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【プロットタイプ】何もしてくくれなかった。と子供心に思ったのだ

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

子供は嫌いですよ。

でもだからと言って、攻撃しようとは思いません。

ただもう少し、寄り添えたらとは思うんですよ。


精神的に無理ですが。

電車内で子供が泣いていた。舌足らずな声で、縺れた声音で、ひたすらに同じ言葉を繰り返す。どうやらこの空間に恐怖を感じている様だった。両親はその子を宥めながら、気を逸らしながら、必死にあやしていた。

そうして思い返すのは、幼少期の思い出だった。

幼い頃、私の母はとあるキャラクターのグッズを私に与えていた。女児には人気があったし、私も特段嫌がらなかったので、与えることにしたのだろう。そのせいか、その某キャラクターのテーマパークに行く事になった。

あの時、私がその場所に行きたいと願ったのかは分からない。ただしっかりと鮮明に残っているのは、地下へと続く真っ暗なエスカレーターだった。

――帰りたい。帰りたい。帰りたい。帰りたい。

――大丈夫だよ。せっかく来たんだんから。

高い金を出した分、此処まで来た分、子供に喜んで欲しい。親ならば当然の心理だろう。けれども私はその時の暗闇がどうにも受け入れられず、ただ泣きじゃくっていた。


「さっきの子、凄く泣いてたけど、何が嫌だったんかな」

推し活をしたいと所望する同居人の奇行を案じ、共に電車に乗り込んだ時のこと。一人の子供が泣きじゃくっていた。辺りに広がる絶叫から、心から嫌がっている事が分かる。

其れは当たり前に鏡花の耳にも届いていたようで、何度かその子供に目配せをしていた。

「さぁな」

子供の心理は大人よりある意味複雑だ。何に喜び、何に嫌がるか、明確な様で分かりにくい。一分一秒毎に気なんか変わるのだから。だから相手に感情移入する事が得意な鏡花も、流石に分からないらしい。

「まぁ子供が何に怖がる物なんて、大人からしたら大したことない事だよ。本人にとっては致命傷なだけで。

……私は幼少期、暗闇が怖かった。何で怖いのって言われたら、多分得体が知れなかったからかも知れない。視界から得る情報が狭まって、其れがきっと恐怖を増幅させていた。その時、あの子の様に泣きじゃくった」

その発言聞いて、妹の麗衣の事を浮かべた。彼奴は人形恐怖症で、一目見るだけで竦み上がる。幼い頃に何故嫌なのかと問い掛けたが、返ってくる言葉は『怖い』だけだった。

「人間、恐怖を感じた時にやって欲しいのは、同調でも共感でもないの。その恐怖を根こそぎ取り除く事。だから……そうだね……もしも時間に余裕があるなら、一度降りて、何が嫌だったのか聞いた方が良いかも知れないかな」

「重ねているのか。幼少期と」

「そうかもね。なんもしてくれなかったって、その時は思ったから。でもまぁ、今なら分かるかな」

子供が嫌いな理由の第一位の理由って、

分からないから。

最適解の算出に時間が掛かるから。

そうして回答が出た時には気が変わって、私の考察が水の泡になるから。


車内でね、子供が泣いていたんです。

泣いてる理由は分からないけれども、あの環境に恐怖を覚えている様でした。

だから親御さん、必死にあやしていたんですよ。

『大丈夫だよ〜』、『もう少しだからね〜』って。


で、似たようなことが幼少期にあったので、ふと思い返した話。


怖い原因は分からない。

けれども幼少期の私の心情は、『さっさとこの恐怖から遠ざかりたい』です。

『大丈夫』って言われても大丈夫じゃないし、『怖いね』って言われても、『そう思ってるなら何とかして!!』なんて思ってました。


欲しいのは共感でも同調でもないんですよ。

解決策だし、それを実行して欲しいんですよ。


え、ハリ〇〇のまね妖怪ボガ〇〇のシーンあるじゃないっすか。ほら、自分が一番怖い物に擬態するあれ。

あの時皆が一斉に考えるのは、『逃げたい』じゃない?

私は締切から逃れたいです。

上司の独り言からも逃げたいです。

説教と小言からも逃げたいです。


逃げてばっかやな。


だからあの時の最適解は、一度その恐怖の対象となっているものから離れること。

なんて幼少期の私が思った事からこのタイトル。


でも親には親の理由とか心理とかあるし、それって子供には分からないんだよね。

大人になって分かると言うか。


だから最後の言葉の意味は『事情が分かる様になった』です。


追伸

それでも私が声を掛けなかったのは、お節介だと思ったからではなく、厄介と言うにはあまりに表面的な、その子に対して『無関心』を感じたから。


例え近くで少女の悲鳴が聞こえても、助けるかどうかさえ、私は怪しい。


人って結構残酷。

自分に対して実害がないと、いいえ、実害を感じないと、ろくに動かない。

不利益の方が多ければ、みんな揃って見捨てに掛かる。

もしくは一緒になって虐げるか。


そんなのは小学生の頃に感じたただの事実です。

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