第105話「VSクロノストリガー幹部 琉人&金田その弐」
紫電と金田の戦いが白熱している中、紫杏とレイアのペアと琉人と残っているクロノストリガー構成員達の戦いは一方的になりかけていた。
琉人の相手を紫杏が引き受け、残っているクロノストリガー構成員達をレイアが地形を生かして片っ端から斬り捨てていく。
「やっぱり下っ端達ではあの者の相手は務まらんか」
「あら、他を心配しているなんて随分と余裕ね」
「本来のターゲットは貴様らではなく。貴様らの…」
「だから私達が止めに来たのよ! あんたらと一緒に未来から!」
「だろうな。秘密兵器である生物兵器クロドラと試作巨大化生物兵器コードМは撃破された。我らに残された手はもう少ない」
「もう諦めて貴方達をこの時代に送り紫電さん達を始末するように依頼した人物について教えてくれないかしら?」
「逆に聞くが私が話すとでも?」
「勿論貴方はそんな事しないわ。どんなことされようとも貴方は話さない。本当何で貴方みたいなのが組織に入っているのかしら」
「そんなの我らがボスに恩義があるからに決まっているだろうに」
「そのボスが壊れていくのをただ見ていただけのくせに?」
「返す言葉もないな…だが、我らが従うのはただ一人ボスのみだ。そこらの有象無象に従う意味など無い」
「……貴方達のボスも来ているの? というよりも生きているの? あの状態から!?」
「…それも言う意味は無いな」
「貴方達の会話は何一つ私には分かりませんが…話している余裕はもうなくなりましたよ?」
「!?」
紫杏が琉人と会話しながら戦闘を行っていた中、淡々とクロノストリガー構成員達を倒していったレイアは最後の一人を斬り捨て、琉人の背後を取り、攻撃仕掛けた。
完全に紫杏との会話と戦いに意識を向けていたために意識外からのレイアの攻撃に反応しきれなかった琉人は斬り飛ばされる。
致命傷こそ追っていないが背中から大量の血を流す事になった。
「後ろから攻撃とはやってくれるではないか…」
「貴方達よりかはマシではないですか? 多勢に無勢で襲い掛かってきたのですから」
「そうだな…我らには卑怯という資格はない。だが、これで終わりだと思うなよ」
そう言って琉人は懐からある物を取り出す。
「それは!?」
「ふん!」
それを見て慌てた様子の紫杏とそれを意に介せずにそのまま自分の腹に突き刺す琉人。
「まだそれを隠し持っていたの!? あの時すべて廃棄したと思っていたのに!」
「我らのボスがいる限り、この薬は作られる」
「紫杏さん。薬とは一体何ですか!?」
「あの薬は、自分自身の命を削り続けることで莫大な力を得る薬。あの薬を打ったが最後、命尽きるまでその効果は終わらない」
「そんな!?」
「未来で私達がクロノストリガーと戦った時に幹部のほとんどがその薬を使い、命を落としているのよ。でもここは過去の世界なら貴方達のボスは…」
「そうだ、過去の世界なら過去のボスはまだ生きている。まだ壊れていないボスが…」
「そんな、何のために!?」
「未来で生き残った我らは絶望の中で後悔していた。なぜボスの為に命を賭してまで戦わなかったのかをな。そんな中で奴は我らに接してきた」
琉人は話し続ける。
「過去に行き、もう一度やり直せばいいと…」
「だからって」
「もう我らは止まらない貴様らの親を殺し、依頼してきた奴の為に戦うのは気が引けるがもう一度ボスの役に立てるのなら、我らは命など惜しくはない!」
琉人の身体に変化が起き、溢れ出る力を紫杏とレイアは幻視した。
「さぁ、もう一度我と本気で殺し合おうぞ」
ゆっくりと拳を構え、二人を見据える琉人に紫杏とレイアは武器を構え、対峙した。




