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第9話



 ハアッハアッ




 一体どこまで走っただろう。


 俺たちは田んぼの裾を走りながら、途中、山へと登る坂道を歩いた。


 途中、何度か息切れした。


 部活でよく走ってるから、まだなんとかなった。


 それでもかなりきつかった。


 しおりは嘘みたいに速いし、何度か躓きそうになるし…



 あの男は追ってこなさそうだった。


 見間違いじゃなければ、男の胸には確かに包丁が…



 山の坂道を登ると、神社があった。


 八幡神社。


 俺の住んでる地区じゃ、有名な神社だ。


 有名っつっても、あくまで個人的な意見だけど。


 そういや、最近はあんまりきてなかったな。


 2年か3年前の祭り以来だった。


 毎年夏になると、各地区で花火を上げる行事があった。


 町内会で集めたお金で、何十発かの花火を上げる。


 この八幡神社は、「八幡祭り」っていう夏のイベントの主催地でもあった。


 俺にとっては、“思い出の場所”でもあった。



 神社に着くなり、しおりは腰を下ろした。


 持っていた包丁を賽銭箱の上に置き、軒下に入った。


 その間、俺は息を整えようと思った。


 さっきからパニクっててしょうがなかった。


 包丁に目が行くたびに血の気が引いた。



 …だって、ありえないだろ?



 …包丁…だぞ…?



 それもそうだし、なんでしおりが…?



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