カナと少年Part3
少年は公園をでて少し行ったところにあるアパートに入った。
・・・なるほど。家の人はパートとか仕事で帰りが遅いのかな?・・・
少年はエレベータに入って地下を押した。エレベーターが動く。私たちはフワっとすこし浮いた感じに襲われた。そしてなれていない私は部屋に入ると同時に気持ちが悪くなった。
・・・あれっ?エレベーターでこんなに気持ち悪くなるっけ?・・・
「ここが。僕の家だよ。ほらね。誰もいない。」
“少年の家”は本棚と机と椅子があるだけでキッチンとか電話とかリビングのようなものは見当たらない。どこかに他の部屋があるはず。そう思った私はあたりを見渡した。あった。入ってきたドアともう一つのドアが。私はそっちにいってドアノブに手をかけまわしてあけた。
「げほ。げほ。な。何?このほこり・・・・」
時間と共に何とか良くなった。少年がもう一つのドアを開けてくれたのにりゆうがあると思うが礼は言わずに目の前の光景に驚いた。
「えへへ・・・すごいでしょ。どうしても捨てられなくて・・・でも半分は捨てたんだよ。」
すごい量の本棚があった。そしてそのなかにたくさんの本がぎっしりと詰まっている。半分は捨てたって・・・これでも半分を捨てた・・・と。