え、うしろに!?
はぁー、社長の話が始まるよ
退屈だなぁ
あの人のこと避けちゃうし…
どうしたいんだろ、わたし
このままだと、嫌われちゃうかなぁ…
はぁー
あれ、誰か後ろに並んできた
!!?
えっ、あの人じゃん!
え、え、どういうこと!?
私の後ろにいるの??
え、なんで!どうしよう
気になるよ〜、後ろみたいよー
首が動いちゃう…そわそわしちゃう…
あ、話が始まった
冷静にならないとね、ふうー
そうだ!後ろで手を組んで姿勢よくして…
これで、よし!
…てっ、よくなーーい!
気になるよー!!
横顔とか見られてるかな?
メイク崩れてないよね?
顔赤くなってないよね?
わたしのピアス変じゃないかな
あ、これで耳触ったの3回目だ…
…そろそろ話、終わりそうかな
はぁー、緊張した〜
社長と話すほうが楽だったりして…はは…
うーん、あの人の後ろを着いていきたいけど
ちょっと冷静になりたいし
少し離れて歩こうかな
それにしても、社長の話って何分だったのかな?
10分、15分?
こんな長い時間近くにいたの、初めてだよ
あーあー、普通に話したいなぁ…
顔みたいよー
前は、近く通るたび顔見てたのに
もう1週間も見れてない…
いやさ、普通に見ればいいだけの話なのにさ
なんで、見れなくなったのかな…
恋には 積極的だと思ってたのに
いつものわたしと 違くなってる
どうしちゃったのかな…
はぁー…また、ため息出ちゃったよ
…寂しいな
やっぱ、好きだよ
いつになったら、素直になれるかな
――あの人、わたしのこと
待っててくれたらいいな。