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退魔の英雄  作者: 明太子
外界之魔陰
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48-1 宴終結!

毎日投稿二十七日目。

あの本当に今回は短いですが、明日はちゃんと長めに書きますのですみません。


では楽しんでください。

 結論から先んじると、余りある祐の圧倒的な力により天童高校は優勝した。悲願の十連覇に皆余りある盛況をまくしたてる。

「.......あとは選抜リレーだけか」

別に思春期特有の斜に構えるような立ち振る舞いをしている訳では無いが、祐は冷静であった。

 いや現に冷静でいなければならなかったのだ。

(確か昼過ぎに二月校にいかなきゃいけねぇんだよな。えぇっと今何時だ?)

競技場に埋め込まれている洒落込んだ時計に目を向ける。直角ごとに書き込まれた太線は、機能性と言う面においては不要と言わざるを得ない。

「大体十時半手前ってところか?──────まだ時間はあるみたいだし、時雨さんの所にでも行こうか、」


 何処かに行こうと思考したのに違いは無いが、まだ動いていない身体が不明の原理によって動いた。だが少々気味が悪い事にその動いた方向は垂直方向に対してである。要するに今現在祐は浮いているのだ。

「よしっ!!胴上げだぁぁぁぁぁあああ!!!!!!」

「えっ?」

勝利の女神ならぬ勝利の白神は湧き上がる熱狂に巻き込まれていた。無数の手が祐の背側にびたりと張り付く。

 言葉悪く言えば少々気味悪くさえ感じた祐である。


 わっしょいわっしょい。と一定のリズムにより祐の体は地上から二メートルは浮いた。これは大袈裟でも比喩でもなく現実的な話である。これほどの高度から落下しようものなら確実に背骨を言わすであろう。

 髪はあらぬ方向に揺れ靡き、時々趣味の悪いマフラーのようにすらなった。

「案外悪い気はしねぇな......」

祐は目を瞑りながら天井から降り注ぐ光を全身で感じる。

 一度天井に熱を吸収されたのか、特段熱くは無かった。恐らく猫であれば安眠を貪る事が容易にできるほどの生温かさである。

 数度の浮遊感。それは一時的に祐を気分を高まらせる儀式であったが、

(.........長くねぇか?)

随分と回数が多いのだ。大凡五回程度で終わるであろうその優勝のセレモニーは既に十は過ぎている。

 ふと祐は何か大切な事を思い出した。



──────男子高校生でありスポーツに命を掛ける人間は、体力の塊である事を。




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初見でしたら第零話から読んでもらえると助かります。

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