表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大災害プロジェクト~異世界でモンスターを従えてみた! ~  作者: オにソース
アンデット領からの脱出
7/55

初めての戦闘

「各自、分かれて戦闘を行え。仲間を巻き込むんじゃないぞ。」


「「了解。」」



 と言うなり二人とも敵の方に向かって行った。


 しかしはじめての戦闘だ。

 炎球(ファイヤボール)がチートじゃなかったから、もしかすると戦闘能力自体がチートなのかも知れない。うん......そうと信じたい。



 そして俺もモンスターの方に走って行った。


「まずは一匹目!」


 俺はとりあえず一番近くにいたスカルラビットを木刀で叩いた。





「無傷だと......?」


 がこっという鈍い音と共に弾かれた。


 ヤバい、思ってたより硬い。

 いや、魔石を狙えば良いのか。


 等と考えていると右から雷が飛んできた。



「危ねぇ!」



 間一髪身をよじって避けきったが着弾点の草が丸焦げだ。



 これ当たったらヤバいやつじゃね? あれ? さっき木刀で叩いたやつ角になんか青い光が集まってるぞ。




 魔法かな? ヤバいな。




 と思い、木刀での近距離作戦を中断し、炎球(ファイヤボール)によるヒットアンドアウェイ作戦に変更したのだった。


■□■□


 雷が地面を焦がす。



 危ねぇ当たるとこだった。




 水が地面を抉る。



 いやお前はどこ狙ってんだよ。



 炎が地面を焼く。



 お前は距離不足だなぁ。



 今、俺は五匹くらいのスカルラビットの攻撃をかわしながら攻撃している。でもあいつら隙が無いからあんまり攻撃出来ないんだよな。




 雷はかなり精度がよく何度も当たりそうになってる。


 しかし水は完全にノーコン。ちゃんと真面目に狙ってんのか? ってくらいノーコン。そんなに危険じゃないな。


 そして炎は短い。俺のように球体じゃない分拡散してるんだよな。しかも地面に燃え移ったのを丁寧に水が消している。


 まったく連携取れてないなぁ。もっと頑張りたまえ。



 今も避け続けているが雷以外はもはや無いに等しい。


 ちなみに残った二匹のスカルラビットなのだが、属性がなんと風と草。




 実は風もはじめは警戒していた。

 なんせこの中で一番速そうだからな。


 だけどうっかり当たった時、ほぼ無傷だったんだよね。

 痛いだけで威力は無いね。


 そして草だがグッさんのように強くはなく、草をパラパラっと出すだけだ。





 ふっ(強者の微笑)



 さてと、避けるのも飽きたし反撃といきますか。


 まずは―――



炎球(ファイヤボール)!」


 声と共に、左手から炎の球がスカルラビットに飛んでいく。


 破裂音。


 直撃したが倒せてはいない。しかしこれはただの目眩まし。



 そしてスカルラビットに近づき、そのむき出しの魔石を木刀で貫いた。



 まずは一匹!



 すぐさまそこから距離をとる。


 するとそこに雷の魔法が飛んできた。

 やっぱり雷を使うやつは狙いが的確だな。次は雷を狙うか。



 戦い方は結構分かってきた。

 まずは距離をとり、雷のやつに注意する。




 今だ!


 俺はすぐに逃げる。


 雷は俺のいた場所を焦がした。


 やはりな。雷のやつは狙いは的確だが俺が今いる場所を目掛けて撃ってくる。


 つまり頭が良くないのだ。あいつはバカなのだ。避けられる事を理解していないようだ。



 それ以外は大して強くない。

 つまり雷が魔法を使った直後の今が絶好のタイミングなのだ。



 ダッっと走って雷のスカルラビットに肉薄する。

 当然奴もそれをわかっている。

 あいつらは角があるため近距離戦も出来るのだ。

 しかしそんな事は計算済み。


炎球(ファイヤボール)!」


 これぞ必勝法。炎球(ファイヤボール)による目眩まし。そして背後に回っての魔石破壊。


 最も効率よく倒せる方法だ。

 我ながらいい作戦だな。


「とどめだ!」


 俺は雷属性のスカルラビットにとどめを刺すべく(意外と使える)木刀で、魔石を貫こうとしたその時、腕に鋭い痛みが走った。


「ぐあぁ!」



 新手か?いやこれは!


 見ると、角に風を纏わせたスカルラビットがこちらを睨み付けていた。



 風魔法か!?

 しまった不意を突かれてしまった。



 今の隙に雷属性のスカルラビットは俺の攻撃圏内から抜けだす。



 油断大敵。まさにこの事だな。しかし次は失敗しない。


 すぐさま雷属性のスカルラビットに再接近し木刀を振るおうとする。



 しかし、次の瞬間、いきなり目の前に大量の葉っぱが飛んできた。


「くそっ。」


 今度は草魔法か。急に発動のタイミングが合って来た。



 まさか......連携をとり始めたのか!?


 今までならまだ避けきれた。

 しかし連携をとられるとこうはいかなくなる。


 とりあえずいったん距離を―――






 突然の殴られたような強い衝撃。

 そのすぐ後に木を殴ったような音。



 水魔法か! ヤバいぞ!

 今まで当たらないと油断していた!



 本当に連携が出来るようになっていやがる!


 しかし今はとにかく距離を、距離を、距離を!

 その一心でスカルラビットに背を向け走り出す。



 このままではまずい!







 悪い予感は当たった。



 回り込んできたスカルラビットの雷が飛んできたのだ。


 知覚した瞬間にはもう、直撃した。




「うっ、ぐあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 痛みに強いはずの俺でも今まで感じたことの無いような想像を絶する痛み。身体中を電気が駆け巡る。


 しかしそれはすぐに引いていった。神経が麻痺したのだと直感で分かった。







 地面に倒れこむ。


 体が動かせず立つ事も出来ない。


 俺に近づいてくる四体のスカルラビット。





 戦況は一気に逆転した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ