないので早めにお披露目したいんだろう。

なので午後はゆっくりと過ごしてる。


「ティナメリア様。本日はどう過ごされますか…?」

「そうですね…。庭園で本でも読もうかと思いますわ。」

「かしこまりました。それではティーセットをそちらにお持ち致しますね。」

「ありがとう。」


この人は私の侍女で名前はソフィ。とても綺麗で私より年上の女性。あと、めちゃくちゃ優秀だ。

とりあえず部屋にあった読みかけの本をひとつ取って庭園へと向かう。


今の季節は春なので結構暖かい。ドレスでも大丈夫なほど。寒くなっても温室があるので安心だ。

そんな場所で優雅に読書をしながらティータイム。10歳ではありえないわ…

かと言って、この度世界には電子機器は無いのでアプリとかで遊ぶこともできない。ちょっとしたオタクには辛い。

あとお茶会などに行くのも嫌なのでほぼ家にひきこもっている。夜会になんて行かない。万が一王子などに会ったところで困った事しか起きない予感しかしないから。

まあデビュタントはまだなんですけどね。

どうせ婚約することになるだろうとしてもできる限り会いたくないからデビュタントの後も本当はあんまり出たくない。




「ティナ」




しばらく本を読んでると私の名前を愛称で呼ぶ声がした。



「セナお兄様…!」



私の2つ上のお兄様のセナルーア・エクセリード様だ。ちなみに私がこの恋愛漫画の世界で一番好きなキャラ、推しである。めちゃくちゃカッコイイし優しい。唯一ティナに転生して良かったと思うことである。あ、もちろん恋愛的には見てないしそういう関係になれそうな立場だったらなとも思わない。セナお兄様みたいな兄が欲しかった、理想の兄だったから。

まあ向こうにいた時はそういうこと考えたけどね、今はそれどころじゃないし。



「セナお兄様、もう稽古は終わりましたの?」



本を机に置き、立ち上がりお兄様の傍により尋ねる。



「ああ、今日は師匠が用事があるみたいでね。早めに切り上げたんだよ。」

「そうなのですね…!そういうことであれば何かお菓子お作り致しましたのに…。」



私は令嬢だけど結構自由にさせてもらってるのでお菓子はよく作る。お兄様に渡して餌付けしてるの…笑



「気にしなくていいよ。ティナと話せるだけで楽しいからね。」



そう言って、優しく頭を撫でてくれるお兄様…

はぁ、好き…。



「本当ですか?それではセナお兄様、稽古についてのお話が聞きたいです…!絶対かっこいいはずですのに見学すらできないので悲しくて…。」



撫でられたことに少し頬を染めながらお兄様を見上げる。



「ティナは本当に可愛らしいね。稽古について話しても面白くはないとは思うけどティナがそれを望むなら構わないよ。」

「ありがとうございますわ。」



セナお兄様が大好きなのでまあ私はブラコンである。私の家系は国王の元に仕える魔法騎士の中でもトップなのでお兄様は稽古や勉強が多く一日に会える時間は少ない。

ああ、忘れてたけどこの世界には魔法があるファンタジー世界。色々な生物もいる。それがメインに話が進むのよね。

それはさておき、セナお兄様との時間はとても大切なので会う度に甘えているおかげかお兄様も割と私に優しくデレデレなシスコンだと思う。

お兄様とお話する時、私はいつもお兄様の膝の上に座らさせる。これがまた幸せなのだ。だから私はお兄様に背中を預けて話を聞いている。

実を言うと前世の時から好きな人には甘えたくなる性格なのでとても幸せだ。



「今日はどのような稽古をされていたのですか?」

「今日は主に魔法を使っての戦闘を予想して稽古をしたよ。」

「それはすごく楽しそうですね!」



これは本心だ。とてもやりたい。けど一応女性なので武器などは持たせて貰えない。まあ魔法だけで攻撃できたりするけど…。



「けどこれは結構難しいんだよ?ティナは可愛いからね、怪我でもしたら大変だし武器は持たないでね。」

「そうなのですか?うう、セナお兄様が言うなら仕方ないですね…。」



この世界では魔法単体での攻撃は簡単だけどそれを剣に力を付与して使うというのは技術がいるもので下手するとそのもの自体が壊れてしまうらしい。

というか、私もしたいのにこのお兄様は過保護である。その前に私が魔法をあまり使えないんですけどね!!何故なんだろう。


この世界には魔法の基本属性として水火風土氷の5つと闇 光の希少な属性がある。

基本的に良く使えるのは1つの属性だけど私の家の家系はいくつかの属性が良く使える。

お祖父様は全属性持ちの水 氷 風を得意としたらしい。



「ティナは僕が必ず守るから何も心配しなくていいんだよ。」

「セナお兄様…。とても嬉しいです…!ですが今後お兄様が本当に守りたいと思える1人の女性が現れましたらその時は大丈夫ですよ?」

「何を言うんだ。ティナ以上に大切な女性などいないよ。」



と、シスコンが凄いお兄様。いや、私お兄様大好きだしブラコンだけどさすがにお兄様の恋は応援しますのよ?でもいつもこの調子なんですよね…とてもイケメンだからモテるはずなのに…


私にはまだもうもう1人兄がいて4歳年上。ちょうど二歳差ずつ。

ライアンお兄様は長男でお父様の跡を継ぐ。婚約者もいるからセナお兄様は結婚する必要はないのだけどシスコンだとな…笑

まあ私も私で甘えられるのは今のうちだし、本当に悪役令嬢としての末路を迎えるかもしれないから思う存分に甘えている。

家族で特に仲がいいのはセナお兄様だけ。

お父様とお母様はあまり私には興味が無い。お兄様たちとは仲がいいんだけどな…あとお祖父様も優しかった。

まあ別にそこまで気にしてないけど。虐げられてる訳では無いし。



そんなこんなで私はそんな日々をずっと過ごしてきた。

そして4年が経ち、14歳の誕生日でデビュタントでもある日、

お父様から運命の歯車を狂わせる言葉を告げられた。


「ティナメリア。お前は第一王子、レオンハルト・ルナメールと婚約が決まった。」



…は?


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