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異世界戦争  作者: Eigen
穏やかな日常
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 私は圭介、この世界ではカミルと呼ばれる彼氏と話をしていた。

 彼は話の途中でやたら権威的になっていた。

 なんだろうと私は思う。

 ゲルマニアに帰還したカミルは英雄扱いされていた。

 パレードには数十万の国民が参加し、ラジオや新聞で報道された。

 奇跡の魔法使いとかそんな感じだった。

「なぁ、この先俺はどうなると思う?」

 カミルは私にそうつぶやく。

 時刻は夜だった。

「さぁね」と私は言っておいた。

 最近ではもっぱら注目を受けるのはカミルの方だ。

 私は地位すら危うくなっていた。

 そして正直なところ、そんなことどうでもいいはずなのに、なんだかカミルに勝ちたくなってしまう。

 不思議な感情。

「俺の腕からはさ、炎が出るんだよ」

「さっきから何度同じ話をするの?」

「すごいと思わないか? あんな凡人だった俺が今やこの国の英雄だ。パレードを見たか? 国民の数を。それはすごい数だった。フィレンシアの兵より多かった」

「へえ」と私は言った。

「私だって演説であれくらい集めたことあるわ」

「お前は権威が与えられた。俺は掴み取った」

「腕から炎が出るおかげでね」

 私はなんだか馬鹿ばかしくなってベッドに寝転んだ。

「ねえ、圭介?」

「なんだよ。礼香?」

「私達、結婚しない?」

「別に構わないよ。俺はこの世界の英雄だし、お前は王女だ。二人でこの世界を支配するのも悪くない」

「じゃあ、約束ね」

 そう言って礼香はベッドの中に潜り込む。

 俺も礼香の寝るベッドの中に入り込んだ。

「でも次の遠征で死ぬかもな」

「大丈夫よ」

 私は適当に言っておく。

「ところでさ、なんでお前は死んだんだ?」

 圭介は急に真面目になって聞く。

「私の父親にレイプされたから」

「うわ」と圭介は言った。

「そりゃあひどいや」と付け足す。

「そんな簡単に言わないでよ。私経験もなかったのに、父親によ。なんかめちゃくちゃにされたわ」

「かわいそうに。でも死ぬことないだろ?」

「憎かったのよ。父親が」

「そりゃあそうだけどさ」

 圭介はベッドに寝転がりながら天井を見ていた。

 天井はすごく高い。

 想像以上に高かった。

 それで綺麗な絵が描かれている。

 歴史を勉強した私にはそれが宗教画だとわかるが、圭介にわかるのかどうか知らない。

「お前を求めて俺は死んだんだぜ」

「他に女いないの?」

 私は言った。

「考えられないね。お前のことを愛していたから」

 私は素直にうれしかった。そんなに愛してくれるなら願ったりかなったりだ。

「ねえ、圭介。私も愛してるよ」

 私はそう言って寝転がる圭介の手を握った。

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