第101話「クロノストリガー対策会議」
前回言った通りに話し合いの回になります。
午前中は久しぶりにだらだらと過ごすことが出来た紫電はレイアからの連絡が入り、レイアの家に向かっていた。
「紫杏、クロノストリガーの構成的にあとどれだけの人数が残ってるんだ? 幹部の人数だけでいいから」
「う~ん。そもそもどれだけの数がこの時代に来ているのかにもよるけど、残ってても5~6人くらいかな」
「そっか。まだ案外残っているんだな」
「病院の時は猟犬に邪魔されて幹部の二人の生死は確認してないから幹部の数はこれで全部のはずよ」
「あのデカい人とそいつに命令していたやつか。そういやそいつらも残っている可能性があるのか」
「猟犬自体強いけど、対策をしっかりしていれば問題ではないから、生き残っている可能性は高いわ」
「それ話も含めて全員で話そう」
「ええ」
その後はレイアの家の一室、とても広い部屋の中、紫電達はテーブルを挟んで座っている。
叢雲は鈴に用意してもらったのかサンドウィッチを食べていた。
「みんな集まったみたいだね」
「うん、全員いるよ」
「鈴さん、私にもサンドウィッチをお願いします」
「畏まりました。他に必要な方は?」
「俺も頼む」
「私達も…」
「では、皆様の分を用意してきます」
「お手伝いいたします」
「待って、紫燕。貴方は残ってクロノストリガーの拠点にしている位置を詳しく教えて」
「畏まりました。紫杏御姉様」
鈴は軽食のサンドウィッチを用意するため部屋から出ていき、残った人たちで話し合いが始まった。
「先の件で私達の学校にクロノストリガーの構成員が襲撃を仕掛けてきました。一番被害が出ているのが紫電の学校ですね」
「俺達の方に生物兵器を投入してきたから、本気で殺しに来てたみたいだ」
「敵の生物兵器は倒したから、そこはもう大丈夫よ」
「でさ、気になってたんだけど…祭?」
「何だ?」
「その子はいったい?」
紫電の視線は祭の隣にいる大きい女の子へと向けられている。
比喩証言ではなく本当に大きいのだ。
座っているのに今いる広い部屋の天井に届きそうな位置に頭がある。
「この子はクロノストリガーの生体実験の被害者みたいだ」
「…何だって?」
「奴らはこの子の事を試作巨大化生物兵器とやたら長い名で呼んでいた」
「……」(あせあせ)
「大丈夫だ。此処に居る人たちは怖くないよ」
怯えた表情で紫電達を見ていた巨大娘は大きな手でありながら祭の服の裾をちょんと掴んでいる。
「操られていたからこんな反応になってしまっているんだ。悪いな」
「いや、気にしなくていい。初対面をいきなり信じろって言うのが無理な話だ。その子の名前は決めたのか? もしくは最初からあるのか?」
「いや、無いらしいから私が付けた。この子の名前は葵だよ」
「葵、か。よろしくね」
少しだけ近づいた紫電に怯えて身体を一瞬震えさせた葵だが、紫電の敵意の無い笑顔に警戒を少し緩めたのか、会釈だけは返してきた。
「さて、話が脱線しちゃって悪いな。改めて続きを頼む」
「はい、クロノストリガーの拠点ですが、幹部の一人をわざと逃がし、後を付けたところ…どうやら奴らの拠点はこの場所にあるようです」
紫燕が地図に指さす場所、そこにあるのは…。
「確かにここなら十分にいろんなのを隠せるな」
「かなり広い廃工場ですね。確かここは街の電気を補っていた工場で、広すぎて今まで放置されていた場所です」
「そんなところにいたとなると少々面倒くさいな」
「それでもやる事は変わらないわ」
「そうだ。面倒くさい火の粉はさっさと消すに限る。準備が整い次第奴らに今度はこっちから仕掛けるぞ!」
「「「「了解!」」」」
紫電の一声により、レイア達は準備を始めた。
クロノストリガーとの最後の戦いがもうすぐ始まる…。
またややこしいキャラを出してしまったな。
本当ならクロノストリガーと祭の戦いの時に紹介するつもりだった巨大娘の葵が登場です。
短縮して内容を書いているせいでいきなりの登場になりましたが物語の進行に問題はありません。
次回はいよいよクロノストリガーの拠点での戦いになると思います。




