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女神様と現代モンスター討伐戦線  作者: 式・シロノス
第5章 「ミストル対アルターエゴ対主人公組編」
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番外話①「アルターエゴでの報告」

今回は撤退した双鶴達の話になります。

 紫電達との戦いから離脱した双鶴と零鶴は現在、気絶しているオーラを零鶴が同じく気絶している黒沢を双鶴が背負いながら街中を歩いていた。

 周囲の人たちには何故かボロボロの双鶴達を見て奇異な目を向けている。

 そんなある意味目立っている双鶴達に近付いてくる影が二つ。


「これは、お互いこっ酷くやられたらしいな双鶴」

「蒼樹か。そっちも酷いな…赤坂は無事みたいだけど」

「うぅ、面目ない。やっぱり私に敵拠点を攻めるのは無理だよぉ…」

「そんな顔しないで赤坂ちゃん! ほら、誰だって得意不得意は有るものだよ!」

「零ちゃ~ん!!」

「わっ!? オーラ姉背負っているから急に抱き着くのはやめて~!」

「何やってんだ二人共…早く拠点に帰るぞ?」

「あ、待ってよ双鶴兄! ちょっ! 赤坂ちゃん!? 歩きずらいからせめて抱き着きから服掴みにしてくれないかな!?」


 周囲の人の目が奇異な物ではなく、もはや暖かい見守るような目になっていてそんな目に見られながら双鶴達はアルターエゴの拠点へ急いで帰っていく。

 その双鶴達を見つめる目。周囲の人の目のような視線ではなく明らかに監視しているような、そんな視線。

 周囲の混ざり合う視線と戦闘後で疲れていた事もあり、その監視する視線に双鶴達が気付くことは無かった。

 その後、そんなに時間がかからずに双鶴達は拠点の入り口に辿り着いた。


「よし、着いたな。一応周囲の警戒を頼むのと黒沢背負ってくれ」

「了解。早く開けてくれな」


 気絶している黒沢を蒼樹に渡し、双鶴は入り口についているセキュリティーロックに自分のIDカードを当てロックを解除する。

 すると、入り口のシャッターが開き、人が通れるような高さで止まる。


「さっさと入って休憩しよう」

「賛成。しかし、上にはどう報告する?」

「そのまま報告すればいい。あの人なら、師匠になら報告しても罰則を与えられることは無いだろ」

「他の上司は?」

「どんな罰を与えられるかな? 最近やたらと妨害されて成果が微妙。上層部での私らの印象がかなり悪いからな」

「聞きたくなかった事実を突きつけてくるのは勘弁してくれ。報告には誰が行く?」

「私と君でいいだろ」

「え~。純粋に嫌なんだけど」

「良いから行くぞ」

「へ~い」

「零鶴達はオーラと黒沢を寝かせた後は自室で休んでてくれ」

「分かったよ双鶴兄」

「行ってらっしゃ~い。案外重いね黒沢さん。背とか低いのに…」


 零鶴達と別れ、双鶴と蒼樹は廊下を歩き、とある部屋の扉の前で止まると扉をノックする。

 すると中から「入れ」という声がかかる。


「「失礼します」」


 双鶴と蒼樹は部屋の中に入り、声の主の方に対して敬礼する。


「アルターエゴ戦闘課、双鶴。ご報告に上がりました」

「同じく戦闘課、蒼樹。参りました」

「お疲れ様、大変だったみたいだな」


 そう言って回る椅子を回転させ、二人の方に向いた男が双鶴と零鶴の師匠であり上司である人物だ。

 双鶴が今回の事を報告する。


「そうか、また邪魔されたのか。ミストルの方とも敵対しているのがせめてもの救いだな」

「人数が少ない割に精鋭ぞろいです。ミストルとの戦いもある中であまり奴らに時間をかけるわけにはいきません」

「そうだな、何か対策を考えるとしよう。改めてお疲れ様。ゆっくり休むといい」

「分かりました師匠」

「仕事の上ではちゃんと名前で呼んでくれ」

「えっと、では失礼いたします奏斗さん・・・・


 二人が部屋から出ていき、一人残った上司の奏斗…白石奏斗は座ったまま顔を上にあげると

「双鶴達から聞いた邪魔してきた相手の名前…紫電か。いや、まさかな。同姓同名だろう」


 そう思うことにした奏斗だったが嫌な予感が晴れることが無かったのだった。

次回は登場人物紹介を書いて次章に続いていきます。

そしてワンダーランドウォーズの戦績発表じゃい!

占星演儀遊戯祭が行られたからそれも一緒に…。33戦13勝20敗と占星遊戯祭は48戦24勝24敗の1226位キングフロアで終了です。

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