プロローグ
突然終わるかも知れませんがご了承ください。
俺は今、木の上にいる。
ここなら見つからずにサボれるなぁー。
「ガーク、サボんなぁあー!」
あ、呼ばれた。面倒くせー。
呼ぶなハゲ。
「おい、今なんて言ったんだガーク?次言ったらぶっ○すぞ」
おーおー、怖〜い。
この距離聞こえんのかよ。
てか、エデルさん戦争中なのに余裕ありますねぇー。俺は今すぐにでも家に帰りたいですよ。
「ガーク。お前は家なんて高尚な物持ってねぇだろ?何言ってんだか」
はー、言いますねぇ。
泣きますよ俺。
ここが帰る家じゃないですか〜。
「勝手に泣いてろ馬鹿が」
あー、言ってはいけないこと言った〜。エデルさん、傭兵の訓練学校に通ってた頃に習わなかったんですか?
「習うって何のことだよ、お前の屁理屈は習ったものだってことか?」
はぁ。
「お前今、露骨なため息したろ」
エデルさん、髪の毛スカスカなだけで無く、頭の中までスカスカだったとは、やってられませんねぇ。
「好き勝手言いやがって」
まぁ、いいでしょう。
訓練学校で、チームワークの大切さは習いましたよね。
「習ったな。だが、それとお前の家について何の関係がある?」
エデルさん、コミュニケーションって知ってますかー?
もしかしてコミュ障拗らせ過ぎて、髪の毛とのコミュニケーションに失敗したんですか?
「お前…本当に○すぞ」
エデルさん落ち着いてください。
コミュニケーションの基本は、お互いの言われたく無い言葉を知ることですよ。
何処かの誰かが言ったでしょ?彼を知り己を知れば百戦危うからずって。
「はぁ。良く言えば、お前にとって馬鹿と言われるのは、気が滅入るってことか?」
そういうことです。
仲直りしましょう。
「悪かった」
ふう、ひとまず良かった
「その理屈だと、お前は俺に言うことがあるだろぉお?」
あっ、やべぇ。
俺が悪かったです。だからどうか、エデルさん落ち着いてください。
♢
今回の作戦の通達がされた。
「おい、ガーク。エデル傭兵団は、左側から潜入しろだとさ」
アイアイサー。
ていうか、この戦争いつ終わるんですか?まじで休み欲しいっすわー。めんでぃーめんでぃー。戦争だりぃー。
「ガークさん、しっかりしてくださいよ」
あー、分かったよ。リザ。
だけど、お前も戦争は、もう嫌だろ?
「そうですね。戦争はもう懲り懲りです。傭兵なんて職業やってる人は皆、戦争嫌いですから。まぁ、一部の例外はいますけれど…」
戦争終わんねぇなぁ。
俺はもう、人が簡単に死ぬのは見たくない。
疲れたなぁ。
「ガークさん。何時になるか分かりませんが、この戦争が終わったら一緒に一杯しましょうね!」
そうだな。
飲みに行くか…。
あー、ビール飲みてぇ。