第73話「ゲート出現の報 紫電側視点」
はい、というわけで紫電視点でございます。
今週もワンダーランドウォーズは無料分しかしてないから飛ばします。
時間は遡り、祭達がミストル拠点に突入したころ。
紫電とレイアは秋乃とレイアの護衛の黒服達と共に不測の事態にならないように周囲の警戒に当たっている。
「祭さん達の方は大丈夫なんでしょうかねぇ?」
「吉備津、心配なのはわかりますがそれは祭達に失礼ですよ。それにちゃんと周囲を警戒してください」
「失礼しやしたお嬢。警戒に戻ります」
そう言って吉備津は周囲の警戒に戻っていった。
「でも、実際引き受けたはいいけど周囲警戒が一番暇だからね」
「けど、一番重要な役回りでもあります。何かあれば真っ先に対応しなければなりませんから」
「ま、その何かが起こらなければ一番いいんだけどね」
「そうですね」
そうしてどのくらいの時間が経ったかレイアと紫電が二人で警戒に当たっていた時、何人かの黒服が焦った様子で二人に向かって走ってきた。
「お、お嬢様!」
「どうしましたか? そんなに慌てて? 何事です」
「海側にてモンスターが出現した模様です。おそらくゲートが出現したものと考えられます」
「何ですって!」
「やっべ~。フラグ建てしちゃってたか。何事か起きちゃったよ」
「紫電! 此処にいる場合ではないみたいです! 急いで向かいましょう!」
「ちょ、ちょっと待って! 祭に連絡入れてから行かないと!」
「では、連絡はお任せします! 私は先に行きますね!」
そうレイアは言い、走っていってしまった。
それを呆れた様子で見送った紫電は祭に連絡を取った。
「祭ちょっと面倒なことになった」
『! 紫電。今こっちも大変な状況なんだけど、どうした?』
「ゲートが出現した。こっちのその対処に追われることになるから…もし、戦力が必要なら誰か向かわせるけど?」
『……いや大丈夫だ。何とかなる。そっちも頑張ってこい』
「…分かった。気を付けろよ」
祭の言い方に不安になったが祭の言葉を信じて紫電はレイアを追いかける。
「急いでください! 被害が拡大しても知りませんよ!」
「レイアってこんなキャラだったか? いつもよりキャラが濃いんだけど」
「一応、理由はありますぜ」
「吉備津さん…理由って?」
「海側方面にはお嬢が密かに行っている物があるんです。お嬢はそれを壊されたくないのでしょう」
「その物って…?」
「今の自分では言えません。ですが、必ず皆さんの役に立ちますぜ」
「ふ~ん?」
紫電は気になって仕方がなかったが気にしすぎもあれなので、今はゲートの方に向かうのを急ぐことにした。
しばらくはレイアの後に続いて走っていたが後ろから黒服達が車を回してくれたので車に乗り込み、現地へと急ぐ。
そして、たどり着いた先では……
「双鶴…」
「待っていたぞ紫電」
数多くいるモンスターと…アルターエゴの双鶴が立っていたのだった。
次回は双鶴とゲートモンスター戦開始します。




