第106話「VSクロノストリガー幹部 琉人&金田その参」
「アァァアアァ!!」
「速ッッ!?」
「危ないです!」
方向と共にすさまじい速度で突っ込んできた琉人。
狙われた紫杏は反射的に刀を盾にして防御姿勢を取るが嫌な予感を感じ取ったレイアにより引っ張られ、琉人の拳が空を切り、勢いそのままに壁に激突したが…。
「壁が木っ端みじんになってるんだけど…痛っ!?」
「完全に避けていたはずなんですけど…それでその傷ですか」
壁がたった一撃で木っ端微塵に砕かれ、レイアに引っ張られ拳を避けた筈の紫杏の肩からは血が噴き出した。
「やっぱり幹部クラスが使うと桁が違うわね…」
「次が来ます!」
「ちっ!」
壁をぶっ壊し、向こう側まで行った琉人がまたもや凄い速度でレイア達に向かってくる。
今回は二人とも避けの体勢に入り、左右に分かれて狙いを分散させる。
「小賢しいわっ!」
「噓でしょ!?」
二人が左右に分かれた後に二人の間に立つ形になった琉人がその場で足を構えて回転。
目に見えるレベルの衝撃が円を描く形で二人に飛んでくる。
(重ッ!?)
「くぅっ!?」
琉人から放たれた衝撃を紫杏は刀で何とか受け止めて別の方向に逸らした。
レイアは大剣を地面に斜め方向で突き立て、衝撃波を斜めになった大剣で勢いそのまま斜め上に逸らす。
強い衝撃を受けてレイアの体勢は崩れるが琉人はレイアには目もくれずに紫杏の方に向かう。
「何でこっちなのよ!」
「貴様を後にすると厄介だからな。それにもしこのままあの者の方に向かったら貴様後ろから全力で攻撃してくるであろう?」
「その通りよ。よくわかってるじゃない」
「もう一つの理由は先ほどの攻撃で彼女より戦闘能力が高い貴様を先に倒した方が楽だと判断したまで」
「ふ~ん? まぁ確かにこの時代のレイアさんならその通りね。でもきっと、その選択は後悔することになるわよ?」
「そうは言っているが先程から一撃たりとも当てられてはいないぞ?」
「それは貴女も同じことでしょ?」
「だが貴様は着実に傷を負っている。このままいけば我の勝ちだ」
拳と刀が交互に互いの敵に向かって振り下ろされるが当たらない状況が続く。
が、掠りもしないのに傷を負っていくほどの凶悪さを持った攻撃に紫杏の身体にどんどんと傷が出来ていく。
そして会話の後互いに距離を取った。
紫杏にレイアが近づいていき、即座に発動できるように事前に詠唱しておいた回復魔法を紫杏にかける。
「大丈夫ですか?」
「はい…何とか」
「打つ手はありますか?」
「…無くはないですが、今のままだと厳しいわ」
「あるんですね?」
「何を考えてるの? レイアさん」
「その手を使う為に私にできることは?」
「時間を稼いでくれれば何とかして見せます…が、一人であの状態の彼を相手にしてもらう事に」
「分かりました。私だって戦えるんですよ? 大丈夫です」
「…では、お願いします」
「作戦会議は終わったか?」
琉人が再び拳を構え、二人に向かって突っ込んでいく。
そしてレイアは琉人に向かっていく。
先程とは違って自分に向かってくるレイアに驚き、対応が遅れた琉人はレイアの大剣の攻撃を受け、少し仰け反ってしまう。
「むぅ…」
「さぁ、此処からは私のステージです!」




