第9話前編「シティゲート攻略戦、紫電&レイア組」
今回は前半、後半に分けて書いて行こうと思います。前半はゲート前まで書いて後半は戦闘です。
二手に別れ、紫電とレイアは東側に開いたゲートを閉じるために大急ぎで街中を駆ける。
すると、避難をしてきたであろう集団が正面に見えはじめた。
「どうやらこの先の方にゲートがあるみたいだな、モンスターは警察の人達が相手をしてるみたいだから早めにゲートを閉じないと大変そうだ」
「ええ、そうですね。早くゲートを閉じて、皆で買い物と街の散策の続きがしたいですから」
「そのためにもまずは邪魔をしてくるモンスターを蹴散らして進むとしようか。せっかく武器の名前も決めたことだし気合いを入れ直すためにもここはカッコよく」
「はい、カッコよくきめましょう。それじゃ、いきますよ」
「こい!白雪!!」
「おいで、六花!」
二人の手にそれぞれの武器が現れる。
紫電の刀は名のとおり全てが白く刀身が光を反射しかがやいている。
レイアの武器は細く長く両手で持つくらい大きく持ち手の部分に美しい花の刻印がされていた。
「さあさあ、気合いも入ったところで警察にばれないようにゲートの方へ向かうとしようか」
「モンスターを蹴散らしてどんどん進んでいきましょう! 今の私は負ける気がしません!」
「随分と簡単にフラグを建てていくわね…大丈夫かしら」
「大丈夫だと思うよ。それにこういうときの人達は強いって私達は自分達が守護している大陸の人達に教えられたからね。そうでしょ、ネル?」
「……それもそうね。」
さらっとフラグを建てた二人とそれに心配した様子のネルだったがミニアに諭され、すぐに心配はしなくなった。
気合いを入れ直した二人は高ぶった気持ちを抑えきれず、近くにいたモンスター達を倒して、ゲートの方へ向かっていく。
そんな中レイアは近くに誰かがいるような気配に気づく。
「ん、これって?」
「どうした? レイア」
「うん、なんか近くに人がいるような気がするんです」
「ほんと? 逃げ遅れた人かもしれないし避難させにいくか?」
「いえ…もう何も感じません」
「なら、今は気にしないでいいかな、ゲートを閉じに行こっか」
「はい」
何か変な感じの気配でしたと考えながら先に進み始めた紫電を追いかけるレイア。
この気配が何なのかその事がわかるのはまだ、先のお話、かもしれない。
二人がモンスターを倒しながら少しずつ進んでいると
「およよ?ゲートが見えてきたけどなんだろあれ、何か前に並んでる」
「あれは、石像?真ん中のひとつだけは形が違いますね」
「気をつけて、あれらから魔力をかなり感じる」
「あれは…石像のモンスター、ガーゴイルね。群れのような置き方をすれば連携をしっかりとってくる割と厄介なモンスターよ」
「しかも、魔力が通っているから魔法耐性もあるし、物理耐性もちょっとある。石で作られてるけど簡単には割れないようになっているから気を付けてね」
「わかった、今回のゲート攻略は長くなりそうだな」
「ええ、でもゲートを閉じないと関係の無い人達がたくさん怪我をしてしまいます」
「そうならないためにも私達女神も頑張るから、長い道のりだけど付き合って頂戴」
その言葉にうなずくと同時。
ある程度ゲートに近づいたためか石像がガーゴイルとして動きだし、ガーゴイル達はこちらに対して威嚇を始める。
「俺はやってやる。いつもの日常を取り戻すためにも、この日本にモンスターを連れてきた魔神は絶対にうるさない」
「はい!私達の日常を絶対に取り戻しましょう」
そう会話しながら、やる気にみち溢れた紫電とレイアはガーゴイル達を見据え、武器を構えると戦闘態勢に入ったのだった。




