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やはり直接武器屋で買った方が良かったみたいだ

作者: 猫乃つづり

「あーちょっとなんか飽きてきたなぁ~」


俺は今ものすごーく飽きている。

なぜなら


「ザコしか出てこない」


全くもってその通りであるからだ。

べっ別にザコでも経験値を得るために無駄ではないんだよ、無駄では……でも……


「いつになったら抜け出せるのぉー!」


そう、場所が場所だから抜け出せようにも抜け出すことができない不思議なフィールドであるからだ。

俺の名前はヨキ、冒険者(マジシャン〈しかし、力ごり押しが殆ど〉)という職業で生きてるけど理由としては楽しそうだなぁと思って冒険してる冒険者、別段魔王倒すぞー!とか、そういった大義名分は存在せず陽気に冒険してる、陽気な冒険者。

で、今はなぜこんなところにいるとこのフィールドに入る前にこんな謳い文句があったからだ。


〈経験値稼ぎにいいモンスターぞっくぞっく!〉


看板にこんなことが書かれていたので、行ってみた次第である。

だって、こんなこと書かれていたから、誰だっていきたくなるだろう。

で、行ってみたそして、今がある。

まぁ経験値は稼げたよ稼げた、それなりにレベルも上がったよでも肝心は


「いつここから抜け出せるんだよ~!」


残念なことにここは砂漠、昼は暑くて堪らない、夜は寒いと、ここんとこずっと過酷なサバイバル生活が迫っているのであった。


「クソ!もっとそれなりに準備すれば良かった」


後悔先に立たずとはそんなことである。

しかし、ここで諦めたら死んでしまうため、俺はなけなしのMPから使えないと思っていた水属性魔法を使って乾きを潤す、ついでに体を水で濡らして暑さをしのぐ。

MPを見ると、あと残り僅か、限界が近づいてるのがわかった。


「あーどうすっかな、魔物倒しに行くのもな~」


だって弱いし、はぁーとため息をつく。

きずけば、町でしか使わないお金がずしりとたまっているのが哀しく思う。

早く町に帰って、女の子をもふもふしたいトホホホ。


幸い、日陰があったので腰かけるヨキ。

水をさっき浴びたせいか、さっぱりしていい気分な気持ちになっている。

ヨキはしばらく頭をぼぉーとさせた。

見えるのは水平線、先にあるのは砂漠のオアシスか否かの地平線がヨキの目に写る。


「はぁーそういえば、人に会ってないなぁ~」


正直言って、寂しくないと言えば、嘘だ。

俺は今、もーれつに女の子をもふもふしたい。

であれば、可愛い魔物を倒してペットにしたいぐらいの気持ちである……嘘だけどな!


「あー!もうこれからどうしようかなぁ!」


これからのことを嘆いて大きな声で言ってみた時だった。


「あっ!久しぶりだなよぉ兄弟!」

「はっ誰?」


正直言ってよくわからんと言った顔を俺はしてると思う。

俺の視界には黒黒とした肌のいろのゴツい男が俺の目の前に立っているのであった。

しかも、握手を求めて……


「あはぁぁ」


俺も自然と握手をしてしまったえっコイツ知らないんだけど……


「もしかしてだけどよ兄弟!」

「兄弟じゃないんだけど」

「まぁそう、堅苦しいこと言うなよぉ!兄弟!」

「いって!」


そういって、ヨキの肩を男はぱんと強めに叩くのであった。

ヨキはあからさまに嫌な顔を浮かべる、うわーコイツめんどくさそうだ。


「で、名乗りもせずになんなんすか?」


ジト目であからさまに嫌悪感じみた顔をするが、言われた本人は気にすることもなく、ニコヤカに自己紹介するのであった。


「あー!悪かったな、俺の名前はダムよろしくな!!」


太陽のようににかっと笑顔と再びの握手がヨキに差し出される。

どうやら、悪いやつではなさそうだとヨキは思うのであった。


「あ~、俺の名前はヨキです、よろしく……」


油断はできないので、とりあえず自己紹介はする。

もしかしたら、盗賊とかだったりするし。

俺はまだまだ油断しないように気を張るようにした。


「あっそうだ!早速だがヨキ俺さぁ武器職人やってるんだ!」


そして、自分の持ってる武器を見せるのである。

武器の様子からして、その男に似合う感じでいかにも性能の良さを感じさせるものであった。


「これ、俺が作ったんだ!」


にかっと笑って自慢してみせるダム、うざさを通り越して、苦笑いを浮かべるのであった。


「で、良かったらさ武器作ってもいいんだけどな」

「いっいや!いい」

「即効否定かよ!」


ずどーっとダムは軽く転げる。

そして、暑い日向にでてアチチと言って急いで戻ってきた


「いや、だって出会ってよくわからん奴に作ってやるって言われても信用できないだろ」


俺はダムという男に正論を言った。

正直、本当にダムが作ったのかさせ怪しいのが俺の本音だ。


「今回は無料でいいからよぉ」

「じぃー」


本当かもわからない人に向ける疑いの視線は妥当だった。

ダムは疑いの目を向けられて眉を潜めるしかなった。


「というか、金とる気でいたのかよ!」

「そりゃ、そうだろう俺だって武器作るのにはそれなりに金というのも必要なんだからな」

「おい、ダム、だったら冒険者よりも武器職人としてやっていった方がどうかと思うが……」


うん?なんだと言う顔をしていたので聞いてないらしかった。

俺は再び言うのも面倒くさくなり、無料ということでダムにお願いしてみることにした。


「本当に無料なんだな!」


ヨキは強く念押しする。

詐欺であればたまったもんじゃないからだ。


「嘘じゃねぇよ、無料だ」

「本当なんだな!」


もう一度俺は念押しする。


「本当だよ!わーったよ今すぐ作るから、で!何を作ってほしいんだ?」


もう一度聞こうと思ったヨキを察してか武器作りをする準備に入っているダムが聞いてきた。

ダムの担いでいた荷物から武器を作る用のものが準備されているのがヨキの目に入った。

まぁ武器を作ってるのは嘘偽りないだろう。


「うーんまぁマジシャンだけどなぁ」


俺はマジシャンだが、そこまで魔法を主体としたというより、力押しでファイター系の戦いをしている。

じゃあ、なんでマジシャンしてるのかって話だが、呪文使えるのカッケーって思ったから別にいいだろ、というか、ジョブチェンしようかな、まっいっか!めんどくさい


「まぁ近接武器だったらなんでもいいよ」

「あいよ」

「あっちょっと待て、やっぱ、ハンマーとか無しで」

「あいよ」

「いや、やっぱり……」

「どうするんだよ!はっきりしてくれよ!」


優柔不断なヨキがそこにはいたのだった。

武器選びやっぱり、悩みたいよね。


……しばらくして


「完成したぞ」

「おぉ~」


ヨキは思わず目を輝かせて驚くのであった。


「どうだ凄いだろ!」


ダムはどうだと言わんばかりに武器を見せつけている。

見た目からしても冒険をする上で不便ではなさそうなところがわかる。

ステータスを見ても自分の持ってるものよりも上だということがわかる。


「まぁな、ダムありがとな」


俺は感謝の言葉をダムに送る。


「良いってことよ。イヤー久々に武器作れて良かったよ」

「久々?」

「あっいや、何でもない!またな」


俺は久々という言葉にちょっと疑いの念を浮かべたが、作ってくれた武器を喜んで、ダムに別れの言葉を送る。

というよりも、今はそんな言葉よりも


「あっちょっと~待て!」


この場を抜け出すためにどうすればいいか聞かなきゃとついていくんだった。

太陽はもうすぐで傾き、月日が顔を出そうとしていた。

夕焼けに包まれながら、ダムを追いかけていくヨキは武器がまさか、武器屋にも売ってるようなものしかも、安い値で売られてるようなものだとは後々わかることだった。


時は過ぎ、場所はとある武器屋

持っていた武器と売ってる武器を見て、一言


「武器はやっぱり武器屋だな」



















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