転生幼女の最盛期〜今のうちに色々と活かさなければ!
よくあるゆるふわ設定です。
ご都合主義でも温かい目で読んで下さると嬉しいです。
勢いです。
ギャグなので大目に見て下さいませ…。
私は、前世の記憶が蘇った6歳児のサラちゃん。
金髪碧眼のお人形のような愛らしさ。鏡を見た自分でも驚く程可愛い。
でも、この幼女の可愛らしさは一瞬だけ。
前世大人だった私が告げた。
チートなんて必要ないわ。貴方の可愛らしさが既に武器なのよ!と。
「ねぇ、わたしかわいいわよね?」
鏡を通して、後ろのメイドに声をかけてみる。
「ええ、勿論です!お嬢様はとても可愛らしいです!」
そうよね。そうなのよ。
幼女の最大の武器は可愛らしさなのよ。
私は閃いた。これならば成功して家の財政も良くなるかもしれない。
「画家と、そして仕立て屋のデザイナー!2人同時に呼んでもらえるかしら!」
◇◇◇
「それでね、今の子供服もとても可愛いんだけれど。新しいデザインに挑戦しようと思うの。それに、私の全身図を描いて、冊子にしてカタログ化しようと思うのよ!」
「「!!」」
仕立て屋と画家は同時に驚いた。そう。今までの仕立て屋では、デザインが伝わればいいので繊細な絵画での説明なんてしていなかった。
そして、お嬢様がデザインしたドレスにも驚いた。
ドレスにぬいぐるみが付けてあったり、お嬢様と同じ洋服を着せた熊の縫いぐるみを抱えているデザインだからだ。
――これは、可愛らしさの暴力だ!
これを可愛いと思えない人間が居るはずがない!
◇◇◇
画家としてもそうだった。家族の肖像画や自分の肖像画を描かせたがる貴族から仕事を貰って生活していた。
それは、気取って椅子に座った同じ様な絵画ばかりだったのだ。
こんな依頼は初めてだった。
「だからね、先ずは私が衣装を着てみて、正面から、横から、後ろ姿、それぞれを描くの。それに、その衣装が映える様な可愛らしい自然な子供らしいポーズを取ったり、お花畑で遊んだり、そういう場面を描いたりしたらいいと思うの!」
美少女が綺麗な服を着ている場面を何枚も描き、そしてその衣装の魅力を最大限に魅せるポーズを取ってもらう。
画家は瞬時に思った。
――なんて魅力的な提案なんだ!これは、これは絶対に売れる!服が売れるかはわからないが、幼い美少女の可愛らしさが集まった絵だなんて!男なら絶対に買ってしまうだろう!
そして、仕立て屋も考えた。今は既製服よりオーダーメイドが主流だ。
しかしお嬢様のアイデアを活かせは、既製服のブームが来るのではないか?
可愛らしく既製服を着ているお嬢様。
その愛らしさに憧れて同じ物を求める人が出てくるのではないか?
自分も着てみたいと思ってしまうのではないか?
「「お嬢様!素敵なアイデアです!すぐに取り掛かりましょう!」」
◇◇◇
サラ監修の衣装カタログが完成した。
うん、滅茶苦茶可愛い。主に色々なポーズを取ったサラちゃんが。
画家さんの並々ならぬ情熱を感じるわ。
ちょっと引いちゃうほどに。
デザイナーさんも、前世でいうゴスロリ、ロリータ、甘ロリ、色々と可愛いお洋服をつくってくれた。
将来的にはピンクの服でネコの〇〇ちゃんをお洋服に付けている人も出るかもしれない。
夢が広がるわ…!
結果、私の可愛らしさも相まって既製服ブーム、縫いぐるみや友人とのお揃いのドレスを着せ合う双子コーデのブームが来た。
……でもね、一言だけ言いたい。
――そういう目的では無いの!あくまでファッション雑誌なんです!
あ、お兄さんサイン欲しい?はいはい並んで並んで〜。
ちょっと困ってしまうが、サラちゃんは今が一番可愛い時期だからそのうちに収まるかな?
(まぁ今の私は何をやってもテヘペロで許されることがチートだわ!)
美少年と遊んでも許される。
美形のお兄さんに抱きついても許される。
自然と出会える、リーズナブルな美形。お金なんて払ってないよ。
何ならお父様もイケオジ。渋い魅力が溢れている。
お父様のファッション雑誌もいけるかもしれないわね。
でもね、演技力は磨いたわ。
あくまで純粋で可愛い女の子って所が重要なのよね。そこは私も外せないわ。
あくまで純粋で可愛らしい美少女のコンセプトは外せない。私の疚しい下心なんて存在しないのよ。
サインをしながら、満面の笑みでお兄さんに微笑いかける。
「いつもサラを応援してくれてありがとう!」
危ない輩は怒ったパパが色々と追い返してくれているしね。
転生した私はファッションモデル(笑)活動や、ファッションの布教が楽しい。
でも、後輩モデルちゃんになにかやらかしたらその時は全力で色々と潰しちゃるけんね、ワレェ!
――と、前世の私が申しております。
勿論今の私も同意見ね☆