わなびー・わらびー
――ひかりはひかり くうをつかんで こたえなし
高校二年の春。
弓道部に所属するソウタは、桜の舞い散る射場で、ただひとり的に向かっていた。
「何が正しい射なのか」──答えをつかめぬまま、焦りと孤独だけが胸を満たしていく。
そんなソウタにまとわりつくのは、奔放な同級生ユメミ。授業中でも昼休みでも、哲学書や時事ネタを持ち出しては毒舌をまき散らす彼女は、なぜかソウタに執着してくる。
的を射抜けない自分と、意味不明な言葉で空気を乱す彼女。二人の距離はいつもぎこちなく、けれど切り離せない。
「進路希望調査票」を前に、ソウタは思う。――自分には何もない。未来を選ぶ言葉すら、書けない。
孤独な射と、揺れる青春。弓道場と教室を往復しながら、颯太は「自分は何者にもなれない」という現実にぶつかっていく。
だがその傍らには、必ず混沌の声とそして──桜の残像。
颯太が掴むのは「自由」か、それとも「空白」か。
青春と孤独が交錯する、切実で鮮烈な学園譚。
――小説家になろうの極北を目指す、書き殴り青春小説。
高校二年の春。
弓道部に所属するソウタは、桜の舞い散る射場で、ただひとり的に向かっていた。
「何が正しい射なのか」──答えをつかめぬまま、焦りと孤独だけが胸を満たしていく。
そんなソウタにまとわりつくのは、奔放な同級生ユメミ。授業中でも昼休みでも、哲学書や時事ネタを持ち出しては毒舌をまき散らす彼女は、なぜかソウタに執着してくる。
的を射抜けない自分と、意味不明な言葉で空気を乱す彼女。二人の距離はいつもぎこちなく、けれど切り離せない。
「進路希望調査票」を前に、ソウタは思う。――自分には何もない。未来を選ぶ言葉すら、書けない。
孤独な射と、揺れる青春。弓道場と教室を往復しながら、颯太は「自分は何者にもなれない」という現実にぶつかっていく。
だがその傍らには、必ず混沌の声とそして──桜の残像。
颯太が掴むのは「自由」か、それとも「空白」か。
青春と孤独が交錯する、切実で鮮烈な学園譚。
――小説家になろうの極北を目指す、書き殴り青春小説。
序ーハナノチルラムー
2025/10/01 07:22
1ー試みの地平線ー
2025/10/03 07:17
2ー数と反芻ー
2025/10/06 07:25
3ー春の日の夕暮は静かですー
2025/10/08 07:23
4ー光一条も掴めずー
2025/10/10 07:19