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ピアニッシモの岸辺に



 彼は覚えてるだろうか?


 私が、彼に伝えようとしたことを。


 それはきっと、風が通り過ぎるよりも速く、街の中心を駆け抜けた。


 それは言葉なんかじゃなかった。


 言葉よりもずっと、——確かなこと。


 それでいて…



 私たちがすれ違える時間は、もう、どこにもない。


 何年経っても、それは変わることなく続いていく。


 いつかまた、出会える日が来ること。


 それをどれだけ待ち望んでも、もう届かないんだってこと。



 ねえ、知ってる?


 ピアニストになろうと夢見た日、キミが、隣にいたって。



 キミのようになりたいと思ってた。


 キミのように、真っ直ぐ何かに向き合える人になりたかった。


 追いかけていたかったんだ。


 指の先に触れる音律。


 その切先に触れる、——何かを。


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