第44話「迫りくる闇」
課題が…学校の課題が多すぎる…疲れてきたよ…
今回は宝玉さんの視点も混じっているので気を付けてください。
ずっと紫電達と守護騎士の戦いを見ていた宝玉に宿っている物はかなり困っていた。
(不味いよ…不味いよ。皆…やられちゃった…どうしよう…これじゃああの人達との――あの人の約束が守れない…)
(でも…向こうもかなり消耗してるけど、私の方からはもう何もできない)
ずっと約束を守り続け、大切にしていた宝玉だったがこのままでは約束を守れないことになるために困りきっていたのだった。
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お腹の怪我をレイアに応急手当してもらっている紫電は戦いが始まる前に聞こえた声の主。
その人物を周りを見渡しながら探していた。
するとレイアが気になったのか、包帯を巻きつけながら声をかける。
「どうしたんですか紫電? 先ほどから周りをきょろきょろ見てますけど」
「いや、戦いが始まる前に聞こえた声の主が気になってね。…どこかに潜んでいるのかな?」
「声? 私は聞いてませんけど…」
「俺は聞いたぞ、紫電達に襲い掛かっていったからフリーになってたしよく聞こえたよ」
「私も聞きました」
声が聞こえたと聞いて首を傾げたレイアだったがすぐに秋乃と雪菜から声は聞こえてきたという報告を聞く。
それを聞いて紫電は秋乃と雪菜に問いかける。
「何処から聞こえてきた?」
「あの宝玉の辺りから聞こえてきた。もしかしたらまだ宝玉にさっきみたいな者か何か残っているのかも」
「まだ何かあるのだとしたら不味いな…みんなかなり消耗してしまっている。何かあったら秋乃と雪菜さんの二人で対処してもらうことに…」
「皆さんの戦いを見て手伝って貰おうとは考えてません。むしろ私たち二人をもっと頼ってください…仲間なんですから」
「そうだぞ、紫電。今回の怪我はお前が一番ひどい、祭達もかなり疲労しているみたいだし、あの宝玉を調べるのは俺と雪菜に任せて、休んどけ」
「……分かった。気を付けて」
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不味い。
さっきの戦いに参加していなかった男女二人がこっちに来る!
どうする…どうする…触られたら守り続けるという約束が守れない…でも、もう宝玉を守る手段が無い…私に力が…敵からこれを守る力があれば…。
そう考えこんでいた宝玉に宿っている何かは急に何者かに声をかけられた。
(力が欲しいか?)
(ッッ! 誰!)
(その球を守りたいのだろう?守る力が欲しければ我と契約しろ)
(ッ! 誰がそんな…)
(なんだ?…大切な約束と言う割に随分とあっさりと捨てるではないか…分かっているのだろう?もうこのままでは約束が守れないことを…)
(くっ…)
(我が力を与えてやる…すべてを守れる力を…だから我と契約しろ)
(……本当? 本当に守れるの?)
(ああ…約束しよう…)
(分かった…契約してする)
(ふふふ…さぁ、ここに契約は成った…始めるとしよう…フハハハハハ!!)
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「!? 何だ!」
「秋乃さん!宝玉が! 宝玉から何か!」
宝玉を調べるために二人で接近していた秋乃と雪菜。
だが突如として宝玉に異変が起きた。
宝玉は浮かび上がると禍々しい瘴気を出し始めた。
そしてすぐさま宝玉に真後ろにゲートが出現する。
「ゲートだと! なぜ…こんな急に!?」
「秋乃! 下がって!」
突如として出現したゲート。
紫電は秋乃と雪菜に一時的に下がるように伝える。
(いったい何が起きているんだ?)
紫電は何が起きているのか分からない、そして考えたがすぐに切り替える。
(けど、ゲートが出現した以上休んでいられない!)
「皆! 疲れているだろうけど、もう一仕事できた!いけるか!」
「勿論だ。いけるぞ紫電!」
「負けませんよ!」
「気張って…いこう」
気合を入れなおし立ち上がった紫電達だが疲労がたまっておりフラフラだった。
そこに女神たちが声をかけた。
「大丈夫よ紫電。貴方たちは休んでいて」
「? 何故だネル」
「私たちの奥の手の一つここで見せちゃうよ!」
「奥の手?」
「そう、奥の手ですわ。だから皆さんは休んでいてください」
「信じていいのか?」
「逆に信じられないか?」
「ううん…信じる…よ」
「なら良かったわ。さて、始めましょう?私たち女神の…ど派手なパーティーを!」
ついに出てきた魔神さん。だが登場の仕方がテンプレすぎる件について...
そして女神たちの奥の手とは!?
次回宝玉の呼び出したゲート戦。




