第103話「廃工場侵入作戦&遭遇戦 紫電視点」
「今のところは何事もなく侵入できているみたいだな」
現在紫電とレイアと紫杏は予定していた進入ルートからクロノストリガーの拠点である廃工場に潜入した。
「と言うより、奴らは拠点に見回りくらい置かないのかしら? 前はきちんとしていたはずなんだけど…」
「いないならいないでありがたいだろ? 余計な消耗をしないで済む」
「それはそうだけど…」
「二人共おしゃべりはそこまでにお願いします。ここは敵地なんですよ? 緊張感くらい持ってください」
「緊張感と言われてもね~? 敵どころか監視カメラすら見当たらないんだぞ? どうやって緊張感もてって言うんだよ」
「隠してある可能性は捨てきれないけどね。ここは元々多くの電気が行き通っていたはずだから電力はかなりあるはずだし」
「でも廃棄されてんだろ? そんなに残ってるか?」
「撤去しきれなかったのくらいあるでしょ? それに壊れたのくらい直すことなんて奴らの技術力なら余裕よ」
「なら、気を付けないといけないか…」
今更ながら周囲警戒に入った紫電を見て思わずため息をついてしまったレイア。
その三人の様子を見て苦笑しているような気配を出しているネルとミニア。
そのままの雰囲気で廃工場を進んでいく紫電達だが、一向に敵と遭遇しない事に疑問を感じていた。
「…全然敵に合わないんだけど?」
「あらさっき敵に合わない方がいいって言ってませんでしたか?」
「…そうだけどさ~。流石にここまで合わないと逆に不安になるよ。幹部は結構残ってるんだろ?」
「そうね。それなりにいるはずだけど…」
「代わりにその下の配下たちがもういないのかもしれないですね」
「成程ね」
その後も中心に向かって歩いていく紫電達。
その中で休憩所なのか広い庭のような場所に出た。
「ここは…」
「子供がいる人のための遊び場のようですね」
そのまま通り過ぎようとした紫電達だったが広場の中心そこに立った瞬間。
「待った」
「紫電?」
「そこにいる奴。出て来いよ」
「え?」
紫電が一定の場所に視線といつの間にか抜いている白雪を向けている。
向けている先から二人の男が出てきた。
「ふむ、ばれていたか」
「………」
「あんたらは病院にいた奴らか」
「その通りだ」
病院の時に現れた細身の方の男が手を上げると紫電達を囲むようにクロノストリガーの構成員達が紫電達に銃を向けながら現れる。
「誘われたってことでいいのかな」
「いや、完全に偶然だが?」
「あ、はい…そうですか」
「とはいえ、そっちからきてくれたことは好都合。悪いがここで始末させてもらう」
「出来るならな」
レイアと紫杏もそれぞれ武器を構え、紫電達は背を向け合ってクロノストリガーを見据える。
「殺れ!」
「行くぞオラァ!」




