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六角おじいさん

作者: 天雨 無衣

むかしむかし

とある集落のとある時代。

その集落は無病息災で71歳まで生きれるという言い伝えがあった。


その時代は、55歳まで生きていれば長寿と言われるほど、今とは違い短命であった。


だからこそ、その集落は日本各地で有名な集落でもあった。

しかしその集落には、もう1つの言い伝えがあった。


それは71歳の誕生日を迎えたその日、その者は事故で必ず死ぬ。例えその集落から離れていたとしても。


その集落に独り身の六角さんというおじいさんがいた。

そのおじいさんはその集落の人達にしたわれていた。博識でもあったからだ。


そして70歳の誕生日を迎えた六角おじいさんはこう呟いた。

「私は、来年のこの日死んでしまうのだな」


その声は震えていた。

しかし、六角おじいさんの71歳の誕生日、六角おじいさんは亡くならなかった。


翌年もその翌年もさらにその翌年も。

しかし75歳を迎える誕生日の日の事


夕方頃、六角おじいさんの自宅へと向かった近所の人が玄関を叩いた。

「六角おじいさん?六角おじいさん?」


次第に声は大きくなっていくが反応はない。


近所の人を呼び集めその玄関を蹴破る。

中へと入ると、六角おじいさんは首を吊って死んでいた。


まだ体温が暖かい。遺体はあの呼びに行ったあの時に助けられた可能性があるほどに体温が暖かかった。


すぐに、お寺の坊さんを呼んだ。

そして葬儀の準備をし終わったのが深夜になってしまった。


その日はもう解散しようということになり、皆帰路に着いた。


しかしその日の丑三つ時。六角おじいさんの家から火の手があがった。


火の手が収まったのは、日が昇り、真上に来た日中。

結局六角おじいさんの家は全焼し、六角おじいさんの遺体さえ灰となった。




時は経ち。現代、その集落は新しく生まれ変わるためニュータウンとして建設計画を立てられ計画は勧められていった。


その中に六角おじいさんのあった場所にも一軒の家が経つ計画があった。


その家の建設中、三人が事故に会い1人が死亡した。

しかしその家は何とか出来た。

そしてその家に3人家族がやってきた。


父、娘、そして母。


仲睦まじいその家族はこのニュータウンでは、有名な家族だった。

しかし半年がたったある日、その家の家族の父が、事故にあい亡くなった。

そして娘。娘は急死した。原因は心不全。


そして次々のあの仲睦まじい家族の1人が死んでしまって言ったことにより、近所の人達が噂をした。

「あの家は呪われているのではないのかしら」


そう話していた時、その家族の母親が窶れた顔でその輪へと向かっていった。


近所の人達が振り向くと母親は一言こう言った。


「ねぇ。六角おじいさんって……誰?」


そう言うと母親は、自宅へと戻った。



次の日、その母親は首を吊って死んでいた。

怪談話を読んで頂きありがとうございます。

他の作品の完成をもう少々お待ちくださいませ。

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