第20話「鳴神神社ゲート攻略戦中編 そして2つの覚悟」
昨日気づいたこと
ブクマが増えていたことです。
こんなくそみたいな小説を読んでくれて,しかもブクマまでしてくれるなんて
本当..ありがてぇ...ありがてぇ。
紫電の援護を受けた祭の勢いをモンスターたちは防ぎきれないでいた。
紫電はそんな祭の様子を見ながらつぶやく。
「これ、手伝いに来る必要があったのだろうか? 数が多いだけで祭一人だけでも大丈夫だった気が...」
「何を言うのか紫電。数が多いというのはそれだけでも厄介というものだ。来てくれたことに感謝する以外に言葉はいらないだろ?」
「そっか。それならよかったが、本当に数が多い。何でこんなに?」
「分からない。分かっているのはだれかがここにゲートがあることを隠し、しかもモンスターをここに留めておけるほどの結界を張れるほどの人物がいるということだけだ。そうだろう? クレア」
「ええ、その通りですわ。この結界は一般人には張れない。前の時みたいに何者かがいる、ということになりますわ」
「しかもそれが味方とは限らない...警戒を緩めたらだめよ。紫電、祭」
「当然」
「めんどくさいことにならなきゃいいけど」
そんなこんなで戦い続けている紫電と祭。
しかし、モンスターをいくら倒しても一向にゲートキーパーが現れない。
そのことにかなりの疑問を持っている二人は何が原因なのかを女神に聞く。
「なぁ、ネルかなりのモンスターと戦って倒したはずなのにゲートキーパーの姿がないのだが」
「確かにな、クレア、原因は分かるか」
「これは...どうゆうことなのかしら」
「もうすでに出てきている可能性がありますわ。でも…どうしたってゲートキーパーは分かりやすい見た目のはずですわ」
「辺りを見渡してもそれらしいモンスターはいない...どうゆうことだ?」
「もう倒しているのなら女神の二柱が気付くはず...紫電、もう少し辺りを探そう」
「了解」
襲い掛かってくるモンスターを一生懸命倒しながらゲートキーパを探していると後ろの方から悲鳴が聞こえる。
二人は攻撃を仕掛けてきていたモンスターを切り倒し、後ろを振り返る。
すると、どうゆうことか鳴神祐也が博雷秋乃を殴っていた。
紫電は急に現れた祐也をみる。
そして、目に光がなく憎々しく秋乃を見ていることに気づく。
「誰だ、あの人。急に現れて、秋乃を殴りやがって」
「あれは、祐也さん? どうして、ここに?」
「様子がおかしいですわ。しかもこの感じは...」
「あの人から魔神の気配を感じる。それとゲートキーパーはあの人みたいね」
「そんな...ことが...なぜ、今まで何も感じなかったのか? クレア」
「巧妙に隠していたみたいですわ。ごめんなさい祭さん。気づけなくて」
「いい、大丈夫だ。こっちこそすまない」
「反省は後だ、行くぞ。喋ってたせいで向こうがかなりまずい事になってる」
紫電が向こうの様子を見ながらそう言う。
祭もその方向を見る。
雪菜が祐也に対して怒っているのが見えた。
それを笑顔でしかし笑っていない目でなだめていた。
「どうして...どうして秋乃さんを殴ったの!? お父さん!!」
「雪菜、前にも言ったけど博雷家の人には近づかないように言ったはずだよ?」
「そんな事は今は関係ないよ! 何で殴ったかについて答えてよ!!」
「大丈夫。雪菜落ち着いて。俺は大丈夫だから」
秋乃が雪菜に対して問題ないことを告げると祐也がかなり怒った顔で
「博雷家の人間がッッ! 私の娘としゃべるな!!」
とかなり理不尽なことを言っている。
そこに走ってきた紫電が秋乃を支え、祭が祐也の前に立ち、槍を構えると雪菜に離れるように伝える。
祐也は自分に向けて槍を構えている祭に語りかける。
「どうゆうつもりかな、祭君。なぜ..無関係な私に対して槍を構えているのかな?」
「今の貴方が祐也さんとはとても思えないからです」
「随分とおかしなことを言うね。私が祐也と思えないとは、私は祐也だよ。間違いなく..ね」
「そうですね。祐也さんには間違いはないです。けれど、なら、何であなたを守るようにモンスターが周りに集まっているのですか?」
「お父さん..どうしてこんなことに...なってるの?」
「雪菜には関係ない話だよ。下がっていなさい」
「下がらない!! お父さんから理由を聞くまで!!」
頑固な雪菜に祐也はため息をつくとモンスターを連れてゲート前まで歩いていく。
紫電達は、その様子を警戒しながら見ている。
ゲート前についた祐也はゆっくりと周りを見渡す。
そして、ただ一言「やれ」とモンスターに命令を下した。
そうして一斉に襲い掛かってきたモンスターたちを紫電と祭が二人を守るように立ち迎撃する。
雪菜は父の変わりように動揺を隠せない。
そのそばに秋乃がやってきて落ち着かせようと声をかける。
「大丈夫か、雪菜。落ち着いて」
「落ち着けるわけがないじゃない!! どうして...どうしてこんなことになってるの!?訳が...訳が分からないよ!!」
「なら、もう本人から聞くしかない。雪菜はそのままの自分でいいのか? このまま守られているだけでいいのか? 俺は嫌だ。紫電は大切な親友だ。ただあいつに守られているのは嫌なんだ。俺もともに立って戦いたい! たとえ足手まといでも、俺は戦う。雪菜はどうなんだ?」
「私は...私は...」
雪菜は俯いたまま何も言えずにいた。
秋乃はその様子を黙って見守っている。
そして、雪菜は顔を上げた。
その顔は覚悟が決まったそんな顔だった。
「私も...戦う! どうしてお父さんがこうなったのか。何故祭さんたちが戦える力があるのか。それを知りたいから。それを知るためにも私は...戦う!!」
その二人の思いにこたえるように二人の頭に声が響く。
「その覚悟、しかと受け取った!!」
「二人に私たちの加護を一時的に与えます。私たちの家を...神社を...守ってください」
(この...声は?けど、力が湧いてくる気がする)
「この感じは...何だ?あったかい気持ちがして力が湧いてくる。これなら!!」
「行きましょう!! 秋乃さん!!」
「ああ、行こう! 雪菜!!」
二人が前に出る。
そして、モンスターを倒した。
前に出てきたことに驚いていた紫電と祭はさらに二人がモンスターを倒したことのも驚いていた。
「え、どうなってるんだ?二人とも急にどうしたんだ?」
「これは...なるほどね」
「...? どうしたネル」
「何でもないわ。もう、あの二人は大丈夫よ。さぁ、ゲートキーパーを倒してゲートを閉じましょう」
「何が何だかわからないけど、分かった」
祐也はモンスターを倒した雪菜を見て
「雪菜...父親に逆らうのかい?」
と問いかける。
それを雪菜は、
「今の貴方をお父さんとは思いません。覚悟してください」
と持っていた薙刀を構える。
「悪い子だ...悪い子にはお仕置きしないとね!」
そういって魔力弾を放った。
だがその魔力弾が雪菜に届くことはなかった。
秋乃が拳で殴り、弾いたからだ。
「覚悟しなよ、祐也さん。さっきのお返しで殴り返してやるから!!」
「忌々しい。今ッッ!! ここでッッ!! 博雷家への恨み!! 晴らしてやる!!」
「やってみろやッッ!!」
秋乃と雪菜が祐也と対峙する。
そしてその急展開についていけない紫電と祭がいたのだった。
次回ゲート攻略戦最終戦。
これからも頑張っていきますので宜しくお願い致します。




