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女神様と現代モンスター討伐戦線  作者: 式・シロノス
第2章「二つの神社とゲート攻略戦編」
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第19話「鳴神神社ゲート攻略戦 前編」

祭のゲート攻略戦、開始。

紫電が大急ぎで向かっている中、祭はどう動くのか。

 祭は困っていた。

 意気揚々(いきようよう)とモンスター達に突っ込んだのはいいが思った以上にモンスターたちがたまっていたのだ。

 迫りくるモンスターたちをさばいているが、それも何とかさばけている状態でいるためである。

 一人でこの量のモンスターをさばききることができないので祭はかなりまいっていた。


「意気揚々とモンスターに突っ込んだのは早計(そうけい)だった!ここまでこの場所にたまっているなんて!」

「かなりの数がここに閉じ込められていたみたいですわね。どうやってここまでの結界を維持できる力を持ったのでしょう?」

「分からないけど、とにかくゲートを閉じないとマズイ!これ以上増え続けたら結界っぽいやつも私も持たん!!」

「大丈夫です、祭さん。援護はすぐに来ますわ。ネルがすぐ近くにいたみたいで現在、紫電とともに急行中ですわ」

「紫電が来るのか!それはかなり助かる」


 祭は紫電が到着するまでに数を少しでも減らそうと作戦を変更する。

 近くにいる雪菜もっと下がるように伝えると防御の姿勢に切り替える。

 ここからは持久戦。

 どこまで長く持ちこたえられるか、どこまで数を減らせるか、が今回のゲートを攻略するのに大切なことだと祭は考えていた。


「ここで耐え続けて紫電が来たら反撃開始だ」

「もうすぐ来ますわ、それまでは耐え続けて見せましょうか!祭さん!」

「ああ、私は皆を守りたい。その思いから作ったこの型。その守りの神髄(しんずい)、お見せしよう!」


 守りの態勢をしている祭に対してモンスターの中で熊型のモンスターが前に出て来てその大きな爪を振るう。

 祭はその斜め上から迫ってくる爪を地面に柄の部分をつけ、爪の方に刃を向けた。

 そのままの勢いで槍の刃に手の平が突き刺さり、熊型モンスターは痛がってすぐに抜き、さがろうとする。

 刃から手が抜かれた瞬間、祭は動いた。

 さがろうとする熊型モンスターの腕に足で組み付き、そのまま起き上がる勢いで槍を首に突き刺す。

 首に槍を突き刺された熊型モンスターは叫び声をあげ、倒れた。

 その倒れたモンスターを踏み台にしてほかのモンスターも襲い掛かってくる。

 その後も襲い掛かってくるモンスターに対してただひたすら耐えまくっている祭。

 すると遠くから「52型式クロスブレイド!!」という声の後、二振りの大きな剣が回転しながら飛んできて祭の周りのモンスターをなぎ倒す。


「大丈夫か! 祭!!」

「すまない、助かったぞ! 紫電!!」

「まだいけるよな!祭!」

「無論! 行くぞ紫電! ここから反撃だ!」


 紫電が援護についたため祭は反撃を開始する。

 紫電も祭の後に続き、攻撃を開始する。


 その様子を隠れてみていた雪菜はもう状況についていけてなかった。

 その後ろに人影が現れ、雪菜に声をかける。


「なぁ」

「ふわぁぁぁ!? なに、何なのです! だれですか!?」

「ただ声をかけただけなのにここまで驚かれるとは、俺は秋乃。博雷神社の神主だ」

「貴方が博雷神社の...? 私は雪菜です。ここの神社の娘です」

「この状況はどうゆうことだ? なぜこっちにもあの変なのが出ている?」

「私にも分かりません。祭さんが気付いて、いつの間にかこんなことに...」

「そうか、俺もただ見ているだけで何もわからない。どうしてこんなことになったのか」

「でも、見ているだけで何もできない自分に腹が立っています。自分の神社でおきていることなのに祭さんに全部任せてしまっていることに」

「俺もだ、紫電に近くに出てきたあの変なのを消してもらったから...何か、俺達でも手伝えることがあるといいんだが」


 二人はそんな感情を感じながらモンスターと戦っている紫電と祭を見ていたのだった。

次回は続いてゲート攻略戦です。

手伝いたい秋乃と雪菜はどうするのか。

次回、神社のゲート攻略戦…決着がつくのか!!

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