表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神様と現代モンスター討伐戦線  作者: 式・シロノス
第3章「突撃!!町の都市伝説!!編」
32/172

第26話「VS 謎の少女」

謎の少女とそのペット?と戦闘開始。

戦闘描写は相変わらずです。すいませんでした!!

 いきなり攻撃を仕掛けてきた少女と対峙している秋乃とレイア。

 どうしてこうなっているのか後ろにいる紫電に秋乃は警戒しながら問いかける


「紫電、あの女の子はいったい?」

「分からない。けど、たぶんあれが都市伝説になった理由の一つかも」

「どうゆうことですか?」

「あの子、もうすでに亡くなっている。俗にいう幽霊ってやつだ。あの犬みたいなのも」

「幽霊? あんなにはっきりと姿が見えているのに?」

「それだけ力がついているってことらしい。ネルが言うにはな」

「それは厄介だなこの狭い廊下で戦うのはダメな気がする」

「そうですね。せめて大広間に移動しましょう」


 三人が移動しようとすると逃がさないというように今まで動かなかった少女が犬のようなものに指示を出す動きをする。


「マズイ、仕掛けてくる」

「二人は先に下に」

「紫電?」

「俺はあの犬に一発やり返さないと気が済まない。向かってくるなら好都合」

「気をつけろよ」


 そうして秋乃とレイアは下の階に降りていく。

 紫電はそのまま犬と対峙する。

 すると、犬が仕掛けてきた。

 大きなかぎづめを紫電に向かって振り下ろす。


「さっきは突進だったのに今度はかぎづめか、不意打ちじゃないから問題ないか」


 そう紫電は言うと白雪を抜き、真っ正面から受け止める。

 そして、つばぜり合いの状態になって、力が負けているらしく押され始めるがすぐに斜めにそらす。

 犬は紫電を押しつぶそうと体重を乗せていたため体勢を崩してしまう。


「不意打ちじゃなければお前に負けるつもりなんてないんだよ!」


 紫電は怒りに任せて白雪を叩き込む。

 が、胴体にあたったが手ごたえが薄い。

 すぐに犬が起き上がり距離をとった。痛がっている様子はない。


「やっぱり幽霊だからか? 手ごたえが薄い。まぁ、そもそも幽霊なら攻撃が当たらないはずか」

「実体を持っているから攻撃自体は効くみたいね」

「あの女の子にも攻撃は当たるってことか?」

「それはやってみないとわからないわ」

「それもそうだな。取り敢えず俺も下に行くか」


 そのまま見合っている状態から階段の手すりをつかみそのまま飛び越える。

 下にいる二人に支えてもらう。

 油断しないように視線は上を向いたままの紫電。

 すぐに犬が手すりをつかみ同じように飛び超え、そのまま左右のかぎづめをかざして攻撃してくる。

 かぎづめをそれぞれ紫電とレイアが受け、がら空きになった顔面に秋乃の拳が突き刺さる。

 が、やはり痛がっている様子はなく、しかもそのまま秋乃の手にかみつこうとする。

 秋乃はその行動に驚きながらもかみつかれる前にアッパーを食らわせ離脱する。

 紫電とレイアもそれぞれ左右から胴体に攻撃を加えたが犬は気にしてはいないようだった。


「何あいつ、ゾンビか何かか!」

「攻撃は確実に入っているはずなのに痛がっているそぶりはない。実体を持った幽霊は大体ゾンビのようなものと思った方がよさそう」

「どうやって倒します? あの女の子も倒さないといけないと考えると戦う気にとてもなれないんですが」

「とりあえず番犬を倒してから女の子について考えよう。今は犬のことだ。取り敢えず攻撃を当てまくるしかない」

「それもそうですね。それでは攻撃を叩き込んでいきましょう」


 三人は一斉に犬に向かっていき、攻撃を当て始める。

 犬も反撃してくるがそれぞれが担当して攻撃をそらしていく。まともに食らってしまうとまずいからだ。

 しばらく、それを繰り返していくとさすがに犬も痛がりだし、そして倒れた。

 三人はかなりの疲労感を感じながら倒れた犬を見る。


「くぅ~、やっとやっと倒れてくれた。長く苦しい戦いだった」

「やめろ、フラグになるから」

「あとは、あの女の子だけですね。あの子はどこに?」


 とレイアが少女を探すために視線を動かす。

 すると、(どうして...)という声が頭に響く。

 響いてきた声に三人は周りを見渡す。

 そしていつの間にか玄関の前に立っていた少女を見つける。

 少女の顔はさみしそうにしていた。


「うぅ、そんな顔されるとこっちが悪者みたいです...」

「なぁ、どうしてお前はこんなことをしたんだ?」


 とレイアが複雑そうな顔をしている中、紫電が少女に問いかけた。

 少女は少しの間俯いて黙っていたが、顔を上げると再び頭に声が響く。


(寂しかった...から)

「寂しかったから...それだけ?」

(うん...)

「あの犬はいったい?」

(アルフは生まれたころからずっと一緒にいたの。だから家族)

「そうか、あの犬はアルフっていうんだ。それじゃぁ君の名前は?」

(わたしは...かなえ。千恵野木(せののき) 香苗(かなえ)

「かなえ...それじゃあ香苗ちゃん今は何をしてほしい?」

(えっ?...してほしい事?)

「そう、してほしい事、俺たちがアルフを倒しちゃったからそのお詫び」

(大丈夫...アルフはすぐに起きるから。けど、それまで暇だから遊んで...お兄さん)

「分かった。どうやって遊ぶ?」

(そんな構えなくても大丈夫...私は戦えないから普通の遊び)

「それならいいけど、なぁ、遊びながらいろいろ聞いていいか?」

(いいよ...何でも聞いて)

「ありがとう、それじゃ、遊ぼうか何からやる?」


 そうして紫電達は少女...香苗とともに遊びながらいろいろな情報を聞くことができた。

 この都市伝説の真相はただ、寂しかった香苗が愛犬のアルフとともに屋敷に来た人と遊びたかっただけだということ。

 やってきた人がアルフをみて悲鳴を上げて逃げて行ってしまい、そのまま事故にあったりや何故か精神がおかしくなってしまうらしい。

 少し前にも何かおかしな気配がしたらしいがアルフがその気配を察知して気配のする方に飛び掛かったらしい。

 そうして時間が経つとアルフがゆっくりとした動作で起き上がった。

 すると香苗はアルフに駆け寄りその背をなでると紫電達の方を見て


(遊んでくれてありがとう...楽しかったよお兄さんたち)

「こっちも楽しかったからよかった」

「ねぇ、香苗ちゃん。時々遊びに来てもいいかな?」

(それは...嬉しいけど...いいの?)

「うん、私ももっと香苗ちゃんと遊びたいから」

(ありがとう...お姉さん)


 そうして香苗は笑顔を見せる。

 その笑顔はとてもかわいらしく年相応な印象を受けて紫電達も笑顔になる。

 次の場所を調べるために玄関の扉を開けた紫電達に(また...来てね)と手を振り、見送る香苗。

 また来るよと返して紫電達も笑顔で返すと扉をくぐって外に出ると次の都市伝説の場所に向かうのだった。

次回は時間を戻して祭達の視点に代わります。

祭達を待ち受ける都市伝説とは!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ